ロボアド投資を安心して始めてもらうために、そしてできるだけ長く投資を続けてもらうため、その最後の一押しとなるようにロボアドバイザーの専門家の前出・モーニングスター・宮本裕之さん、ファイナンシャルプランナーの松岡賢治さん、そしてロボアド『WealthNavi』の〝中の人〟にも登場してもらい、初心者の素朴な疑問に答えてもらった。
初めての投資が〝ロボアド〟であることは好都合
「投資知識が身につかない」というロボアドのデメリットに対してはどのように向き合うべきなのだろうか。モーニングスター・宮本さんは「ロボアドを投資の入り口にするのがいい」と教えてくれた。
「ロボアド投資をまずは1000円から始めてみるのはどうでしょうか。数年後の運用実績と毎月1000円を同じように銀行に預金した場合の貯蓄額とを比較してみると、投資と貯蓄の違いを実感できるはずです。実際に投資の有効性を実感し、そこから本格的なロボアド以外の投資へと踏み込んでいく人も少なくありません。自分で勉強してロボアドが提案する商品よりも低リスク・高リターンの商品を見つけることができるかもしれませんし、ポートフォリオのリバランスも自分なりにアレンジしてみてもいい。ロボアドをお手本にすることで初心者でも投資に失敗しにくくなります」
ロボアドを投資の先生にしながら投資家として独り立ちできるようになれば、さらに可能性は広がっていくだろう。ロボアドを〝投資の入り口〟とするのが真に賢い使い方なのかもしれない。
ロボアドバイザーの始め方&続け方Q&A
【Q】全く投資したことがない投資初心者です。ロボアドバイザーに投資しても大丈夫ですか?
【A】大丈夫です。未経験か経験者かではなく、投資に「何」を求めているかによってロボアド投資をするかどうか決めるのがいいでしょう。投資によって資産を増やしたほうがいいとわかっていても、投資の勉強に時間や労力といったコストをかけたくないという方は多くいると思います。ロボアドバイザーはそのコストを肩代わりしてくれ、初心者でも安心できる長期・積み立て・分散の低リスク投資を行なってくれます。(モーニングスター・宮本さん)
【Q】子供の教育資金作りにロボアドバイザーで積み立てたいのですが、アリですか?
【A】ロボアドバイザーと教育資金作りの相性はバツグンに良いと言っていいでしょう。教育資金のように10年、20年と積み立てながら着実に資産を増やしたい場合は、長期で安定した運用を目指したポートフォリオを手軽に選択できるという特徴とマッチングしています。さらにロボアドは少額から始められるので子育てをする現役世代にとっても始めやすいというメリットもあります。(モーニングスター・宮本さん)
【Q】リスク許容度って何ですか?そもそもリスクって何を指す言葉なの?
【A】金融用語としてのリスクとはリターンの〝振れ幅〟のこと。リターンには、プラスのリターン(=収益)とマイナスのリターン(=損失)があるので、リスク許容度は、「どれくらいのマイナス(損失)なら平気か」という度合いになります。通常、投資家の年齢や収入および資産状況、ストレス耐性に左右されます。ロボアドでは5段階に設定されていることが多く、リスク許容度が高いコースのポートフォリオでは、比較的リスクが大きい株式への配分比率が高くなります。(FP・松岡さん)
■ リスク許容度の例 (ウェルスナビの場合)
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取材・文/編集部