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民法では所有権が認められない!?まだ整備が不十分なNFTの課題

2022.01.05

デジタルアートやゲーム内アイテムなどの「資産価値」を表象するものとして、NFTが注目を集めている。しかし、NFTは新しい「資産」であるがゆえに、法整備は全く追いついていない状況だ。NFTが法律上どのように整理されるのか、注意すべき点は何なのかについて解説していく。

【現時点でNFTの国内法での取り扱いは?チェックすべき3つのポイント】

(1)金融商品や暗号資産(仮想通貨)に該当するのか?
(2)形があるモノ(有体物)ではないので所有権が認められない?
(3)NFTの購入者はデジタルアートをどこまで利用可能か?

NFTガイドラインでは金融規制の抵触有無を整理

 NFTは、ビットコインやイーサリアムなどの「暗号資産」(仮想通貨)と同様に、ブロックチェーン上で取引される「デジタル資産」として理解される。しかし仮想通貨とは異なり、代替性のない〝独特の〟資産価値を持っている点がNFTの大きな特徴だ。かつて資金決済法の改正を通じて、仮想通貨に対する新たな規制が行なわれたことは記憶に新しいが、NFTそのものをピンポイントに規制する法律は、現在のところ存在しない。既存の法律(銀行法・金融商品取引法・資金決済法など)の枠に当てはめようとしても、NFTは各規制の要件を満たさないケースが多く、取引を十分に規制することができない状況なのだ。NFTを購入しようとする消費者にとっては、注意を要する状況といえるだろう。

●NFTが金融商品に該当するかのチェックフロー

NFTが金融商品に該当するかのチェックフロー

現段階のNFT投資は要注意!
NFTの法規制は未整備ですが、かつての仮想通貨のように、法改正などの議論が進んでいくと思われます。今後の動向を注視しましょう。規制が不十分な段階でNFTの取引を行なう際には、十分な注意が必要です。

阿部由羅さん

弁護士  阿部由羅さん

実は民法ではNFTの所有権が認められない?

 そもそも「NFTを売買する」こと自体、現時点では法律上の整理が不明確な状況だ。NFTは形がある「物」(有体物)ではないので、民法上の所有権が認められない。例えば、NFTが保存されたスマホが誰かに盗まれたとしよう。この場合、「スマホを返せ!」と主張することは当然可能だが、「NFTを返せ!」と主張できるかどうかは、法律上必ずしも明らかではない。これは、盗まれた物自体を返せという請求は、所有権に基づく「物権的請求権」に基づくと解されているためで、民法上の所有権が認められないNFTについては、取り扱いが定かではないのだ。ただ、所有権がないとはいえ、NFTの購入者に何の権利も認められない、と考えるのは不条理だろう。デバイスを使用すれば、NFTを認識・管理し、さらに取引することも可能である。そのため、NFTは民法上の「物」ではないものの、きわめてそれに近い形で利用・処分することができる状況にある。このあたりは、法律の整備が追いついていない。NFTは、デジタルアートやゲーム内アイテムなどと不可分一体で取引されるのが一般的だ。そのため現行法の下では、取引全体を観察したうえで、NFTについて購入者にどのような内容の権利が発生するかが個別に判断されることになるだろう。また、仮にNFTが誰かに盗まれた場合、少なくとも不法行為に基づく損害賠償請求は可能であると考えられる。だがその場合、NFTの価値を金銭に換算しなければならない。NFTは、一義的な市場価値を有するわけではなく、評価手法が確立されているわけでもないため、価値評価を巡って争いが生じることは容易に想像がつくだろう。

NFTコンテンツの「著作権」購入者はどこまで利用可能?

 NFTをデジタルアートなどの著作物とセットで取引する場合、購入者はどの範囲で著作物を利用できるのかが問題となる。著作権の基本的な内容として、複製・上映・展示・公衆送信(インターネットを通じた配信など)・翻案(パロディー化)などを行なうためには、著作権者の許可が必要だ。しかし、NFTを購入したからといって、デジタルアートの著作権を当然に得られるわけではなく、また著作権者からすべての利用行為を許諾されたことを意味するわけでもない。実際にNFT購入者が、デジタルアートをどのように利用できるのかは、NFTの購入契約の中の著作権条項(またはデジタルアートの著作物利用許諾契約の条項)の内容によって決まる。つまり、購入者に対してどこまでの行為が許諾されているかは、契約内容によって千差万別なのだ。場合によっては、複製すらも一切認められないなど、購入者の権利がかなり限定されているケースも考えられるので、契約内容をよく確認してから購入すべきだろう。

 また、著作者人格権(公表権・氏名表示権・同一性保持権)については、著作者に一身専属するものとされているため、一切譲渡・許諾の対象とならず、著作者に留保される点にも注意が必要だ。例えば、NFT購入者に翻案(パロディー化)が許諾されたとしても、著作者が同一性保持権を根拠として「改変するな」と主張してくることは、理論上あり得る。契約によっては、同一性保持権の不行使を規定するケースもあるが、取引の内容に即したアレンジが行なわれているかどうか、契約締結前の段階で慎重に確認すること必要がある。いずれにしても、現段階でNFT取引を安易に行なうことは危険であり、十分な分析と法的検討を要するハイリスク取引と言える。

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