猫をペットホテルに預ける時の注意点

長期の旅行や出張に行く場合、飼い猫を誰かに預ける必要があるものの、「家族や知り合いには頼めない」といったケースも少なくない。そんな時に頼りになるのが、ペットホテルの存在だ。

本記事では、まだペットホテルを利用したことがない方のために、そもそもどのような施設なのかと、猫を預ける際の注意点を紹介する。急に猫を預けなくてはならない状況になった時に慌てなくて済むよう、信頼できるペットホテルを事前に見つけておこう。

猫のペットホテルってどんなところ？

はじめに、ペットホテルとはそもそもどのような施設なのかを見ていこう。一言で言えば、猫の宿泊施設だが、提供しているサービスにはペットホテルごとに違いがある。

一時的に猫を預かってくれる場所

ペットホテルは、飼い主や長期の旅行や出張などで自宅に居れない時に、一時的に猫を預かってくれる施設。24時間、餌やりはもちろんトイレのお世話などをプロが代わりに行ってくれる。

同じようなサービスで、自宅に来て猫の世話をしてくれるペットシッターがあるが、ペットホテルはその施設で猫をお世話してもらうのが原則。そのため原則、送迎は飼い主が行う必要がある。ペットホテル内は、猫一匹に対し一つの個室（ケージ）が設けられているケースが多い。

動物病院やトリミングサロンに併設されていることも

ペットホテル専門の施設もあるが、動物病院やトリミングサロンなどでペットホテルのサービスを提供しているケースも多い。利用したことのある病院やトリミングサロンなら、より安心して猫を預けられるはず。まずは、普段利用している施設でペットホテルのサービスを提供していないかチェックしてみるのもいいだろう。

宿泊中の猫の様子を教えてくれるペットホテルもある

ペットホテルの中には、その日の猫の様子をメールやLINEなどで報告してくれるサービスや、ライブカメラで猫の様子を確認できるサービスを提供している施設もある。出先から飼い猫の様子が気になる方は、そうしたサービスが備わったペットホテルを選ぶようにしよう。

料金相場は？

ペットホテルの料金は、立地や施設ごとに開きがあるものの、1泊2日で2,000円から8,000円ほどが相場だ。さらに、「送迎サービス」や「健康診断パック」などのオプションを追加すると料金は高くなる。

ペットホテルに猫を預けるときの注意点

では、ペットホテルに猫を預ける際には、どのような点に注意すればいいのだろうか。長期間家を空ける時に不安なく猫を預けられるよう、それぞれのポイントを事前にチェックしておこう。

動物取扱業登録の有無をチェック

ペットホテルを営むためには、動物を扱うプロであることを証明する「第一種動物取扱業」の登録が行われている必要がある。この登録が行われていない場合、猫を預ける先としては不適な環境であるケースも考えられる。登録業者は、公式サイトなどに「第一種動物取扱業の種別」「登録番号」などを記載しているケースが多い。必ずそれらの表示を確認してから利用するようにしよう。

感染症対策や衛生面は万全か

他の動物や猫も集まるペットホテルに預けた後に、ダニやノミに悩まされたり、病気に感染したりするケースもあるようだ。動物取扱業登録が済んでいるだけでなく、「衛生面で信頼できるかどうか」もペットホテル選びには欠かせないポイントだ。中には、宿泊時にワクチン接種の証明書の提出を求められるケースもある。感染症などが不安な方は、そうした「受け入れている猫の条件」についての記載もチェックするようにしよう。

猫にとってはストレスになることも

猫は環境の変化に弱い動物と言われている。そのため、短期間であってもペットホテルに預けることでストレスを感じる猫も多いようだ。少しでも緊張や不安を緩和させるために、いつも使っているトイレの砂を持参したり、食べ慣れたキャットフードを持参するようにするといいだろう。事前に予約したペットホテルに、持参するものや懸念点について相談しておくのがおすすめだ。

キャリーに慣れさせておくとスムーズ

ペットホテルまで猫を運ぶためには、「キャリー」を使う必要がある。「当日、猫がキャリーに入ってくれず飛行機に乗り遅れた」などの事態を避けるためにも、事前にキャリーに猫を慣れさせておくことも重要だ。部屋の中にキャリー置いて、猫が自然にその中に入ってくれるような状態にしておこう。

連休前は早めの予約を

連休を利用して旅行に行くような場合には、ペットホテルの予約が取れないケースも考えられる。特にゴールデンウィークや年末年始などの連休時に利用する際には、なるべく早めにペットホテルを予約するようにしよう。

文／oki