スマートフォンの普及やSNSの発展で、インターネットは身近なものとなりました。そのため、元はインターネットスラングにすぎなかった言葉も、一般的な日常単語として使われることが増えています。今回は、そんな言葉の一つである『ソロ充』を解説します。
「ソロ充」とは?
『ソロ充』は、リアル生活が充実している人を指すインターネットスラング『リア充』から派生した言葉です。違いや意味を確認しましょう。
単独行動で充実している人を指す
ソロ充の派生元ともいえる『リア充』は、インターネット上ではないリアル世界での日常が充実している人を指した言葉です。リアル生活が充実している人の中でも、特に仲間や恋人、友人たちと社交的な日常を送る人を指すことが多いでしょう。
それに対し『ソロ充』は、仲間や恋人などの相手がいなくても、充実した生活を送っている人を指します。1人の方が充実していると感じる人や、1人で趣味などに没頭するマイペースな人を指す単語でもあり、適用範囲はリア充より広い単語です。
リア充の類義語であり、対義語でもある単語といえるでしょう。
ソロ充な人に共通する特徴
1人で充実した生活を送る人の中でも、どんな人がソロ充と呼ばれるのでしょうか?ソロ充な人に共通する特徴を確認しましょう。
基本的にマイペース
ソロ充は他人とのペースに合わせるより、自分のペースを大切にするマイペースな人が多いという特徴があります。言い換えるとしたら、自分のペースで楽しんだり行動したりして充実した生活を送るため、1人での行動が増えた結果がソロ充ともいえます。
また、ソロ充は自分のペースで行動ができることに、喜びや楽しみを見出す人が多いのも特徴です。趣味にしても日常生活にしても、自分の価値観や考えに基づいて行動しているため、自由であることを好みます。そのため、自分のペースを乱す人や拘束時間が長い飲み会などとは、距離を置く人が多いといえます。
複数人ですることも1人で楽しめる
ソロ充な人は、通常なら1人では訪れない場所に1人で訪れます。さらに、キャンプなどのように複数人で楽しむとされていることも、1人で楽しむことができます。これはソロ充な人が、他人とペースを合わせて楽しむより、自由気ままに楽しむことを好むためです。
加えてソロ充な人は、1人でいることが苦に感じない人や、他人にペースを崩されることを苦痛と感じる人が少なくありません。そのため、普通なら複数人で楽しむことも、ソロ充は1人の方が楽しいと感じていることがあります。
また、ソロ充な人は好奇心旺盛な人が多く、気になったことは1人でも挑戦するタイプの人や、目の前の楽しみに全力で取り組みたいと考える人が多いことも、1人で出かけたり楽しんだりすることにつながっています。
やりたいことが多くてエネルギッシュ
ソロ充な人はマイペースであると同時に、非常にエネルギッシュです。この熱意は、大きな目標や達成したいことに向けられています。ソロ充が1人でも充実した時間を送っているのは、その目標に向かって活動しているからこそといえるでしょう。
また、ソロ充な人は好奇心旺盛なので、さまざまなことにチャレンジするエネルギッシュな人が少なくありません。ソロ充な人が、他人と付き合う時間より自分の時間を大切にするのは、目標のための行動や、興味のために時間を使いたいと考えているためです。
好奇心が強く多趣味
好奇心が旺盛で多趣味な人が多いのも、ソロ充の特徴です。ソロ充な人は、自分の好奇心を追求するために1人で没頭したり、好奇心が旺盛であるため多趣味であったりします。逆に言えば、趣味に没頭し打ち込むからこそ、1人にもかかわらず充実した時間を過ごしているといえるでしょう。
そして、趣味に没頭したり、強い好奇心を満たしたりするためには膨大な時間が必要になります。ソロ充な人が他人との交流を好まず、1人でいることを好むのは、自分の興味や好奇心を満たすために自分の時間を大切にしたい人が多いからです。ソロ充は、意図的に1人の時間を選んでいるともいえます。
ソロ充とぼっちの違いは?
1人で過ごすことが多い人を指す単語に『ぼっち』があります。ソロ充と併せて使われることの多い『ぼっち』ですが、違いは何なのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
1人を楽しめるか否か
ソロ充とぼっちの大きな違いは『1人を楽しめるか否か』といえます。ソロ充はプライベートな時間を大切にするため、自発的に1人でいることを選んでいるのに対し、ぼっちは意図せずに1人での行動が多くなってしまった人を指すためです。
そのため、ぼっちの人は他人との交流を求めていることが多く、1人で過ごす時間を苦痛に感じています。意図的に1人の時間を作り、プライベートを楽しんでいるソロ充とは対照的といえるでしょう。
また、ソロ充は他人と合わせるより自分の時間を大切にしたいだけで、必要であれば高いコミュニケーション能力で他人と関わることができます。対して、ぼっちはコミュニケーションを取ることが苦手な人が多いとされます。
友達との付き合いが狭く濃い
ぼっちは、意図せず1人になってしまった人を指す単語です。コミュニケーションが苦手な人や、人と関わりたいのに声をかけるのが苦手な人がぼっちとなります。
一方、ソロ充は友人の数こそ少ないものの、数少ない友人と長期間にわたる濃い関わりを持っていることが少なくありません。そして、友人もソロ充であることを理解してくれるため、積極的に関わらないタイプであることがしばしばです。
ソロ充もぼっちも共に1人でいることが多い人を指す単語ですが、交友関係の作り方に大きな違いがあるといえるでしょう。