大手証券会社が参入するなどロボアド市場が活況になっていることは利用者にとっては喜ばしいことだ。が、選択肢が増えてうれしい反面、どのサービスが良いのか目移りしてしまうだろう。ロボアド業界を牽引する4社のサービスにはどんな違いがあるのか。
投資初心者でも安心できるポイントが満載!
〝ほったらかし投資〟が魅力的なロボアドバイザー投資だが、その種類には大きく分けて「助言型」と「投資一任型」の2つがあることを知っておきたい。年利はどれくらいを目指すのか、どれくらいのリスクなら許容できるのかなど、個々の条件に合わせて商品を選定し参考ポートフォリオを提示してくれるのが「助言型」で、それに合わせて実際に商品の購入や買い増しなど運用まで担ってくれるのが「投資一任型」だ。上記で紹介している4社はいずれも「投資一任型」のロボアドである。
運用まで任せて本当に大丈夫なのかと不安になる方もいるかもしれない。また、間接的ではあるが株式を購入する以上、元本割れのリスクは避けられない。
だが、上掲のように定期預金の金利をはるかに上回る利率で運用できるとするならば、十分検討に値するのではないだろうか。
こうした基本情報をふまえたうえで、自分のライフスタイルに合った特徴のロボアドを選択するのがいいだろう。投資をほったらかしでできるからこそ、ロボアド選びを慎重に行なう必要がある。
資産額が多く〝優良な〟4つのロボアドバイザー
【運用成績 +34.7~78.1%】
ロボアドバイザー業界のフロントランナー
預かり資産5500億円(2021年9月時点)、約28万人(同年6月時点)が利用する、国内ロボアド最大手。ロボアドで初めてNISAに対応した「おまかせNISA」の提供を開始するなど、他社にはないサービスが魅力的だ。運営するウェルスナビは2020年12月に東証マザーズに上場している。
【運用成績 +14.7~64.5%】
ドコモユーザーならお得にロボアド投資ができる
資産の運用はお金のデザイン、口座の管理はSMBC日興証券がそれぞれ担っている。サービスのひとつ「THEO+ docomo」では運用資産額に合わせて毎月dポイントが付与される。さらにドコモユーザーの場合は付与ポイントが1.5倍になるので、投資をしながらお得にポイ活ができる。
【運用成績 +21.0~71.8%】
相場暴落時にショックを和らげる安心機能アリ
楽天証券が運営するロボアド。株式市場の大きな下落が予想される際に株式の比率を下げて債券の比率を高めるようポートフォリオを自動でリバランスしてくれるDRC機能(Downside Risk Controlの略)があり、リスクを重視する投資家から支持されている。楽天証券に口座があれば専用口座の開設も不要。
【運用成績 +1.1~59.2%】
月1000円から手軽にロボアド投資が始められる
マネックスグループのマネックス・アセットマネジメントがサービスを運営しているので、運営企業への安心感はトップクラス。初期投資金額も月々の積み立ても1000円から始めることができるので、まずは少額でロボアド投資を始めてみたい人にオススメ。
※各サービス左上に示した運用成績はそれぞれ、ウェルスナビが2016年1月19日~2021年9月30日(5段階)、THEOが2016年3月31日~2021年9月30日(228パターン)、楽ラップが2016年7月4日~2021年9月30日(5段階)、ON COMPASSが2016年6月10日~2021年9月30日(8段階)で算出した。利回りは各社のリスク・リターンの最も低いコース~最も高いコース。
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取材・文/編集部