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瀬戸内寂聴さんがこの世を去る前に語ったメッセージ

2022.01.23

人生の真理を知る「今を生きるあなたへ」

小説家で僧侶の瀬戸内寂聴さんがこの世を去る前に語ったメッセージが込められた最後の一冊「今を生きるあなたへ」(著者:瀬戸内寂聴、聞き手・瀬尾まなほ、定価:990円)が発刊されました。

「他人と比べたり、過去を悔いたりしても、人は幸福にはなれません」、「いい波が来たら見逃さずに乗りなさい。都合が悪いことは忘れても構いません」、「この世に変わらないものなどない。苦しみや悲しみもいつかは変化する」など、私たちが生きる上で大切な教えを残してくれました。

秘書で本書の聞き手としてメッセージを伝えてくれた瀬尾まなほさんに、寂聴先生の教えについて、より深く理解できるようなエピソードを教えていただきました。書面にての回答ですが、瀬尾さん、よろしくお願いします。

この世界でたった一人の自分を大切に

――先生の存在は大きかったと思いますが瀬尾さんご自身の、今の心境を教えてください。

瀬尾さん 先生が亡くなったという現実を受け入れられないでいます。数カ月前までは笑いあっていたのに、今はこの世にいないことが実感できず、「悲しい」という感情より、不思議な感覚です。

――この本には寂聴先生の素晴らしい教えがたくさん紹介されていますが、瀬尾さんご自身、「寂聴先生らしい教えだな」と感じている教えは何ですか?

「私なんか」と自分を否定せずに、「私こそは」と思って生きなさい

瀬尾さん これは実際私が言われた言葉で、自分を卑下することはない、この世でたった一人の自分を大切にして愛することを教えてもらいました。

『私があの人だったら良かったのに』と廻りと比べてより自分を嫌いになってしまう、そんな日々だったのですが、自分のことは嫌でも他人が評価してくれるのだから、自分のことをもう少し大切にしてもいいのでは?と思えるようになりました。

チャンスの瞬間を大切にするという教え

いい波が来たら見逃さずに乗りなさい。都合が悪いことは忘れても構いません

瀬尾さん 私自身、もぞもぞしていつも出来ない理由を探し、一歩を踏み出す前にやめてしまうことがあります。「若き日に薔薇を詰め」の言葉と同じように、なんでも挑戦してみる。たとえ傷ついても、若いうちはやり直しがきくし、傷もすぐ癒える。チャンスの波はいつでも来るわけではないからこそ、その瞬間を逃さないこと、ということを教えてもらいました。

それから自分では出来ないと決めつけていた講演活動なども「えい!」と思いきって挑戦し、出来るようになりました。

この世に変わらないものなどない。苦しみや悲しみもいつかは変化する

瀬尾さん これは私の今の状況でもあてはまります。先生がいないこの悲しみや辛さもいつかは癒える、と思えるとなんとか頑張っていこうと思えます。『無常』常ならず、この天台宗の言葉は私にとっても支えになります。

――この本の読み方をアドバイスしてください。どんな人に読んでいただきたいですか?先生の教えをより深く味わえるような読み方があれば教えてください。

瀬尾さん どんな方にでも読んでいただきたいです。話ことばなので読みやすいと思います。好きなところから読んでもいいし、一番後ろから読んでもいい。好きなように、読むことが読書を楽しむヒントかと思います。先生の言葉は難しくなく、わかりやすいのが特徴です。

寂聴さんならわかってくれる

――12年間、秘書として身近な存在であった寂聴先生ですが、先生の教えがこれほど人々の心を打つのはなぜだと分析されていますか?

瀬尾さん 先生自身の人生が波乱万丈でとても情熱的だったからではないでしょうか。自分の道を自分で切り開き、時には激しい批判も受け、それでも自分の想いに従って突き進んできた。そして自分のことを隠さず、ありのままを見せてきた。完璧で優等生ではなく、人間臭いところも人間らしくてそれが魅力ではないでしょうか。

人の想いに寄り添えるのは傷つけ、傷つけられた経験があるから。『寂聴さんならわかってくれる』と思われるのもそれが理由かと思います。

――秘書として貴重な体験を積んできた瀬尾さんですが、今後の活動について、教えてください。

瀬尾さん 私自身、今後のことはまったく決めていません。12年間、先生のために生きてきたようなもので、その大きな存在を無くした今は空虚な気持ちです。けれど、先生が褒めてくれた自分の文章を今後も書き続けることが出来れば先生も喜んでくれるかと思います。

また、いつも矛先を自分だけにあてるのではなく、貧困やDV、性被害に苦しむ女性たちに寄り添う『若草プロジェクト』も引き続き活動を続けたいと思います。

自分の人生は自分で決める

――最後に@DIME読者のみなさんへ、瀬尾さんからメッセージをお願いします。

瀬尾さん 働くことは本当に大変なことです。働くことは生きることで、本当にしたいことが出来ないことのほうが多く我慢の日々だと思います。

私は大好きな人のそばで働けるという稀に見る有難い経験をしました。先生は常に自分の想いに素直で、私のように理屈っぽくなく、思い立った時には既に行動しているような人でした。だからこそ、自分の人生を切り開いてきたのだと思います。

頭で考えてしまい、一歩踏み出す前にやめてしまう。私もそうですが、やってみないとわからない、結局未来なんて誰もわからないので、『えい!』と思い切って踏み出すことによって、環境や人生が大きく変わることもあると思います。

「自分の人生は自分で決める」いつでも人間は変えることが出来ると思います。

偉そうに言える立場でもないですが、私も今後の人生を楽しく輝かせたいと思っています。情熱的を持って、一緒に頑張りましょう!

――ありがとうございました!

21年11月、99歳で逝去された瀬戸内寂聴さんの最後の一冊。読者の心に響く言葉が必ず見つかる内容です。仏教に興味のない人でも、また、寂聴先生を知らない人でも、感銘を受けるフレーズがあるはずです。

著者紹介

著者・瀬戸内寂聴/瀬尾まなほ(聞き手)

瀬戸内寂聴

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。1956年「女子大生・曲愛玲」で新潮同人雑誌賞。1961年『田村俊子』で田村俊子賞、1963年『夏の終り』で女流文学賞を受賞。1973年に平泉中尊寺で得度、法名寂聴となる。1992年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、1996年『白道』で芸術選奨文部大臣賞、2011年『風景』で泉鏡花文学賞を受賞。1998年『源氏物語』現代語訳を完訳。2006年、文化勲章受章。2018年『ひとり』で星野立子賞を受賞、朝日賞受賞。

聞き手 瀬尾まなほ

1988年、兵庫県生まれ。京都外国語大学英米語学科卒業。卒業と同時に寂庵に就職。20133月、長年勤めていた先輩スタッフたちが退職したことから、瀬戸内寂聴の秘書として奮闘の日々が始まる。20176月より「まなほの寂庵日記」(共同通信社)連載スタート。15社以上の地方紙にて掲載されている。同年11月に出版したエッセイ『おちゃめに100!寂聴さん』(光文社)がベストセラーになる。困難を抱えた若い女性や少女たちを支援する「若草プロジェクト」の理事も務めている20214月より、読売新聞にて「秘書・まなほの寂庵ごよみ」連載スタート。

https://www.amazon.co.jp/dp/4815612765

/柿川鮎子

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