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東京・新大久保に誕生した超マニアックなコリアン・フードコート「韓国横丁」の歩き方

2021.12.21

10店中、8店がコリアンフードの新業態

韓国の最先端トレンドが最速で上陸するリトルコリアン・タウン・新大久保に、2021年12月20日、旋風を起こしそうな新名所が誕生した。その名も『新大久保韓国横丁』。新業態の韓国の食の専門店がワンフロアにぎゅっと集まったフードコート形式の施設だ。

場所は、JR「新大久保」駅と、副都心線「東新宿」駅を結ぶ大久保通のほぼ中間。1階・2階をあわせ、総面積210坪・席数450席。

1階には、韓国の食の最新トレンドを伝える専門店10店が集結している。なんと10店中、8店が新業態店というから驚きだ。2階にはスナック、カラオケ(7室)、ガールズバーの3店が2022年1月中旬にオープン予定。2階の店には、1階の専門店の料理を出前してもらえるとのこと。

「新大久保に、個性的な専門店が集まる韓国の市場を再現したい」

同施設を運営するのは、人気韓国料理店『ホンデポチャ」』などを運営する株式会社JDREX(ジェーディーレックス。代表取締役社長の金 相勲(キム・サンフン)氏(写真上)は、「新大久保に、個性あふれる飲食の専門店が集まる昔ながらの韓国市場を作りたい」と抱負を語った。新大久保には韓国料理店は確かに多いが、マニアックな専門店の料理を一度に食べられるような場所がないと感じていたという。

全長約60mの細い路地の両側に、チヂミ、ホルモン焼、豚足など韓国料理の専門店10店舗が立ち並び、韓国グルメ散策が楽しめる。

ではその10店をさっそく見てみよう。

①チヂミとマッコリの店…『チュンヒャンジョン』

韓国の人が幼い頃、学校帰りに買い食いした思い出の味、「チヂミ」や「トッポキ」「春雨海苔巻き揚げ」などが食べられる専門店。多彩なマッコリも楽しめる。

大久保通り側の入口を入ってすぐの場所に位置する、ポップな雰囲気のコーナー。

焼きたての熱々で食べられる「チヂミ盛り合わせ」 1,958円。カボチャチジミ、トングランデン(豆腐と挽肉のチヂミ)、スケトウダラのチヂミ、キノコのチヂミ、ユクジョン(肉のチヂミ)など、珍しいチヂミが少量ずつ味わえる。

春雨を海苔で巻いて揚げた「春雨海苔巻き揚げ」。「韓国ではもっと小さいけど、うちのはビッグサイズなの」とのこと。モチモチしていて、非常に美味だった。

②豚足とポッサムの専門店…『マポ豚足』

日本ではあまり見かけない「豚足」や、日本でも人気の「ポッサム」(茹でた豚肉を野菜で巻いて食べる料理)の専門店。

6時間漢方材料と一緒に煮込んだ自家製の「豚足」 (小)2,178円 (中)2,838円。

「ポッサム」(小)2,178円は、キムチや青唐辛子など、さまざまな薬味がついてくる。

③100種類以上のシャンパンと餃子の店…『泡包シャンパンマニア』

餃子とシャンパンをカジュアルに楽しめる店。チヂミやトッポギなどの韓国料理も、好みのシャンパンといっしょに味わえる。

「餃子」 (6個) 550円 (12個) 990円。塩、バジルソース、レモン、自家製ダレで味わう。

④韓国で流行中の多彩な鶏料理の店…『チキン屋』

韓国ドラマでよく目にするチキン料理や、韓国で流行仲野さまざまななチキン料理が味わえる専門店。

独自で開発した「ヤンニョムチキン」は必食!(小)1,078円 (中)1,848円。

⑤冷凍サムギョプサルをメインとしたレトロな豚肉専門店…漢江の奇跡 (はんがんのきせき)

韓国が“奇蹟の経済成長”を遂げた1980年代に流行し、近年再ブームとなった「冷凍サムギョプサル」が食べられる店。

「豚王カルビ」(1人前)1,518円。

「冷凍サムギョプサル」(1人前)1,188円。冷凍肉を薄く削ってスナック感覚で食べる「冷凍サムギョプサル」には、ファンが多い。

「厚切りサムギョプサル」(1人前) 1,628円 ※2人前から注文可。

⑥韓国独自の海鮮料理が食べられる…『ヨスバンバダ』

海鮮料理といえば日本、と思いがちだが、韓国にも独自の海鮮料理は多い。「カンジャンケジャン」「ヤンニョムケジャン」「カンジャンエビ」など、韓国の海の幸を、相性のいい「チャミスル」(韓国焼酎)と共に味わえる。

新鮮な生のワタリガニを醤油ダレに漬けて熟成させた料理「カンジャンケジャン」 2,750円。

エビの醤油漬け「カンジャンエビ」 1,628円。

生のワタリガニをコチュジャンベースのたれに漬け込んだ「ヤンニョムケジャン」(2,398円)。

⑦新大久保発祥の人気韓国料理店…「ホンデポチャ」 

新大久保発祥の韓国料理店で、同施設唯一の既存業態店。

韓国定番料理の「サムギョプサル」や「チーズタッカルビ」、他店ではなかなか食べられない「エビチースフォンデュ」などの人気料理が食べられる。

さまざまな食材を付けて食べる「エビチーズイイダコフォンデュ」 3,058円。

たっぷりのボリュームが嬉しい「プルコギ&チーズダッカルビ」(1人前)1,738円。

⑧韓国で流行中のホルモン焼きの専門店…「シンサドンホランイ コプチャン」

韓国ソウルのシンサドンで流行中のホルモン焼きの専門店。激辛好きの期待を裏切らない激辛ホルモンをイイダコやエビ、LAカルビを激辛にアレンジ。「チュコプセ焼盛り合わせ(激辛)」は、同施設オーナーのの金 相勲(キム・サンフン)氏も激推しの料理のひとつ。

マルチョウ(牛の小腸)、イイダコ、エビを激辛ダレで炒め合わせた「チュコプセ焼盛り合わせ(激辛)」(2~3人前)3,780円。「チュコプセ」とはチュクミ(イイダコ)コプチャン(ホルモン)セウ(エビ)の意味。

チュゴプLAカルビ焼盛り合わせ(1人前)2,079円 ※2人前から。

⑨「釜蓋」で焼く肉料理の店…「第一食堂」

釜のフタを鉄板がわりにした「釜蓋」で焼くプルコギや自家製のヤンニョムソースで熟成させた豚チュムルロクが食べられる韓国家庭料理専門店。じっくり煮込んだ牛骨餃子カルクッスもおすすめ。

「釜蓋プルコギ」 2,948円。釜の蓋で肉を焼く料理は、最近公開された韓国映画『茲山魚譜 (チャサンオボ)』にも登場している。

「牛骨餃子カルクッス」 1,408円。

⑩韓国式中華料理店…「上海ポチャ」

韓国映画やドラマにもよく登場する韓国の国民食「ジャジャー麺」をはじめ、チャンポン、韓国式酢豚などが食べられる韓国式中華料理店。

韓国の老若男女が大好物の「ジャジャー麵」 825円。

韓国式酢豚「タンスユク」 (小)1,793円 (中)2,618円

まとめ…韓国料理に食傷気味な人も、入門者にも超おすすめ!

それでなくても韓国料理店が渋滞気味の新大久保に、なぜまたこんな施設を?と思ったが、実際に訪ねてみて理由がわかった。「韓国料理はだいたい食べ尽くした」「少し食傷気味」という人ほど、「こんな韓国料理があったのか!」という個性的でマニアックな料理を、いろいろな店でつまみ食いできる楽しさにハマるだろう。韓国料理初心者なら、よけいにワクワクするはず。

まだ海外旅行には行けそうにないが、ここでは確かに、リアルな”韓国時間”が流れているように感じた。ちなみに平均価格帯は、ランチが700~800円、ディナーが2300円~2500円くらいを想定しているとのこと。

取材・文/桑原恵美子

編集/inox.

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