新年を1月1日に迎えるというのは、今となっては常識ですが、これは日本で「太陽暦(グレゴリオ暦)」というものが正式に使用されているためです。
今でも、「旧暦の○○月」という表現は時折耳にすると思います。では、具体的に「旧暦」や「旧正月」とはどういったものなのでしょうか。
そもそも旧暦ってなに?
現在私たちが使用している「太陽暦」は、“新暦”とも呼ばれています。これは明治6年(1873年)1月1日から採用されているので、約150年近く続いていることになりますね。
新暦に対して、明治初頭まで使用されていた“旧暦”は、「太陰太陽暦」というもので、月の満ち欠けを基準としてひと月の長さを決めていました。月の満ち欠けの周期は、平均しておよそ29.5日なので、小の月が29日、大の月が30日とし、交互にやってきます。
12か月で1年とすると、旧暦ではおよそ354日となるので、新暦と比較すると11日ほど短くなってしまいます。このままでは、数年経過すると暦の月と季節が合わなくなってしまうので、約3年に一度「閏月」を設け、1年13か月となる年を設けました。
新暦では、2月が29日まである「閏年」を設けていますが、旧暦では閏月が入る年を閏年としています。そのため、閏月の入らない平年は1年が353日から355日、閏年は384日から385日とかなり開きのある形になっていました。
旧正月ってなに? 2022年の旧正月はいつ?
名前からなんとなく察しがつくかもしれませんが、「旧正月」は旧暦のお正月のこと。先にも触れた通り、旧暦は今私たちが使っているカレンダー「新暦」とひと月の数え方が違うため、お正月のタイミングにもズレが生じます。中国や台湾などでは、旧暦のお正月を「春節」とも呼ぶようです。
鹿児島県大島郡瀬戸内町が掲載している「旧暦カレンダー」によると、日本の旧暦における2022年の元日は2月1日となります。とはいえ、日本では旧正月が祝日になることもないので、特別お祝いをする必要はないでしょう。
※データは2021年12月上旬時点での編集部調べ。
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文/佐藤文彦