写真でもCGでもない、油彩で描かれた女性に「美しすぎる」とSNSで称賛の声
CG技術が発展した近頃は、実写のようにリアルな風景やアニメーションの表現が可能になりました。
映画などは特に、本物なのか作り物(CG)なのかパッと見ではわからないことも増えましたよね。
というわけで今回ご紹介するのは、実写に見まがうほどリアリティのある作品です。SNSで見かけた人たちを驚愕させた、美しすぎる油彩画をご覧ください。
美しすぎる油彩画
一見すると女性の写真のように見えるこちら。
実はれっきとした油彩画(油絵の具で描かれた絵)なんです。
油彩画はCGやデジタルイラストとは異なり、絵具や筆などの道具を使用してアナログで制作されます。もちろんこちらの作品も、瞳の輝きから肌の質感、髪の毛一本一本まで、描かれたのは全て人の手。
見れば見るほど現実味を帯びていて、とてもアナログ絵とは思えない緻密さですよね。
まるで、今にも女性の声や息遣いが聞こえてきそう。
作品が投稿されたツイッターには「美しい」「すごすぎて意味がわからない」と絶賛の声が集まっていたのでした。
「光、生命」
油彩画の作者は、画家の永瀬 武志(@nagase_art)さん。近年は主に油絵具で人物画を制作されており、ツイッターでもたびたび公開されている「光、生命」をテーマにした作風に注目が集まっています。
永瀬さんの作品は、写真のようにリアルでありながら、絵ならではのぬくもりを感じるような、そんな独特のタッチが魅力です。
現在のような作風が生まれたきっかけやルーツについて、ご本人にお伺いしてみました。
「学生の頃から15年以上、人物や花や風景など幅広いモチーフをエアブラシを使って制作していたのですが、長い年月を経て行き詰まりを感じていました。そこで、この先も楽しく感動し、向上しながら描き続けるために、5、6年前から画材とテーマを大きく変えることに。自分が最も集中力を持って最大限熱量を注ぎ込めるものにしようと考え、油絵具と筆で女性像を描くことにしたんです。」(永瀬さん)
そして、生まれたのが「光、生命」というテーマだったそう。
まるで写真のようにキャンバスに模写するというよりは、「画面内に生命を発生させて、宿らせる」ような気持ちで描いているのだとか。
「作品は一見写真のように見えるかもしれませんが、描く中で自分なりの絵画ならではの工夫を目一杯詰め込んでいます。」(永瀬さん)
制作中のご自身を含め、絵を見てくれた人たちが、画面に生命が生まれ、宿っているような感覚を味わえるよう、日々作品を作り続けているのだと語ってくれました。
■イラスト提供 永瀬 武志(Takeshi NAGASE)さん
画家。光、生命をテーマに、近年は油絵具で主に人物画を制作。
■ツイッター https://twitter.com/nagase_art
■Webサイト https://nagase-art.jimdofree.com/
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.