底知れない魅力。ようこそ、カブの沼へ【カブガールが行く】
【カブガールが行く】では、クロスカブとスーパーカブ、2台との生活を楽しむ様子をお送りしています。
1958年に発売されて以来、たくさんの人の相棒として走り続けてきたスーパーカブ。カブの世界は知れば知るほど奥深く、歴史の長さと販売台数の多さを思い知らされるばかり。
ということで、今回はカブシリーズに関する豆知識を5つご紹介します!
シーソーペダルはカブ発祥。最新車種にも継承されている
カブの特徴と言えばコレ!と言っても良いのではないでしょうか。1958年に発売された初代スーパーカブ(C100)から続く独特な形をしたロータリー式のチェンジペダルです。
一般的に採用されているリターン式(ステップの前のみにペダルがある)とは違い、ステップを挟んで前後どちらにも踏み込める形状から「シーソーペダル」の愛称で呼ばれることが多いようです。靴を傷めにくく、長年働くバイクとして愛されてきたカブらしい仕様ですね。
意外なことに、カブ以外の車種でもシーソーペダルが採用されることがあるのだそうです。
最近では2021年に発売されたGB350でシーソーペダルが採用されましたが、シフトパターンはリターン式
中型二輪でのシーソーペダルはどんな操作感なのでしょう?いつか乗ってみたいな!
※写真はhttps://www.honda.co.jp/GB350/equipment/からお借りしています。
クラッチ操作が不要 = AT限定免許で乗れる
マニュアル車のギアを操作する際に必要なのがクラッチレバー。ところがカブシリーズにはクラッチレバーがありません。ギアをアップダウンさせるときはアクセルを戻し、前後どちらかのペダルを踏むだけで良いのです。
クラッチ操作はないけど、ギア操作はある。普段は当たり前に操作をしていましたが、改めて言葉で聞くと不思議です。
クラッチ操作が不要なことに関連してビックリしたことなのですが、カブシリーズはなんと、AT限定の免許でも乗ることができるのだそうです!
試しにホンダのラインアップから検索してみたら……ほ、本当だ~!
https://www.honda.co.jp/motor-lineup/
現行で唯一キックスターターがないのは…あのモデル!
スーパーカブにセルスイッチが装備されたのは、なんと1960年発売のC102。思っていたよりもずっと前から装備されていました。発売当初はキックスターターのないセル専用モデルだったのですが、不具合のため、後期からはセル&キック併用に変更されたのだそうです。
その後セル付き・セル無し様々なモデルが発売されましたが、現行のカブシリーズはほぼすべてがセル&キック併用。唯一スーパーカブC125のみ、キックスターターが付いていないのだそうです。
C125は初代C100のモダンなスタイルを継承しつつも、LEDライトやデジタルメーター、そしてスマートキーといった現代的な機能を持つモデル。初めて実物をみた時は、高級感があってビックリしちゃいました。
※写真はhttps://www.honda.co.jp/C125/type/からお借りしています。
実際のところ、クロスカブに乗っていてキックスターターを使う機会はほとんどありません。…が、時々遊びでキックしてみると、意外とちゃんとかかってくれるので嬉しくなります
ウインカースイッチの位置は車種によって違う
以前のカブシリーズは、ウインカースイッチがハンドルの右側についていました。
スーパーカブに限って言うと、2008年に生産終了したスーパーカブ90までが右側にあるモデルなのだそうです。
我が家のスーパーカブ90にはご覧の通り、右側に縦スライド式のウインカーがついています。
それでは現行車はすべて左側にスイッチがあるのかと言うと、そういうわけではありません。スーパーカブ50&110プロ、クロスカブ50の3車種は、現行車でも右側にウインカースイッチがあるのです。
こちらはクロスカブ50のハンドル回り。右側にプッシュキャンセル式のウインカースイッチがついていますね。
カブのエンジンは「横型エンジン」
「横型エンジン」とは、小型バイクを区別する時に使われることが多い、エンジンの形状を指す言葉。シリンダー&シリンダーヘッド部がほぼ水平、フロントに向くように作られたエンジンのことを言います。誰でも気軽に乗れる、実用性の高いモデルを目指したスーパーカブに搭載するために設計されたもので、その後様々なバイクに採用されているのだそうです。
それでは縦型エンジンはあるのかと言うと、パワフルでレーシーなスポーツモデルなどに使われることが多いのだそうです。エイプのエンジンを見ると、確かにシリンダーが上に向いていますね。
※写真はhttps://www.honda.co.jp/news/2008/2081104-ape.htmlからお借りしています
カブの世界はまだまだ奥深い!
皆さんはいくつご存じでしたか?
私はですね…現行モデルでもこんなに仕様の違いがあることに驚きました!
カブの世界はまだまだ奥深く、今回お伝えしたことは、たくさんある情報のうちのほんの一部分です。まだまだ知らないことがたくさんありますが、知らないからこそ今後に期待が高まってワクワクしますね!
協力:ナナカンパニー(https://nanacompany.jp/)
文/高木はるか
アウトドア系ライター。つよく、しぶとく、たくましくをモットーにバイクとキャンプしてます。 愛車はversys650、クロスカブ110、スーパーカブ90。
高木はるかの記事は下記のサイトから
https://riding-camping-haruka.com
編集/inox.