若年層が日々接触するSNS広告。Instagram、Twitter、YouTube、TikTokなどに流れる多種多様な商品・サービスの広告に心惹かれ、購買する人はどれくらいの割合で存在するのだろうか?
マーケティングリサーチからプロモーション、イベントの企画・運営まで一気通貫でサポートする株式会社oneはこのほど、2021年9月28日~9月30日の3日間、全国15歳~29歳の483名を対象に「SNS広告に関する調査」をWEBアンケート方式で実施した。
若年層に聞いた「SNS広告に関する調査」
Q1. あなたが商品・サービスを購入するきっかけになった広告媒体をお答えください。
(複数回答)(n= 315)
商品・サービスを購入するきっかけになった広告媒体について聞いたところ、「SNS」が63.8%と最も多く、2番目が「テレビ」で55.9%、3番目が「ウェブ」で29.8%という結果になった。
15歳から29歳の若年層に対する広告ではSNS広告が最も効果的であることがわかる。若年層に対するマーケティングにおいてSNS広告は無視できない状況になっていると言えるだろう。
Q2. あなたはSNS広告がきっかけで商品・サービスを購入した経験がありますか。
(単数回答)
SNS広告がきっかけで商品・サービスを購入した経験があるかを聞いたところ、全体的に女性よりも男性のほうがSNS広告を見て購入に至りやすいという結果になった。
特に「TikTok」では、複数回購入経験があると回答した男性は46.5%、女性は25.5%で21.0ポイントの差があり、男女の差が顕著に表れた。短い動画が次々と流れてくるTikTokは、男性の購買行動と相性が良いのかもしれない。
Q3. SNS広告がきっかけで購入した商品・サービスは広告を見る前から興味がありましたか。
(単数回答)(n= Instagram:154、Twitter:135、YouTube:152、TikTok:87)
SNS広告がきっかけで購入した商品・サービスは広告を見る前から興味があったかを聞いたところ、「その商品・サービスを買う予定はなかった」または「広告を見てその商品・サービスを初めて知った」と回答した人が平均で72.0%になった。
SNS広告がきっかけで購入に至った層の大半は、もともとその商品・サービスを買う予定がなかったということがわかる。28.0%の「もともと買う予定だった」層に対して商品・サービスを思い起こすきっかけを与えることも重要である一方で、「購入予定がなかった」層にリーチできる広告であるかどうかもSNS広告の鍵となりそうだ。
Q4. SNS広告がきっかけで商品・サービスを購入した理由をお答えください。
(複数回答)(n= 212)
SNS広告がきっかけで商品・サービスを購入した理由を聞いたところ、「魅力的な広告だったから」が47.2%と最も多く、次に多かったのは「キャンペーンをしていたから」の39.2%と「ちょうど購入したいタイミングだったから」の29.7%だった。
一方で、「好きな芸能人が広告に出ていたから」は23.1%と低くなった。若者に人気の芸能人・インフルエンサーを起用すれば購買につながるという単純な話ではなく、効果的な広告を発信するためにはしっかりとした戦略作りが必要になりそうだ。
Q5. もし、あなたのSNS上の広告を消すことができるならば、どれくらいの月額料金を支払うことができますか。
(単数回答)(n= Instagram:320、Twitter:327、YouTube:363、TikTok:181)
SNS上の広告を消すことができるならば、どれくらいの月額料金を支払うことができるかを聞いたところ、各SNSを平均すると広告を消したいと答えた人のうち最も多かったのは「100円/月 未満」で13.6%となった。
また、「SNS広告を消すのに費用を払いたくない」46.3%、「SNS広告を消したいと思わない」15.8%と、62.1%の人は「お金を払ってでも広告を消したい」とは思っていないことがわかった。
つまり、今後SNS広告を消すようなプランができたとしても、若年層はこれまで通りSNS広告と接触する可能性が高いと言える。
一方で、「SNS広告を消したいと思わない」と回答した方は15.8%にとどまり、広告を積極的に見たいという方は多くないようだ。こういった層にもアプローチできる魅力的な広告を打ち出すことで、購買促進へとつなげられるだろう。
■まとめ
SNSを頻繁に利用する若年層483名を対象にアンケートを行った結果、若年層にとってSNS広告がどのようなものかが明らかになった。
商品・サービスを購入したきっかけになっている広告媒体はSNSが63.8%と最も多くなった。SNS広告がきっかけで購買行動に至った人のうち72.0%の人はもともと購入する予定はなかったことが判明した。また、SNS広告がきっかけで商品・サービスを購入した理由として最も多かったのは、「魅力的な広告だったから」で47.2%だった。
このように、SNS広告は若年層に強い影響力を持ち、広告自体の質を上げることで、より消費者に見てもらえる機会の多い広告ツールになると言えるのではないだろうか。消費者の目線に立ち、インサイトに寄り添ったSNS広告を打つことで、より効果的なマーケティング活動を行うことができるだろう。
<調査概要>
1.調査の方法:WEBアンケート方式
2.調査の対象:Instagram、Twitter、YouTube、TikTokのいずれかを2〜3日に1回以上
使用している全国15歳~29歳の男女
3.有効回答数:483名(Instagram:357名Twitter:360名YouTube:391名TikTok:200名)
4.調査実施日:2021年9月28日(火)~9月30日(木)の3日間
出典元:株式会社one
https://one-inc.co.jp/
構成/こじへい