ソニーは、フルサイズミラーレス一眼カメラ「α7 IV」のボディ単体(ILCE-7M4)を12月17日、ズームレンズキット(ILCE-7M4K)を2022年春以降に発売する。価格はいずれもオープン。市場推定価格はボディ単体が33万円前後、ズームレンズキットが35万円前後。
前機種である「α7 III」から静止画と動画の撮影性能や操作性が大幅に向上した、“新世代のベーシックモデル”。
新たに開発した有効約3300万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーExmor Rと、フラグシップ機「α1」でも搭載されている、従来比最大約8倍の高速処理が可能な画像処理エンジンBIONZ XRにより、高解像ながら常用ISO感度100-51200(静止画拡張時50-204800、動画拡張時100-102400)の広い感度領域を実現。ノイズを低減しながら、高い色再現力で被写体細部の質感まで高精細に表現する。
また、「α7 III」と比較してより広範囲な撮像エリアの約94%に、高密度に配置した759点の像面位相差AFセンサーが、被写体をより高速・高精度に追跡。AF/AE追従で最高10コマ/秒の高速連写を実現する。
さらに、AIを用いて高い認識精度で被写体の顔や瞳情報を検出し続けるリアルタイム瞳AFにおいて、人間に加えて、αシリーズで初めて静止画と動画の両方で鳥と動物の目を追跡できるようになったという。
動画については、画素加算のない全画素読み出しによる高品質な4K60p記録や、フルサイズ7Kオーバーサンプリングによる4K 30p記録により、高品質の動画撮影が可能。自然な諧調表現ができる4:2:2 10bit 記録のHLG(Hybrid Log-Gamma)、より効率的な編集のためのフレーム内エンコーディング(XAVC S-I)や圧縮効率が2倍のXAVC HSにも対応する。
操作面では、静止画と動画の各設定をすばやく切り替えられるダイヤルを新たに追加するなど、両撮影用途における操作性を追求。5.5段光学式5軸手ブレ補正機能に加え、手ブレ量を高精度に検出し光学的に補正する動画専用の「アクティブモード」にも対応。加えて、自撮りも含めた様々なシーンで快適な撮影を実現する、バリアングルタイプの横開き背面モニターを採用する。
そのほか、パソコンやスマートフォンにUSBで接続するだけで高画質な4K15pやフルHD60pでライブストリーミングを手軽に行なうことができるなど、リモートコミュニケーション需要に応えるさまざまな機能を搭載。同社は、Eマウントレンズ群65本との組み合わせにより、高品質で多彩な表現の静止画・動画撮影を楽しみながら、そのコンテンツをリアルタイムかつ手軽に共有・配信したいユーザーに向けて「α7 IV」を提案するとしている。
製品情報
https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7M4/
構成/立原尚子