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強烈なオーラを放つ次世代の宝石、フェラーリ「296GTB」の魅力

2021.11.28

フェラーリ初のプラグイン・ハイブリッド・モデル、SF90ストラダーレに続いて登場したPHEVモデル「296GTB」。SF90の4WDに対し、こちらはミッドシップのリア駆動となる。どんな新世代フェラーリの世界を見せてくれるのだろうか。

電動化シフトに対するフェラーリのひとつの回答

水面の映る自らの姿に恋をしたことで知られるギリシャ神話に登場するナルキッソス。自己愛をナルシシズムと呼び、そうした傾向の強い人をナルシシストというのは、この物語に由来する。正直、身の回りに自己評価が高すぎる人がいると、少しばかり気がかりで、やっかいとも言える存在になる事が多い。しかし、数多くの成功体験を持ち、自他共に認める実績も地位も確立していたらどうだろう。有無も言わせぬナルシシストともなれば、もはや認めざるを得ない。

仮にだが、クルマの世界で、それが許される存在としたら、どんなブランドが思いつくだろうか? 別に悪い意味ではないが、フェラーリこそが、その最右翼にくるだろうと思う。速度という数値を、デザインとして表現したスタイル、その美しさを決して損なうことのない走りのパフォーマンス、そして管楽器の奏でる妙なる調べにも例えられるエンジンサウンドなどなど、自己愛どころか、誰もがひと目で恋に落ち、心奪われるほどの魅力に溢れている。

そのフェラーリから本国で6月にデビューを果たし、この10月には日本初お披露目となった296GTBという魅力に満ちた提案があった。フェラーリの伝統的ルールから言えば、モデル名の「296」とは排気量2992ccの6気筒エンジンを搭載しているという意味。そして「GTB」と言えばグランツーリスモ(GT)と、イタリア語でスポーツクーペを表すベルリネッタ(Berlinetta)のBを組み合わせたものである。これまでの伝統とは少し違っている事と言えば、後輪で駆動するプラグインハイブリッドシステム(PHEV)を搭載し、SF90に次いで新世代フェラーリの先駆けになる存在ということだ。

フェラーリといえどもSDGsの流れに沿うことは、もはや必須項目。これまでのように妙なるエンジンサウンドに無条件で酔いしれ、燃料を惜しげもなく消費して速さを求める時代ではないことを理解せざるを得ない。そのぐらいのことは当のフェラーリも承知している。

煌びやかな初披露会場でアンベールされたフェラーリ296GTB。登壇したフェラーリ・ジャパンの代表取締役社長、フェデリコ・パストレッリ氏は

「従来のように新車開発に投資を継続し、これまで以上の新しいものをお届けしたいと考えている」と言った意味のスピーチを行ったのである。その先駆けが296GTBと言うPHEVというわけだ。

走りも佇まいも自動車界の「宝石」を自認する

いったいフェラーリは新しい時代にどんな答えを準備してくれたのだろうか? お披露目会の冒頭では妙なるエンジンサウンドを響かせ、これまでどおりの美しい姿で駆け抜けるイメージ映像が流れていた。もちろん展示されている296GTBはフェラーリのデザイン法則に則り、強烈なオーラを発散し、見る者の心にグイグイと迫ってくるのである。デザインは1960年代に登場したフェラーリ、とくにメモリアルモデルの1台である『250LM』のデザイン要素をモチーフにしているという。多分、そうしたアーカイブ的要素を散りばめることで、フェラーリのDNAだけが持つ安定感と圧倒的な存在感があるのだろうと思う。新世代のシステムを包み込む伝統が息づくボディデザイン、それはイノベーションとヒストリーの絶妙なるコンビネーションを見せることに結びついている。デザインについての不安が消えた後の、最大の関心事と言えばやはり電動化によって実現出来た走りのことだろう。

残念ながら目の当たりにしている296GTBはまだ発表のために用意されたものであり、試すどころか、このイベントが終了すれば、この車両が全国で待つフェラリスタたちのもとで順次お披露目されていくと聞いた。走りとサウンドを実際に肌で感じることが出来るのは、まだまだ先のことになるだろう。

この段階では発表されたスペックといえば、新型の120°V型6気筒ツインターボエンジンが663馬力、プラグインハイブリッド(PHEV)モーターが122 kW(167馬力)との組み合わせで830馬力を発生する。先にも言ったがフェラーリ初の、後輪駆動のみのプラグインハイブリッドは新開発のTMAアクチュエーターを介して制御され、エンジンとモーターの双方を同時に、あるいはモーターのみの駆動が可能となる。つまり電気モーターは最高のパフォーマンスを強烈にアシストすると同時に、日常のドライブでの優れた使い勝手(フル電動モードで25km走行可能)も可能。スペックに寄ればモーターだけでも135 km/hを可能にしている。こうなると町中での不用意な空ぶかしや爆音を響かせての走行は、むしろ“子供っぽい”と見られる可能性も高い。大人としての抑制が求められるスーパースポーツということである。

フェデリコ・パストレッリ社長は自らのスピーチの締めくくりに「素晴らしい宝石のような車をぜひ見ていただきたい」と述べている。なんとも素晴らしきナルシシストぶりである。ここまで言い切れば誰も文句などあるまい。皮肉でも何でもなく、これが許されるのはフェラーリだからこそ。それにしてもいま、この美しき宝石は日本のどの辺を訪れているのだろうか。予定では12月中旬には行脚を終えることになっている。すでに恋い焦がれ、次なる逢瀬を待ち焦がれている自分に気が付いた。

東京・渋谷の会場にて実車のお披露目が行われた。シンプルでスッキリとしたフロントフェイスと、どこか懐かしさを感じさせるフォルムの存在感たっぷりだった。

フェラーリ伝統の丸型2灯をデザイナーが再解釈したリアランプとセンター1本出しのテールパイプが新世代フェラーリを感じさせてくれる。

Bピラーのカット、リアのフェンダー、そして切り詰められたテールなどは1963年の『250LM』をモチーフにしている。

エンジンとモーターの組み合わせによって0~100km/h加速が2.9秒、0~200km/h7.3秒、そして最高速度は330km/h以上を実現する。

フロントフードを開ければ控えめながらも深さのあるラゲッジスペースを確保している。

完全なデジタルインターフェースを採用し、正確で素早い情報の伝達を実現している。

クラシックなシフトゲートを現代的に解釈したセレクターと跳ね馬のバッジが特徴のイグニッションキーを収納できるようになっているセンターコンソール。

(写真)
ステアリングホイール、インストルメントパネルを含めたダッシュボードの装飾材まで完全新設計となるコクピット。

シートや内装には高級イタリアンレザーがふんだんに使用され、新素材とのコンビネーションによって上質な仕上がりになっている。

(価格)
¥36,780,000

SPECIFICATIONS

ボディサイズ全長×全幅×全高:4,565×1,958×1,187mm
車重:1,470kg
駆動方式:MR
トランスミッション:8速DCT
エンジン:V型6気筒DOHCツインターボ 2,992cc
最高出力:488kw(633PS)/8,000rpm
最大トルク:740Nm(75.5kgm)/6,250rpm
モーター最高出力:123kw(167ps)
モーター最大トルク:315Nm(32.1kgm)
システム総合最高出力:610kw(830ps)
問い合わせ先:https://www.ferrari.com/ja-JP/auto/296-gtb

TEXT : 佐藤篤司(AQ編集部)
男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書「クルマ界歴史の証人」(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。


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