人生がうまくいく人と、うまくいかない人の違いは「やりたいと思ったらすぐにやる人と、すぐできることを放置する人」の差でしかありません。
『やりたいことだけやって人生を良くする わがままリスト(イースト・プレス)』の著者である山岸洋一(やまぎし・ひろかず)さんはこう言っています。
「夢」なんて大げさな言葉にしてしまうと、叶えるまでに果てしない道のりがある大仕事のように感じてしまいますが、人生を良くしたいなら「やりたいこと」の中から「今すぐにやれる」と思うことをやるだけで充分です。
たとえば、「お寿司を食べたい」「あの映画が観たい」といった小さな「やりたい」ことを実践するだけでよいと言ったらどうでしょうか。
それならできそうだと思った人は、本書の手順に従い、人生を良くするための「わがままリスト」を作成してみましょう。
人生を良くする「わがままリスト」
「本当はこんな人生を送りたい」と思いながらも、不本意な人生の繰り返しで何も変わらない。
そんな風に感じている人は、夢を実現させるためのパワーが低下している可能性があります。
この低下しているパワーを取り戻すための手段が、「わがままリスト」と名づけられた簡単なリストの作成だと山岸さんは紹介しています。
「わがままリスト」の作り方
まず、山岸さんが提唱する「わがままリスト」の作り方を紹介します。
「わがままリスト」の作り方はいたってシンプルで簡単。
今思いつく「やりたいこと」を100個書き出すだけです。
「将来こうなりたい」「こんなことを実現させたい」というような大きな夢があれば、もちろん書いて構わないのですが、「最近会っていない友人に会いたい」といった小さな「やりたいこと」も丁寧に拾い上げていくのがポイントだと山岸さんは言います。
「おいしい焼き肉が食べたい」
「マッサージに行きたい」
「気になっていたコンビニスイーツが食べたい」
「あのブランドのバッグが欲しい」
「こんな時計が欲しい」
「素敵な恋人がほしい」
「仕事をバリバリできるようになりたい」
「早く本を読めるようになりたい」
「こんな所に旅行に行きたい」
思いつくことを夢の大きさの大小にかかわらず書き出します。
ただし、「電球が切れたので買いに行く」といった単純な「用事」はスケジュール帳に書くようにし、わがままリストに書かないようにするのだそう。
「もっとたくさん寝たい」
「働かずにお金が欲しい」
こんなことを願ったらダメなんじゃないかと思うことでも、書き出していいのです。
夢を実現する力を取り戻す「わがままリスト」
改めて、自分の書いたわがままリストを見てみましょう。
志の高いことから、ただのわがままなのではないかと思うような内容もたくさんあると思いますが、「わがままリスト」に書かれているものの集合体が、良くも悪くも今の自分、本当の自分なのだと山岸さんは述べています。
わがままリストを100個書き出すことができたら、その中でも「今すぐできそうなこと」に○をつけていきます。
○がついたものを「今すぐの夢」、○がついていないものを「いつかの夢」と表現するとするならば、「今すぐの夢」はその気になりさえすれば今すぐにでも実現できる夢です。
多くの人は、実現可能なたくさんの夢を、なんとなくそのままにして生きているのだと山岸さんは指摘しています。
つまり、今までやろうやろうと思いながら引き延ばしていたり、自分にはできないとあきらめていた「今すぐの夢」をどんどん実現させていくことが、夢を実現する力を取り戻すトレーニングになるのです。
「わがままリスト」で人生が音を立てて動き出す
「わがままリスト」は、オリンピック選手が金メダルを目指すために毎日計画通りにトレーニングをこなすようなものではありません。
自分が楽しいと思える小さな夢を実現する習慣をつけることで、これまで同じことの繰り返しだった人生が、音を立てて変化していくのだと山岸さんは言います。
そこにつらいことを我慢してやり抜くような強い意志力や精神力は必要なく、ただ「楽しい」というモチベーションを持続させること。
それによってやがて大きな夢も自然に実現するようになると山岸さんは述べています。
「成功したい」「幸せになりたい」と思いながらも、「何から始めればよいか分からない」という人は、本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。
【出典】
山岸 洋一著
「やりたいことだけやって人生をよくする わがままリスト(イースト・プレス)」
文/平塚千晶