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社会問題として注目を集める「ヤングケアラー」の定義と実態

2021.12.09

2020年頃から徐々に耳にする機会が増えてきた「ヤングケアラー」という言葉。新聞やテレビなどでは、現在、またかつての当事者たちの体験談が取り上げられるようになった。ヤングケアラーは、病気や障がいのある家族を介護している子どものことを指す言葉だが、具体的にはどのようなケアを行なっているかご存じだろうか。

本記事では、ヤングケアラーの定義と実態についてわかりやすく解説していく。ぜひこの機会に、ヤングケアラーとはどういった子どものことなのか、どのような問題を抱えているかなどについて、理解を深めてほしい。

ヤングケアラーとは

はじめに、ヤングケアラーとはどのような子どもを指すのか、その定義を解説する。また、ヤングケアラーの割合と日常的にどのようなケアを行なっているかも併せて確認しよう。

大人が負うようなケア責任を引き受けている18歳未満の子ども

ヤングケアラーについて、日本ケアラー連盟は「障がいや病気のある親や祖父母など、ケアを必要とする家族がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行なっている18歳未満の子ども」と定義している。ケアが必要とされる家族には、親や祖父母だけでなく、兄弟姉妹やほかの親族の場合もあるという。

また、18歳~40歳未満のケアラーを若者ケアラーと呼ぶことがあり、ケアの内容は18歳未満とほとんど同じであるものの、ケア責任はより重くなる傾向にあるという。18歳になる前からケアが続いている場合と、18歳を過ぎてからケアが始まる場合とがある。

中学生の約17人に1人がヤングケアラー

昨年12月から今年1月にかけて、厚生労働省と文部科学省は初めてヤングケアラーの実態調査を行なった。全国の公立中学校1,000校、公立の全日制高校350校を抽出し、対象校に在籍する2年生にインターネットでアンケートを行ない、約1万3000人の生徒が回答。調査結果によると「世話をしている家族がいる」と回答した割合は、中学生が5.7%(およそ17人に1人)、全日制の高校生が4.1%(およそ24人に1人)だった。

また、定時制や通信制の高校についても、各都道府県により1校ずつ抽出し、在籍する2年生に調査を実施。約800人がアンケートに回答し、「世話をしている家族がいる」と答えた生徒の割合は、定時制高校8.5%(およそ12人に1人)、通信制高校では11%(およそ9人に1人)と、全日制高校の結果を上回っている。

ケアの内容は?

家族の障がいや病気の程度、家族構成などにより異なるが、実態調査によるとケアの内容は多岐にわたっている。ヤングケアラーおよび若者ケアラーは、学校や仕事に通いながら、以下のようなケアを日常的に行なっているという。

・料理、洗濯、掃除、買い物などの家事
・トイレや入浴の介助
・薬を飲ませる、着替えや食事などの介助
・目が離せない家族の見守りや声掛け
・慢性的な病気の家族の看病
・幼い弟や妹の世話
・障がいや病気のある兄弟姉妹の世話や見守り

他にも、病院への付き添いや家計を支えるための労働、金銭管理、家族のための通訳なども挙げられる。

ヤングケアラーが直面する問題と自治体の支援

長期的に家族のケアを続けていく中で、ヤングケアラーの子どもたちにはどのような問題が起こるのだろうか。また、そうした子どもたちに対して自治体では支援が行なわれているのかを見ていこう。

ヤングケアラーが直面する問題

日常的に家族の世話や介護、家事に追われている場合、なかなか自分の時間を確保することは難しく、長期的な介護により心身の健康に影響を及ぼすこともある。特に中学・高校生の時期は、入試や就職活動が重なる大切な時期。十分な睡眠や学習の時間がなかなか取れかったり、学校を休みがちになったりすることで、学業や人間関係に支障を来すおそれがある。また、進学や就職で自分が家を離れることになった場合、残った家族のケアを誰が行なうのか心配し、希望する進路を断念してしまうケースもあるという。

ただ、先述した実態調査では、中学生、高校生ともに6割以上が「周囲に相談した経験がない」と答えている。家庭内の問題であるため「友達になかなか話せない」「自分が頑張らなければいけない」「相談しても変わらない」と考え、一人で抱え込んでしまうようだ。また、今の生活が当たり前と考え、自分がヤングケアラーだと自覚していない子どももいる。こういった事情から、ヤングケアラーの実態がなかなか表面化しにくいようだ。

全国初「ケアラー支援条例」を制定した埼玉県

埼玉県では2020年3月、全国で初めて「ケアラー支援条例」が制定され、ケアラーが孤独を感じたり、孤立したりすることのないよう、県だけでなく県民や市町村、関係機関、民間支援団体など社会全体で支えていくことを定めた。中でもヤングケアラーに対しては、適切な教育の機会の確保、心身の健やかな成長・発達、自立が図られるよう、教育機関と地域それぞれにおける支援体制を構築するとしている。

また、以前から介護者支援に取り組んでいる北海道栗山町でも、2021年4月にケアラー支援条例を施行。2021年6月には三重県名張市でも条例が制定された。相談窓口を設置したり、自治体での実態調査などが行なわれたりと、徐々に自治体での支援が広がってきている。

文/oki

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