小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

よい米と醤油が織りなす究極の米菓!千葉・印西市の知る人ぞ知る〝木下せんべい〟

2021.12.05

野田、柏、我孫子、印西など、千葉県北西部には地元に根付いた素朴な「せんべい」があります。基本は手焼き、周辺で採れた米を使い、千葉県が生産量日本一を誇る醤油のみで味付けするので、ちょっと醤油辛いと感じる方もいるかもしれませんが、とても素朴で、一度食べたら癖になる味でした。

と、過去形で書くのは理由があります。せんべいを作っていたのは家族経営の小さな店、もしくは農家が注文を受けて作る形が多く、時代の流れと共に減ってきました。筆者がかつて贔屓にしていた我孫子の3軒も、20年ほど前に全て店じまい。今は産直やJA関連の店でわずかに見かける程度になりました。

商工会や市もバックアップ

そんな中、印西市では今も手焼きせんべいの店が数軒残り、地元商工会が「印西手焼きせんべい販売促進協議会」を作り、市のふるさと納税返礼品としても採用しています。

商工会のパンフレットで紹介されている6軒のうち、3軒はJR成田線木下(きおろし)駅近くにあるので、「木下せんべい」と呼ぶ人も多く、それぞれの店に熱烈な常連さんが付いています。

木下にせんべいを売る店が多く残っている理由は、江戸から明治にかけて、利根川水運の要衝「木下河岸、木下宿」として栄えていたこと。

終戦後には木下街道を通り、茨城県の一言主神社にお参りに行く団体バスの中継地として、行きにここでせんべいを注文し、帰りに受け取るというスタイルが流行っていたようで、当時はせんべいを売る店が50軒くらいあったとの話もありました。

駅前の名物店、川村煎餅

木下駅北口のロータリー立つと、「カラッカラッカラッ……」と不思議な音が聞こえてきます。その方向を見ると、すぐ近くに昭和な建物があり、「本炭火手焼きせんべい」の暖簾が掛かっています。

間口は開け放され、一歩中に入ると先ほどの音がさらに大きく聞こえます。目の前には炭火をおこした焼き場の前で胡坐をかいて座る女性たち。視線を焼き網に注いだまま、せんべいをひっきりなしに返しながら焼いています。

やがてほどよい焼き色がつくと、後ろに控える女性が手早く醤油を塗っていく。使っている道具は醤油を塗る刷毛くらい。焼きの作業は乱暴にやっているように見えて、実はとても奥深い動きであることは1分も見ていればわかります。まさに職人の世界です。

座布団を数枚重ね、腰をしっかりサポートしている姿にも年季を感じます。夏でも冬でも扇風機が回っているのも焼き場ならではのことでしょう。

原料の米は地元から、おいしい米にこだわっているとは女将さん。醤油味1種類のみの販売です。

1袋(10枚入り)、900円
住所 印西市木下1626
電話 0476-42-2220

原料へのこだわりが光る、岩崎米菓店

同じく駅の北口を出て、ロータリーの向かい側にありますが、外観はどうみても個人宅なので見過ごす可能性大です。ご夫婦で時間をかけてコツコツと手焼きしているため、注文を受けても10日以上待ってもらうことがあるといいます。

米は地元か茨城県の麻生米を使い、仕込みから手作業にこだわり、米につなぎを一切使わず、化学調味料、添加物を一切使用しないことを信条としています。

王道の醤油はもちろん、玄米で作ったせんべいも人気があります。味付けはお客さんの希望を聞いているうちに増えてきたようで、中には「何も味を付けないで」と玄米ならではの味を求める人。持参の塩を持ってきて「これで焼いて欲しい」と頼む人もいるとか。

ご夫婦で向かい合って座り、一枚一枚、じっくり仕上げて行く姿は、せんべいへの愛情さえ感じます。

在庫に余裕がある時は玄関に暖簾を出すこともありますが、出ていない時は取りあえず裏の作業場を訪ねてみるのもいいでしょう。1袋くらいなら買うことができるかもしれません。

1袋(10枚入り)、600円。
住所 印西市木下1661
電話 0476-42-4073

静寂の中で黙々と焼き上げる関口米菓店

駅から10分ほど歩いた、国道356号沿いにある家族経営の店です。しっかり商店の店構えになっているので、通り過ぎることはないでしょう。

正面のガラス戸を開けると小さなショーケース。そのすぐ奥が作業場で、特製のコンロの前に座り、網に複数枚を挟んで焼いているので、音はあまり聞こえません。しかし、ひとりで黙々と焼く姿から緊張感が伝わってきます。

戦前は染物屋だったといい、せんべい屋になったのは終戦後の昭和23年頃。毎日朝早くから米を粉にして、蒸して、生地を型抜き。裏庭で天日干ししています。手間はかかるけれど、自然乾燥は味が違うとは関口さんのこだわりです。醤油味1種類のみの販売です。

1袋(9枚入り)、500円(1月より600円)
住所 印西市発作1230
電話 0476-42-2951

協力:印西市商工会 https://www.inzai.or.jp/

取材・文/西内義雄
医療・保健ジャーナリスト。専門は病気の予防などの保健分野。東京大学医療政策人材養成講座/東京大学公共政策大学院医療政策・教育ユニット、医療政策実践コミュニティ修了生。高知県観光特使。飛行機マニアでもある。JGC&SFC会員

興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!話題のコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」やAmazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2021年12月16日(木) 発売

DIME最新号の特別付録は「10インチデジタルメモパッドPRO」! 特集は「ヒット商品総まとめ」、「2022トレンド大予測」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。