水槽で金魚や熱帯魚を飼うなら、エアーポンプの利用が不可欠です。さまざまな商品の特徴や魅力を知っておけば、納得できるエアーポンプを選べるでしょう。エアーポンプの重要性や選び方、おすすめ商品を紹介します。
エアーポンプはエアレーションに欠かせない
エアーポンプは、水槽のエアレーションを行う際に必要となるパーツです。ここでは、エアレーションの意味や重要性について解説します。またエアーポンプとエアフィルターの違いも確認しておきましょう。
エアレーションとは?
エアーポンプは、エアレーションを行うために必ず必要なパーツの一つです。エアレーションとは日本語で空気を送り込むことを意味します。
水槽で金魚や熱帯魚などの生き物を飼う場合は、エアレーションで水中に空気を送り込むことにより、水槽内の環境を良好な状態に保つことができます。
エアレーションで必要となる主なパーツは、エアーポンプ・エアーストーン・チューブの3点です。エアーポンプから送り出された空気がチューブを通り、チューブの先端に取り付けたエアストーンから気泡となって水中に出ていきます。
エアレーションで得られる効果
水槽でエアレーションを行えば、水中に酸素を供給できます。水中の酸素濃度が上がることで魚の成長を促せる上、硝化バクテリアが活性化するため水質の悪化を防ぐことも可能です。
エアレーションで水が循環すると、水面が揺れて油膜ができにくくなります。水は水面からも外気中の酸素を取り込んでいるため、油膜が減ればより多くの酸素を吸収することが可能です。
水の循環には、水槽内の水温や酸素濃度を均一にする働きもあります。水槽内を快適な状態にし続けるためには、エアレーションが不可欠であることを覚えておきましょう。
エアフィルターとは役割が異なる
エアーポンプと間違えやすいパーツがエアフィルターです。エアフィルターは水をろ過して汚れを取り除くアイテムであり、エアーポンプとは役割が異なります。
エアーポンプの役割は水質保全や酸素供給です。エアフィルターのようなろ過機能は備わっていません。水質をより良い状態にしたい場合は、エアーポンプとエアフィルターの併用がおすすめです。
商品によっては、エアーポンプのように空気を送り込めるエアフィルターもあります。ただし、酸素供給能力はエアーポンプのほうが高めです。
エアーポンプ選びのチェックポイント
エアーポンプは各メーカーからさまざまなタイプの商品が販売されています。以下に挙げるポイントをチェックし、比較する際の参考にしましょう。
水槽の大きさに合ったエアーポンプを
エアーポンプを選ぶ際は、水槽のサイズに適した商品を選びましょう。多くの商品には、水槽の推奨サイズが記載されています。
水槽のサイズで選ぶ理由の一つに、ポンプの『吐出量』があります。吐出量とは、エアーポンプから吐き出される空気の量を意味します。一般的には、『l/min』の単位で示される1分間あたりの吐出量を、商品説明欄で確認可能です。
吐出量の数値が高いほど、より多くの空気を一定時間内に送り込めます。ただし、吐出量が多くなれば水流も強くなってしまうため、魚の体力消耗につながり衰弱を招く恐れがあります。したがって、水槽の大きさとのバランスを考えることが重要です。
商品によっては、吐出量の調節機能が備わっているものもあります。強い水流を好む魚と苦手とする魚が存在するため、水槽環境に対して吐出量を細かく調節したい場合におすすめです。
耐久性も重要
商品の耐久性をチェックすることも、エアーポンプ選びで重要なポイントです。エアーポンプは基本的に一日中稼働させておくものであり、故障して動作が止まると魚の命に関わりかねません。
高機能な商品であったとしても、すぐに壊れてしまうものは安心して使用できないでしょう。商品の評判や口コミなどを確認し、できるだけ耐久性の高い商品を選ぶのがおすすめです。
確かな実績を持つロングセラー商品なら、耐久性に関しても大きな問題はないと判断できます。メーカーで選ぶ場合は、国内メーカーや有名な海外メーカーの商品が無難です。
静音性をチェック
エアーポンプからは、多少なりとも稼働音が発生します。騒音がうるさい商品は、赤ちゃんのいる部屋や寝室で使うのには不向きです。
振動を抑えるための脚ゴムが付いた商品や、稼働音をできるだけ小さくする構造で設計された商品であ、静かに過ごしたい空間でも使いやすいでしょう。近年は、特に静音性を重視した商品も多数販売されています。
稼働音の大きさを『dB(デシベル)』で示している商品なら、騒音の目安をある程度判断することが可能です。日中の静かな住宅街における騒音値の目安が40dBとされているため、音に敏感な人は40dB以下の商品を選ぶとよいでしょう。
小型水槽におすすめのエアーポンプ
小型の水槽に適したおすすめエアーポンプを3点紹介します。それぞれの特徴や魅力をチェックしておきましょう。
Utopia 小型エアーポンプ
Utopiaの小型エアーポンプは、20l以下の小型水槽に適した商品です。空気の吐出量は約1.5l/min、最大使用時間は1~2年となっています。
本体の大きさが約80×50×40mmと、スマホ並みのコンパクトサイズであることも特徴です。持ち運びに便利な上、置き場所にも困りにくいでしょう。
淡水魚や海水魚など、さまざまな種類の魚に対して使用可能です。高さ30cm以下の水槽で、水槽より高い位置に置いて使いましょう。
- 商品名:Utopia 小型エアーポンプ
- Amazon:商品ページ
FEDOUR エアーポンプ
充実したアクセサリーが魅力的なFEDOURのエアーポンプは、付属のチューブ・エアーストーン・逆流防止弁を取り付ければ、すぐに水槽のエアレーションを行えます。
吐出口が2つ付いているため、同時に2つの水槽で利用可能です。最大約5l/minの空気を送り出せるほか、調節弁を使えば1~5lの範囲内で吐出量を調節できます。
本体内部が厚めのプラスチックケースで囲まれており、高い防音性を発揮することも魅力です。脚ゴムにより稼働中の振動が伝わりにくく、周囲にある物の振動音も抑えられます。
- 商品名:FEDOUR エアーポンプ
- Amazon:商品ページ
ZHHMl 水槽エアーポンプ
ZHHMlの水槽エアーポンプは、約35dBという優れた静音性を実現している商品です。小さな子どもがいる家庭でも、本体からの騒音を気にすることなく安心して使用できます。
過熱や過負荷を保護する機能が備わっており、長期間連続で運転させられる高い耐久性も特徴です。最大約3~7年間、連続運転を維持できます。吐出量は約0.3l/minです。
軽量かつコンパクトな本体は、場所を選ばず手軽に移動させることが可能です。付属のエアーストーンとチューブを取り付ければ、自宅の水槽ですぐにエアレーションを行えます。水中や屋外での使用はできない点に注意しましょう。
- 商品名:ZHHMl 水槽エアーポンプ
- Amazon:商品ページ
中型水槽におすすめのエアーポンプ
中型水槽で観賞魚を飼っているなら、以下に挙げる3つのエアーポンプがおすすめです。吐出量や静音性など、商品選びのポイントとなる要素を確認しましょう。
ジェックス e~AIR 2000SB
ジェックスのエアーポンプ『e~AIR 2000SB』は、水深50cm以下・幅120cm水槽以下の水槽に適しています。特殊密閉構造や振動を抑える脚ゴムにより、高い静音性を実現していることが魅力です。
本体の裏側にはエアフィルターが取り付けられているため、よりきれいな酸素を水中に送り込むことが可能です。エアーポンプ本体の消耗部品はカセット式になっているため、楽に交換できます。
空気の量を調節する機能が付いており、吐出量を約0.5~1.5l/minの間で調節可能です。吐出力を弱めて水流を抑えれば、水槽内の卵や稚魚に配慮できるでしょう。
- 商品名:ジェックス e~AIR 2000SB
- Amazon:商品ページ
水作 ハイパワーエアポンプ Air-Max 12000 C-4
強いパワーを備えた『Air-Max 12000 C-4』は、最大15l/minの吐出量を誇るエアーポンプです。吐出量調節機能が付いており、ダイヤルを回せば吐出量を自由に調節できます。
吐出口が4つ付いているため、最大4つの水槽へ同時に酸素を供給可能です。複数の中型水槽がある場合に役立つでしょう。120cm水槽以下の水槽に適合しています。
本体下部には脚ゴムが取り付けられており、稼働中の周囲の振動を抑えられる点も特徴です。ケースの防音パッキンにより、内部からの騒音も軽減できます。
- 商品名:水作 ハイパワーエアポンプ Air-Max 12000 C-4
- Amazon:商品ページ
寿工芸 サイレントエア SA-4000W
流線型のおしゃれなボディが特徴的な『サイレントエア SA-4000W』は、チューブの差し込み口も目立ちにくい本体下部にあり、デザイン性にこだわっています。
厚さ約4mmのケースや振動を吸収する脚ゴムなど、静音・低振動を重視した設計で作られていることも特徴です。ケースの接合部分は、密閉性が高まるように接合されています。
吐出量約2l/minの吐出口が2つ付いており、最大で約4l/minの空気を供給することが可能です。90cm水槽以下、水深50cmまでの水槽での使用が推奨されています。
- 商品名:寿工芸 サイレントエア SA-4000W
- Amazon:商品ページ