ヒットしたエンタメ作品はクオリティーの高さが共通点
じっくりと時間や情熱をかけて予算も費やせば、人々が満足のいくクオリティーに仕上がり、ヒットに結びつく……。2021年はそのことを強く実感したと数土さんは話す。
「代表的なのは『シン・エヴァンゲリオン劇場版』や『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』ですよね。コロナ禍の影響もありましたが、じっくり製作されたことが伝わるほど、映像のクオリティーなどは圧巻でした」
スマホゲームの『ウマ娘 プリティーダービー』も例外ではない。クオリティー向上を目指して2年余り延期し、2021年2月に満を持してスマホ版からリリースを開始した結果、大ヒットにつながった。
「『ディズニープラス』が自社キャラクター以外のオリジナルアニメ作品を配信すると発表したことも印象的でした。これまでオリジナルアニメ作品の製作・配信に積極的だったのは『NETFLIX』くらいでしたので、そこに『ディズニープラス』が加わるのは、アニメ業界としても非常に大きいと思います。コンテンツを製作できるチャンスや配信先が広がるわけですから。ソニーが海外で進めているアニメ配給会社の統合なども含め、アニメ業界の動向はしばらく目が離せません」
ダービーブーム
『ウマ娘 プロジェクト』とともに、現役アイドルホースの写真集発売や引退名馬への支援も話題に。CMや各種キャンペーンを含めて〝ダービーブーム〟の1年だった。
2021年2月に提供を開始し約8か月で1100万ダウンロードを突破!
『ウマ娘 プリティーダービー』
実在する人気競走馬をモチーフにした「ウマ娘」たちのトレーナーとしてレース勝利を目指す育成シミュレーションゲーム。往年の名馬たちを想起させるキャラクター設定やドラマチックなシナリオ展開に加えて、レース勝利後のライブパフォーマンスでの多彩な演出も大きな魅力だ。従来の育成ゲームの枠を超えた新境地を開拓した。
© Cygames, Inc.
〈ヒットの方程式〉
リリース前の2018年からアニメやマンガ、CDなどのクロスメディア展開でファンを獲得。2021年10月末には1100万ダウンロードを突破したことが発表されるなど、快走は続く。
■『ウマ娘 プリティーダービー』で〝推しのウマ〟を育成してみた
名前に聞き覚えのあるトウカイテイオーを引換券で迎え入れて育成を開始。丁寧なチュートリアルをふまえて、スピード、スタミナ、パワーなどの各スキルをトレーニングで磨いていく。体力のインジケーターが少ないと失敗することもあるので要注意。いくつかのターンを進めた後、いよいよレースへ。トレーニングの成果が実り、初回レースを1位で飾れた!