おうちでジブリ飯!魔女の宅急便の『ニシンのパイ』を作ろう
スタジオ・ジブリ映画の特徴といったら、ストーリーやキャラクター、世界観や映像美、そして…食べ物!ではないでしょうか。
ラピュタのパンや、千と千尋の神隠しのおむすびなど、1作品に1つは出てくるといっても過言ではない美味しそうな食べ物たちは、毎度注目を集めています。
ジブリの食べ物たちは「ジブリ飯」と呼ばれ、ネットやSNSではファンが独自に考案する再現レシピも数多く公開されています。
というわけで今回は、1度は食べてみたい!魔女の宅急便のあの『ニシンのパイ』再現レシピをご紹介します。
魔女の宅急便のニシンのパイを作ろう!
材料
- カボチャ
- しめじ
- 玉ねぎ
- 黒オリーブ
- 卵
- ホワイトソース缶
- とろけるチーズ
- 冷凍パイシート
- ニシン
(塩・コショウ・ガーリックパウダー)
作り方
①カットしたカボチャを5分くらいレンジで温めてからつぶしてペースト状にする
②みじん切りした玉ねぎとしめじをしんなりするまでフライパンで炒め、ホワイトソースを加える
③おろしたニシンに塩・コショウ・ガーリックパウダーをすりこみ、フライパンで焼く
④グラタン皿に①→③→②→とろけるチーズの順に重ねて入れる
⑤パイシートを魚の形にカットして、黒オリーブと一緒に飾る
(ツヤを出したいときは表面に卵黄を塗る)
⑥200℃のオーブンで20~30分くらい焼いたら、できあがり
※画像・レシピはポランカ(@porankaran)さんのツイッターより引用
魔女の宅急便のニシンのパイといえば、主人公のキキがお届け物の依頼で上品な老婦人のご自宅に行ったとき、薪の窯を使って一緒に料理したあれです。
その後、老婦人の孫である少女にニシンのパイを届けたキキが
「あたしこのパイ嫌いなのよね…」バタンッ(玄関の扉を閉める音)
と、冷たく言われてしまうという印象的なシーンがありますが、これを見て「見た目は美味しそうだけどどんな味なんだろう…」と思っていたのはきっと筆者だけではないはず!
そもそも日本人にはあまり馴染みのないものだし、ジブリ飯のなかでも特に印象深くて味の想像がつかない料理の代表がこのニシンのパイなのではないかと個人的には思っています。
というわけで、かねてから「本当に美味しくないのかな?」と思っていた方はぜひ、ポランカさんのニシンのパイレシピを試してみてはいかがでしょうか?
ニシンのパイのモデルは諸説あり?
老婦人の孫が「嫌い」と言い放ったニシンのパイ。この元ネタについてファンの間では大きく2つの意見があり、イギリスのスターゲイジーパイ派と、北欧の酢漬けニシンのパイ派に分かれています。
スターゲイジーパイは名前こそロマンチックですが、丸ごと突き刺さったニシンが星を見上げるように頭だけ出しているというエキセントリックな見た目の伝統料理です。日本人の感覚ではあまり美味しそうと思えないという人が大多数でしょう。
イギリス派の場合、はじめは孫の態度にムカッとした視聴者も、検索したスターゲイジーパイの画像を見て「まぁこれなら、仕方ないか…」と思わず言ってしまうところまでがお約束になります。
一方、魔女の宅急便を制作する上で「おおいに参考にした場所」として公式が発表しているのがスウェーデンのストックホルムとバルト海のゴトランド島ヴィスビーの町などであることから、ニシンのパイはイギリスではなく北欧の料理なのでは?という説もあります。
スウェーデンをはじめとする北欧では酢漬けニシンは色々な料理に使われる定番の食材なので、ニシンのパイにはきっと酢漬けニシンが使われているのであろうというのがスウェーデン派の定説です。
正しいレシピも元ネタも、答えはありませんが、ジブリ映画を見て想像しながら色々と考案するのも再現ジブリ飯の楽しみなのではないでしょうか。
■イラスト提供/ポランカさん(@porankaran)
4年ほど前からイラストやエッセイ漫画を描きはじめる。多摩川を歩くこと、野鳥の観察、ベースを弾くことが趣味。
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.