マネックス証券「投資に関する意識調査」
マネックス証券は、2月13日(日)のNISAの日を控え、投資に関する意識調査を実施した。
1-1 NISAを利用している人の割合
NISAを利用している人の割合は昨年とほぼ変わらなかった。資産運用をしている人のうち86%がNISAを利用しており、制度の利用割合は高いといえる。
1-2 NISAで購入している商品(複数回答)
NISAを利用している人が購入している商品は、国内株式56%、投資信託が55%、海外株式が15%。海外株式の購入は昨年より2%増えているものの、まだまだ余地を残していることが分かる。
1-3 NISAで購入している商品(年代別・複数回答)
購入商品を年代別で見ると全体では15%だった海外株式が20代で20%、30代で23%となており、若年層は海外株式もポートフォリオに組み込んでいる割合が多いことが分かる。
1-4 課税口座との併用有無
課税口座と併用している人は79%。多くの人が、NISA制度の範囲を超えて資産運用を行なっていることが分かった。
1-5 課税口座との併用有無(年代別)
年代にかかわらず併用の割合は多いという結果に。NISAの上限金額以上の資産を運用している人が多数であることが伺える。
1-6 現在のNISA制度に満足していますか?
NISA制度に満足している人は54%で、調査を開始してから殆ど変わらない結果となっている。
1-7 NISAの制度改善に望むこと(複数回答)
1-6で満足していない人に限って改善点を聞いたところ、多い順に、年間の非課税枠の拡大、非課税投資期間の延長、課税口座と合わせた損益通算となった。
1-4で課税口座と併用している人が79%いることからも分かる通り、NISAの限度枠を超えて資産運用をしている人が多く、それに伴ってこのような制度改善要望が高くなっていると推察される。
1-8 新NISA制度について(複数回答)
2024年(予定)に刷新が発表された「新NISA」制度についてどう思うか聞いたところ、その発表を知らない人が38%、知っていても詳しくは分からない人が32%にとなった。
刷新まで2年となったが、NISAでの資産運用者にもまだまだアナウンスが行き渡っていない状況が見てとれる。
1-9 新NISA制度について(20~30代、複数回答)
20~30代に限って見ると、新NISA制度の発表を知らない割合は19%と半分近くになっており、若年層の方が新制度を認知していることが分かった。
また、限度額が少ないと感じている割合も29%と、全体の21%より8ポイント高く、NISA制度を利用した資産形成意欲が高いことが伺える。
【マネックス証券でのNISA人気銘柄】
マネックス証券の一般NISA口座で取引された人気銘柄トップ10と、それぞれの銘柄の2021年の成績を調査した。
■概要
2021年1年間の取引人数が多かった銘柄トップ10とその騰落率の検証
対象:日本株、米国株、投資信託
検証期間:2021年最初の取引日終値と2021年最後の取引日の終値で比較
(日本株、投資信託は2021年1月4日と12月30日、米国株は2021年1月4日と12月31日)
※ 騰落率について
騰落率とは、二つの時点の価格を比較して、何%上昇したか(または何%下落したか)を表す指標のことです。
2-1 日本株人気ランキングトップ10(一般NISA)
[参考騰落率:日経平均 +5.6%、TOPIX +11%]
日本株でトップ10入りした銘柄は、日経平均の騰落率と比較しパフォーマンスがよかったという結果になった。昨年も人気上位だった銘柄も多く、新たにランクインしてきた企業も含め配当利回りの高い企業が選ばれる傾向にある(配当利回り:三菱UFJフィナンシャル:グループ 3.33%、武田薬品工業 5.15%、日本たばこ産業5.98%)。時価総額や配当の高い企業を選び、長期保有を目的としていることが見てとれる。
2-2 米国株人気ランキングトップ10(一般NISA)
[参考騰落率:NYダウ平均 +18.7%、NASDAQ総合 +23.2%]
2020年に11位だった「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」が3位に入った以外は、昨年もランクインした銘柄が今年もランクインしている。
総じてパフォーマンスが高いことが伺える一方、1-2の結果から分かるようにNISAで海外株式を購入している人は15%にとどまっているので、米国株市場への投資が増えてくればより一層個人投資家の資産増につながるのではないだろうか。
2-3 一般NISAで買っているもの(投資信託)
2020年同様、海外銘柄でポートフォリオが組まれているファンドが多く購入されていた。単年の騰落率にかかわらず、継続してきちんと実績の出ているファンドが人気上位であることには変わらない。
アメリカの株価上昇に伴い、フォーマンスが30%を超える銘柄が7つとなり、このような銘柄に投資をしていた個人投資家の資産形成にはしっかりと寄与していたと考えられる。
■調査概要と回答者の属性
調査方式:インターネット調査
調査対象:マネックス証券口座保有者
回答数: 6,798(うち、NISA利用者5,906)
調査期間:2022年1月28日(金)~2 月3 日(木)
構成/DIME編集部