一般的に、犬の散歩時に使うアイテムとして広く知られている”ハーネス”。しかし、最近は猫のために作られた”猫用のハーネス”を使う人が増えてきている。そこで本記事では、猫用ハーネスの選び方と使い方を紹介する。猫用ハーネスは、愛猫と一緒に外出する機会がある人にとってはとても役立つアイテム。この機会にぜひチェックしてみてほしい。
猫のハーネスはどんな時に必要?
そもそも猫用ハーネスは、どのようなシーンで役立つのだろうか。猫用のハーネスを使う主な場面としては、散歩時と移動時が挙げられる。
散歩時
猫と一緒に屋外を散歩する場合は、事故を避けるためにハーネスリードを付ける必要がある。好奇心旺盛な猫は、本能のままに興味の対象に近づこうとするため、車や自転車などに注意を払うことが難しい。猫を安全に散歩させるためには、胴体に密着する猫用のハーネスを着ける必要がある。猫のために作られたハーネスは、簡単に体から抜けない構造になっているため、いざというときに愛猫を守ることができる。
移動時
帰省や動物病院への通院など、猫と一緒に移動する場面でも、猫用ハーネスが重宝する。基本的に移動時は猫用のキャリーケースを使う飼い主が多いが、それと併せてハーネスを付けておくのも良い。キャリーケースが壊れてしまった時や、移動中に猫を少しだけ外に出してあげたい時などに、猫が逃げるのを防止できる。また、同じ理由から、災害時に避難する際も役に立つため、日頃からハーネスに慣らしておくと安心できるはずだ。
ハーネスの種類と選び方
では、猫用のハーネスはどのように選べばよいのだろうか。ここでは、猫用ハーネスの種類や、使用シーンに合わせた選び方を紹介する。
種類は主に2種類
猫用ハーネスは、大きく分けて「紐タイプ」と「ベストタイプ」の2種類に分かれている。
・紐タイプ
太めの紐で作られた紐タイプのハーネスは、猫の体に密着する面積が少ないため、猫が動きやすいのが利点。しかし、サイズ調整を間違えてしまうと、猫がハーネスをすり抜けてしまう可能性が高くなる。そのため、サイズの測り方をよく確認して、愛猫に合ったハーネスを使うことが大切だ。
・ベストタイプ
ベストタイプのハーネスは、布で作られたベスト型のハーネスのこと。胴全体を包むような作りのため、紐タイプよりもはるかに脱走の可能性が低くなる。そのため、屋外散歩用として使用する飼い主が多いようだ。
ちなみに、犬用のハーネスで代用するケースもあるようだが、犬用と猫用とでは形状やホールドの仕方が大きく異なる。すり抜けてしまう不安をなくすためにも、愛猫にはサイズの合った猫用のハーネスを選ぶようにしよう。
使用シーンに合わせて選ぶのがおすすめ
猫用のハーネスは使用シーンに合わせて選ぶと良いだろう。例えば、外を散歩する際は、外れにくさや安定感を重視したダブルロックのベストタイプを着けたり、車での移動や動物病院の受診待ちなどのシーンでは、着脱が簡単な紐タイプを活用したりするイメージだ。
愛猫のために手作りする人もいる
ネットなどで画像をダウンロードして、愛猫のためにハーネスをハンドメイドする飼い主もいるようだ。手作りの場合、出来上がったものを実際に愛猫に試着させてから、ハーネスサイズの微調整ができるため、愛猫の体に限りなくフィットしたオリジナルサイズにすることができる。なお、作成のための材料は100均などで簡単に手に入る。
猫用ハーネスの付け方の手順
最後に、猫用ハーネスの付け方と慣らし方を紹介する。初めてハーネスを着ける猫の場合、歩けない、嫌がる、転がるなどの反応を見せることがある。そもそも猫は、自分の体に何かが触れることにとても敏感な動物。以下の手順を参考に、少しずつ慣らしていくと良いだろう。
1.愛猫にハーネスを認識させる
猫は警戒心の強い生き物のため、まずは「ハーネスは安全なもの」だと理解させることから始めてみよう。ハーネスを見せたり、においを嗅がせたりしながら、見えるところに数日置いておくのがおすすめだ。
2.数秒だけ被せてみる
猫がハーネスの存在に慣れたら、ハーネスを数秒だけ被せてみよう。うまく被れたら、たくさん褒めておやつを与え「ハーネスを被ると良いことがある」と覚えさせると良いだろう。極端に嫌がる場合は無理強いをせず、また別のタイミングで試してみよう。この手順を根気強く続けることで、少しずつハーネスを受け入れてくれるはずだ。
3.慣れたらバックルを留める
猫がハーネスを被ることに慣れたら、バックルを留める練習をしよう。最初は数秒だけ留めることを心掛けながら、手順2同様、少しずつ慣れさせるのがポイント。「バックルを留めることに成功したら、たくさん褒めておやつをあげる」を繰り返し行うことで、徐々にハーネスを着けることに抵抗がなくなってくるはずだ。
4.リードを付ける
バックルを留めることに成功したら、ハーネスにリードを付けて歩く練習をしてみよう。この時に注意してほしいのは、最初から飼い主がリードを持つのではなく、猫を自由に歩かせること。猫が慣れてきたら飼い主がリードを持ち、一緒に歩く練習をすることが大切だ。
文/oki