■茂木雅世のお茶でchill out!
パンにあわせる飲み物といえば、コーヒーまたは紅茶が一般的かもしれないが、我が家では“パンには緑茶”が定番スタイルだった。
バターやジャムをのせた焼きたての食パンをほおばった後、飲む一口の緑茶。
さわやかなお茶の苦みとパンの甘さが交互に味わえて、これ以上にない組み合わせだと感じていた。
実際のところ、私のような「パンにはお茶派な人達」は、日本中にたくさんいたのかもしれない。
最近では、お茶と一緒にパンを食べられるお店もすっかりめずらしくなくなった。
例えば、東京の西荻窪にある人気のお店Satén japanese teaでは、バタートーストやあんバタートースト、白あん碾茶トーストといったパンのメニューが充実している。
小腹がすいた時に、さくっと寄って、トーストと淹れたてのお茶(もちろんコーヒーも)を食べられる。近所にあったら嬉しいお店だ。
以前、東京・中目黒の高架下にあるartless craft tea & coffeeで食べた食パンと緑茶の組み合わせも最高だった。(残念ながら今はメニューがなくなってしまった様子)
外はカリカリ、中はふわもちのこだわりパンとあたたかい緑茶。シンプルなメニューながら、数年経った今でも記憶に残っている。
パンとお茶を楽しめるスポットが増える中、その2つを一緒に堪能できるお茶ジャムもここ最近、良く目にするようになった。
様々な産地から販売されているので、食べ比べるのも楽しいお茶ジャム。
正直、最初は「お茶は普通に飲むのがやっぱり一番おいしいよ~」なんて思っていたところもあったのだが、いろんな茶産地のお茶ジャムを食べているうちに、すっかり大好きになってしまった。
中でも食べきりサイズでかわいいfrom高知県の“沢渡茶ジャム”はちょっとしたギフトにも重宝するので、時々お取り寄せをしている。
お茶のパウダーとお茶の葉、さらにはお茶の抽出液も入っている超濃厚なお茶のミルクジャムなのだが、口当たりはまるで生キャラメルのよう。こってりクリーミーなのでスプーンですくってそのまま食べても充分おいしい。
パンはもちろん、アイスクリームやヨーグルトにかけて食べると極上お茶スイーツに大変身するので、冷蔵庫に入っているとうれしいアイテムNO1だ。
水にこだわる高級食パン専門店として知られる「銀座に志かわ」と日本料理の名店「くろぎ」が共同で開発したパンをよりおいしく食べるための”生抹茶みつ”も、今年はまったものの一つ。
宇治抹茶と練乳をベースに少しの醤油を隠し味として加えているそうで、ディップして食べるだけで、焼いていないそのままの食パンが、秒で贅沢な抹茶スイーツになってくれる。
甘さの中にあるほどよい塩味と抹茶の香りがクセになり、一斤の食パンなど数分でなくなってしまうので食べる際にはご注意を(笑)
パンに合わせたくなるお茶があったり、お茶に合わせたいパンがあったり…とこれからもますますひろがりをみせていきそうなパンとお茶の世界。
まだやったことがない!という人は、まずは「バターをつけた食パンと緑茶」の組み合わせから、是非、明日の朝食に試してみてほしい。
茂木雅世 もき まさよ
煎茶道 東阿部流師範・ラジオDJ
2010年よりギャラリーやお店にて急須で淹れるお茶をふるまう活動を開始。現在ではお茶にまつわるモノ・コトの発信、企画を中心にお茶“漬け”の毎日を過ごしている。暮らしの中に取り入れやすいサステナブルアイテムを探求することも好きで自称“アットDIMEのゆるサステナブル部部長”
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