乾燥・熱が髪に与える影響と対策
本格的に寒くなってきた今日この頃。そんな時、足を運びたくなるのが温泉施設。温泉施設にあるのが、昨今の老若男女に流行っている「サウナ」だ。
過去 2 回の流行に続き、“第 3 次サウナブーム”と言われている。今年のユーキャン新語・流行語大賞では「ととのう」(サウナで気持ちや考えがまとまるなどを意味する)がノミネートされた。
道の駅や建物の屋上にサウナが併設されるなど、サウナ人気が感じられる。一方で、実はサウナの熱や乾燥が髪や頭皮に気になる影響を与えるという専門家の意見も。
今回は、サウナの頭皮&頭髪への影響と対策について大正製薬研究員に聞いた。
サウナに入ると髪はどうなる?頭髪&頭皮への影響
■意外と乾燥するサウナ
サウナは湿度が高いイメージを持つ人がいるが、一般的なサウナでは湿度 10%前後。湿度が低いと、髪が乾燥しやすく毛先の水分もなくなっていき、髪の広がりやうねりも起こす。
乾燥が気になる人は、スチーム(湯気)によって体を温めるスチームサウナがおすすめ。
■頭皮の皮脂を洗い流してしまう
サウナで汗を流すことは健康的だが、過度に汗をかいてしまうと頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまう可能性が。そのため、乾燥しやすい頭皮の方は長時間のサウナを避けた方がいいだろう。
■髪は高温に弱い
もともと髪の毛は高温には耐えられない。100℃を超えるとシスチンの減少や髪の空洞化が起こると言われており、濡れている状態はよりダメージを受けやすいと言われている。
ちなみに、サウナの平均温度は約 100℃で、一般的なドライヤーの熱も 100℃。ドライヤーよりサウナの方が熱に長時間髪の毛をさらすので、髪にダメージがあることが予想される。
■頭皮の血行促進効果
一方でメリットも。適度なサウナの利用は、全身を温めることで発汗が促され、全身の血行が良くなり、頭皮の血流も通常と比べて良くなることが。
新陳代謝が活性化することで、頭皮環境が改善され、育毛・発毛につながるかもしれない。ただ、過度な利用は頭皮&頭髪を含めた身体にはよくない可能性があるので、注意しよう。
サウナに入るなら実践したい!3 つの熱対策
① トリートメント(コンディショナー)を髪につける
シャンプーで洗髪した後、髪にトリートメント(コンディショナー)をつける。温まることで髪への浸透が高まる。
コンディショナーの場合は、髪の毛の傷みを補修するトリートメント効果を併せ持つタイプがおすすめ。
※編集部注…ニオイが強いものは周囲の人の迷惑になりますので控えましょう。
② タオルを頭に巻く or 被る
しっかりと絞ったタオルで頭全体を覆う。タオルで頭部を覆ってサウナに入ることで髪を熱から守る効果が高まる。
トリートメントが汗と一緒に流れ落ちるのを防ぐために、なるべく髪だけにつけて、地肌へつかないようにしよう。
※トリートメント(コンディショナー)が垂れて迷惑にならないように、タオルはしっかり巻こう
③ お風呂上がりの冷風ドライヤーで髪を締める
お風呂上がりに髪の毛をドライヤーで乾かした後に、冷風にして髪を冷やすことでキューティクルが締まり、髪の毛がつややかになりサラッとする。
あわせて覚えておきたい頭皮&頭髪ケアの豆知識
・シャンプー前のマッサージ
シャンプーする前にマッサージ。頭皮を傷つけないように爪ではなく、指の腹を、前頭部から側頭部にかけての髪の生え際に押し当て、小さな円を描いて筋肉を引き上げながら下から上にもみほぐす。
・ついでにおすすめの「頭皮の筋トレ」のやり方
―直接頭皮を揉みほぐす
脳天を抑える、こめかみを引っ張る、頭皮を持ち上げるなどを行ないもみほぐすことで頭皮の凝りが改善。頭皮のトレーニングは短時間でも十分なので、シャンプー中におこなうのがおすすめ。
―周囲の筋肉を動かす
筋肉や皮膚は連動しているため、周囲の筋肉を動かすことで頭皮の筋肉も柔らかくなりやすい。特に、目の筋肉とあごの筋肉は頭皮の筋肉と連動しているため、これらを意識的に動かすことでも頭皮を鍛えることができる。
・頭皮の筋トレのメリット
―血行不良による髪の栄養不足改善
髪の毛は血液から栄養を得ているため、髪に届く血液の量は髪のハリやつやに直結。頭皮が固まった状態では、血行不良で髪まで血液が行き届きにくくなるため、頭皮の筋トレを行なうことが大切になる。
―顔のリフトアップ効果があり、ほうれい線などの改善につながる
顔と頭は筋肉と筋膜でつながっているため、頭皮の筋肉を鍛えることで、顔のたるみ改善にも効果が期待できる。
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構成/DIME編集部