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世界の個人投資家に聞く今後5年間の資産運用における予想年率リターン

2021.12.19

シュローダー「シュローダー・グローバル投資家意識調査2021」

アセットマネジメント企業・シュローダーは、個人投資家の投資動向や投資意識を把握することを目的に「シュローダー・グローバル投資家意識調査2021」を実施し、投資家のリスク志向に関する分析結果を発表した。本調査は、世界33の国/地域の2万3千人(うち日本1,000人)を超える個人投資家を対象に、オンラインで行なった。

今回の調査では、世界の投資家がリスク資産に目を向けていることがわかった。世界の投資家のうち37%が、ロックダウン解除後、高リスク資産への投資を増やしたいと回答し、18~37歳の年齢層ではその割合は44%にのぼる。

世界的な超低金利により資産運用が難しさを増す中、コロナ禍の不透明感やインフレ懸念などを背景に、多くの投資家がより高いリスクの資産を求めており、若い投資家ではその傾向が強いことが示された。

一方で、日本の投資家の高リスク志向は全般に限定的で、年齢層とリスク志向の関係は明確でないことがわかった。

世界の投資家は若年層ほど高リスク資産への投資を拡大、日本の投資家の高リスク志向は限定的

世界の投資家にロックダウン解除後の投資行動について尋ねたところ、半数近くが「低リスク資産への投資を増やす」(46%)と「貯蓄を増やす」(46%)を挙げた一方で、37%の投資家は「高リスク資産への投資を増やす」と回答、「減らす」の28%を上回った。高リスク資産への投資を増やす投資家の割合は18~37歳の年齢層では44%にのぼる。(図1)。

日本では、「高リスク資産への投資を増やす」投資家は27%と、「減らす」投資家の34%を下回った。この割合は、カナダ(24%)、ポルトガル(25%)についで最も低い水準で、最も高い米国(53%)と大きな開きがある。

年齢層別では、「高リスク資産に投資を増やす」投資家の割合は、18~37歳が27%、38~50歳が33%、51-70歳が28%、71歳以上では16%だった。日本ではコロナ後に高リスク資産への投資を志向する投資家の割合は世界に比べて限定的で、年齢層とリスク志向の関係は明確ではなかった。

図1:ロックダウン解除後、「高リスク資産への投資を増やす」世界の投資家の割合(年齢層別)

今後5年間の資産運用における予想年率リターンの回答を年齢層別に比較すると、世界の投資家のうち18~37歳と38~50歳の年齢層の半数以上が10%を超えるリターンを予想していることがわかる。(図2)

日本の投資家でも18~37歳の42%、38~50歳の37%、51~70歳の32%、71歳以上の27%が、10%を超えるリターンを予想しした。

図2:今後5年間の資産運用における予想年率リターン(年齢層別)

インターネット/ハイテク関連の株式・ファンドが人気

過去1年間に投資を行った資産について尋ねたところ、すべての年齢層を通じて「インターネット/ハイテク関連の株式・ファンド」への投資を行った投資家の割合が最も高く、他の資産と比較して群を抜く結果となった。

また、若年層の投資家は、どの資産に対しても約半数が投資を行ったと回答しており、若年層の投資家はリスクの高い資産に投資を行っている一方で、投資先を分散している可能性があることが示された。(図3)

日本の投資家の間でもインターネット/ハイテク関連の株式・ファンドの人気は高く、過去1年間に投資を行った投資家の割合は、すべての年齢層で他の資産を上回った(18~37歳:46%、38~50歳:44%、51~70歳:50%、71歳以上:39%)。

図3:過去1年間に投資を行った資産(複数回答可、世界、年齢層別)

初めて高リスク資産に投資を行った投資家も

高いリターンを求め、新たにリスクの高い資産への投資を始めた投資家もみられた。世界の投資家に過去1年間に初めて投資を行った資産を尋ねたところ、割合が多かったのは、「電気自動車関連の株式・ファンド」(24%)、「バイオテクノロジー/製薬関連の株式・ファンド」(23%)、「インターネット/ハイテク関連の株式・ファンド」と「仮想通貨」(22%)となった。(図4)

図4:過去1年間で初めて投資を行なった投資家の割合(世界)

超低金利が高リスク資産への投資を促す

超低金利環境における行動に関して尋ねたところ、世界の投資家のうち53%が「高い投資成果を求めて高リスクの投資を行う」と回答した。また、3分の1の投資家(33%)が「仮想通貨に投資する」と回答した。(図5)

投資家が高リスクの資産に向かうのは、超低金利によってリターンを得るのが難しいことが背景の一つにある。

図5:超低金利局面(ゼロまたはマイナス金利)においてどのような行動をとるか(世界、複数回答可)

日本では、「高い投資成果を求めて高リスクの投資を行う」投資家が51%と世界と同様、最も高い割合だった。一方で「仮想通貨に投資する」投資家の割合は14%と、世界の投資家の半分以下の割合となった。

この割合は、調査対象国の中で最も低く、カナダ(16%)、スウェーデン(19%)がそれに続いた。最も割合が高かったのは、南アフリカ(53%)、タイ(53%)、アルゼンチン(52%)、インドネシア(50%)、ブラジル(45%)で、新興国の割合が高い傾向が見られた。

シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社 代表取締役社長 黒瀬憲昭氏のコメント

「今回の調査で、世界では若年層の投資家を中心により高いリターンを求めてリスクの高い投資を行う傾向がある一方で、日本の投資家は世界と比較してリスクに慎重であることが確認されました。これは私たちが一般に持つイメージとも一致します。」

「日本でもすべての年齢層で3~4割程度の投資家が今後5年間の資産運用における予想年率リターンを10%超と回答していますが、世界的な低金利環境においては高い期待値であるといえるでしょう。」

「不安定な市場環境においては、短期的に大きなリターンを得られる機会もありますが、リスクの高い資産への投資においては、大きな損失を被る可能性も念頭に置く必要があります。短期的な投資成果にとらわれすぎず、長期的な目標や計画に基づく投資が重要です。」

「今回の調査において、世界の投資家のうち63%が、投資成果は心の健康状態に影響すると回答しています。投資においてどの程度のリスクをとることが適切かは、一人ひとり異なります。投資資産に対する理解を深めるとともに、リスクの性質が異なる資産を組み合わせた分散投資や積み立て投資による時間分散などを活用し、リスクを適切に管理しながら投資を行っていただきたいと考えています。」

【調査の概要】
世界33の国/地域の2万3,950人(うち日本1,000人)の個人投資家を対象とした独自のオンライン調査。調査期間は、32の国/地域では2021年3月16日~5月7日、マレーシアは2021年7月5日から8月2日。今後12カ月で1万ユーロ(またはそれに相当する額)以上を投資する予定があり、過去10年間に何らかの投資行動をとった方を「投資家」と定義。

関連情報:https://www.schroders.com/ja-jp/jp/asset-management/insights/global-investor-study/2021-findings/risk-hub/

構成/DIME編集部

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