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知ってる?「野狐禅」の読み方と言葉の由来

2021.12.01

6世紀に日本に入ってきた仏教は、今も冠婚葬祭や盆正月など、さまざまなかたちで私たちの生活に溶け込んでいる。日本語にも仏教を由来とする言葉は少なくない。「野狐禅」もその一つだ。一見すると読み方がわかりにくく難しい印象を受けるが、言葉の意味を知れば「こういう人いるな」と共感できるはず。

そこで本記事では、野狐禅の意味や使い方について解説する。由来や類語もあわせて覚えておくと、教養として役立つ場面があるかもしれない。

野狐禅の読みは「やこぜん」

野狐禅の「野狐(やこ)」とは、野生の狐のこと。昔話などに出てくる人間を化かす狐の精霊を指しており、野狐禅とは「野狐の禅(=まやかしの禅)」、すなわち「禅の修行者が誤った悟りを開き、それを正しいと思い込んでいること」を意味している。

転じて、知識や技術などが中途半端なのに自分は習得したとうぬぼれている様子や、そうした態度の人を指して「野狐禅」と言うようになった。人間の驕(おご)りを戒(いまし)める仏教らしい言葉と言えるだろう。

野狐禅の由来は禅宗の公案から

野狐禅の由来は、禅宗の公案の一つである『百丈野狐』がもとになっている。公案とは、修行僧が悟りを得るために考える問答形式の課題のこと。別名を「禅問答」ともいう。

『百丈野狐』は、「百丈和尚」という人物と彼のもとを訪ねてきた「老人」の説話だ。かつて寺の住職だった老人は、人々に自らの不十分な悟りを吹聴した罰として野狐のまま生まれ変わりを重ねており、百丈和尚の言葉によって救われる。このことから、真実でない自己流の悟りを表す言葉として「野狐禅」が使われるようになった。

野狐禅を使った例文

野狐禅はもとが禅の言葉ということもあり、日常会話で耳にするケースは少ない。ただし、文学作品やエッセイ等であらたまった表現としては使われることがあるため、書き手が表そうとしているニュアンスを汲み取るためにも知っておいて損はないだろう。

【例文】

「芸の道は険しく、独りよがりは野狐禅の誹(そし)りをまぬがれない」
「職場の上司には自分自身の経験だけが真実と考えているような野狐禅が沢山いる」
「彼の語る人生訓は薄っぺらくてどうにも野狐禅めいている」

野狐禅の類語は?

野狐禅以外にも古くからの説話や故事には、驕り・うぬぼれ・慢心などを諌(いさ)める言葉が多い。自分自身を大きく見せて他人より優位に立ちたがるのは、今も昔も変わらない人間の本質だからだろう。戒めの言葉は、そんな人の性質を理解した上で、自分への過大評価はプラスに働かない場合が多いことを忠告しているとも言える。

夜郎自大(やろうじだい)

広い世界を知らず、自分の力量を過大に評価していばること。言葉の由来は、中国・漢の時代にあった夜郎という小国の王が、漢の武帝から派遣された使者に「漢とこの国(夜郎)ではどちらが大きいか?」と尋ねたことによる。『史記』西南夷列傳より。

生兵法(なまびょうほう)

中途半端に兵法(戦い方、戦術)を知っていること。転じて、十分に身についていない知識や技術を指す。由来は江戸時代の『清水物語』という仮名草子(仮名まじりの書物)。ことわざとして「生兵法は大怪我の基(もと)」がある。こちらは、中途半端に力があるとそれを過信して大失敗をする場合がある、という意味。

増上慢(ぞうじょうまん)

野狐禅と同じく仏教用語。未熟であるにも関わらず悟りを得たと慢心すること。転じて、自己の価値をそれ以上に見ること。うぬぼれて偉そうにふるまうこと。由来は仏教の「七慢(他人と比較して優越感を得る煩悩の一種「慢」を、さらに七種類に分けたもの)」のうちの一つ。

2000年代に活動した二人組の音楽グループ「野狐禅」

平成の音楽事情に詳しい人であれば仏教用語よりもバンド名の「野狐禅」のほうになじみが深いかもしれない。2003年にメジャーデビューし、2000年代を通じて活動したフォークバンドだ。

1999年に北海道でスタートし、人気者となった音楽ユニット

野狐禅は、北海道の大学で知り合った竹原ピストル氏とハマノヒロチカ氏が1999年に結成したフォークソングバンド。活動期間は1999年から2009年の十年間で、解散後はそれぞれにソロで音楽活動・俳優業・執筆業などをおこなっている。

代表曲はCMソングにも採用された「カモメ」、2004年のテレビドラマ『19borders』の主題歌「ぐるぐる」など。十年以上も昔の楽曲だが、青春の鬱屈や社会の閉塞感を歌った内容は今の時代も古びていない。メンバー二人の現在の活躍も合わせてチェックしてみては。

文/oki

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