中学受験をする小学生の数は年々増加傾向にあります。
わが子もついに中学受験本番を迎え、つい先日合格発表が行われたばかりという人も多いのではないでしょうか。
さて、わが子が晴れて中学受験で合格を勝ち取り、入学までのカウントダウンが始まると次々とやってくるのは入学のための費用の支払いです。
入学金、制服、体操着、授業料など、小学校を卒業するまでに支払わなくてはならない費用と入学前後に準備する費用にわけ、どれくらいの費用がかかるのかまとめて確認してみましょう。
すぐに支払いが始まる費用
合格とともに支払いが必要になる費用としては、入学金があげられます。
令和4年度「都内私立中学校の学費の状況(東京都)」によれば、都内の私立中学校の入学金の平均は261,174円。学校によって入学金には差がありますので、受験校の入学金を確認しましょう。受験校により手続きの締め切り日が設定されており、締め切り日までに支払わなければ入学の権利がなくなってしまいます。
第一志望の学校の手続き締切日の前に併願校の締め切りがある場合は、併願校の入学金もおさめることになります。別の学校に進学した場合は、入学金は戻ってこないことが多いのですが、学校によっては一部を返還してくれる場合もあります。
私立の中高一貫校では、高校に進学する時にも入学金が必要な場合があります。
また、入学前に制服や体操着や教材などの費用も必要になります。公立中学校と違い、鞄、靴、靴下、セーター、コートなど、学校指定の物が多いほど費用がかかりますので確認しておきましょう。
入学前後に支払いが始まる費用
令和4年度「都内私立中学校の学費の状況(東京都)」によると、入学金以外にかかる費用として以下があげられています。
・授業料 486,976円
・施設費 35,642円
・その他 194,628円
こちらに上記の入学金261,174円を加算した初年度納付金(総額)は、978,420円となっています。
一括払い、毎月払い、半期払いなど納入方法や納入時期は学校によって異なり、選択できることもありますので、確認しておきましょう。
別途、定期券、部活動に加入した場合は部活動の費用などもかかるようになります。
また、任意または不要の学校もありますが、寄付金なども求められることがあります。公立中学校と違い、給食がない学校も多くありますので、昼食費も必要になることがあります。
初年度以降は、入学金や制服などを除いた費用が毎年かかることになります。留学などを希望すればさらに費用がかかります。
今後は、中高一貫校なら6年、大学附属であれば10年間支払いが続くことになりますので、支払いの計画をしっかり立てることが重要です。
私立でも塾が必要?
文部科学省の「子供の学習費調査(平成30年度)」によると、私立の中学校に通う中学生の学習費の平均は約141万円となっています。
内訳は以下の通りです。
・学校教育費 1,071,438円
・学校給食費 3,731円
・学校外活動費 331,264円
うち、学校外活動費に注目してみると、「補助学習費」の支出が最も高くなっています(補助学習費 22万円)。
面倒見がよく、塾に通わずとも大学進学へのサポートが手厚い私立もありますが、上記の調査結果によると、私立中学校に進学しても、塾に通うなど学習の補助に費用をかける人が多いことが分かります。
学費の他、塾などの費用もかかると考えると大変高額になりますので、私立の中学校に合格したら、別途塾が必要な学校なのかも見極めておきましょう。
私立中学受験にかかる費用
公立の中学校にくらべ、なにかと費用のかかる私立中学校。
合格後は高額な支払いが次から次へとやってきますので、志望校合格の喜びが覚めてしまわないよう、あらかじめ準備をすることが大切です。
場合によっては、世帯の収入を上げて対応することも必要になりますので、本格的な支払いが始まる前に、親の働き方や収入についても再度確認しておきましょう。
参考・引用元
令和4年度 都内私立中学校の学費の状況(東京都)
文部科学省 子供の学習費調査(平成30年度)
※データは記事執筆時点での情報。公開後に制度や内容が変更される場合がありますので、最新の情報についてはホームページなどでの確認をお願いします。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
文/家計簿・家計管理アドバイザー あき
著書に「1日1行書くだけでお金が貯まる! 「ズボラ家計簿」練習帖(講談社の実用BOOK)」「スマホでできる あきの新ズボラ家計簿(秀和システム)」他
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