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アイマスのガミPに学ぶ、最高のパフォーマンスを発揮する「主人公思考」の習得術

2021.11.15

《主人公思考》すべての働く人に向けて。仕事術をアイマスのガミPから学ぶ

うちの部下は指示待ちタイプで、なかなか自分から動いてくれない。

特に仕事を依頼したスタッフのモチベーションが低くて、独自性を出せずにいる上、自社のサービスにファンがつかない。うちの製品は他社に比べても質はいいのにどうして売れないんだろう……

そんな悩みを抱えながら、久しぶりに書店に行ってみた。最近、ほとんどの本は電子だし、紙でもAmazonで注文してしまうから、書店は久しぶりだ。ちょっと見て、併設のカフェで休もうとした時、新刊コーナーで見つけてしまった!アイマスの天海春香の初期衣装&ポーズ!

ドキドキしながら手に取った新刊書はアイドルマスター総合プロデューサー・ガミPこと坂上陽三氏の新刊書「主人公思考」(KADOKAWA刊、定価1,650円)だった。

2020年に生誕15周年を迎えた、大ヒット育成シミュレーションゲーム、アイドルマスター(通称アイマス)はアーケードゲームから始まり、家庭用ゲームやスマホゲーム、アニメ、ライブなど多角的に展開していて、市場規模約600億円にも上るモンスターコンテンツとなっている。

総合プロデューサーの坂上陽三氏はガミPの愛称で知られているが、その仕事術を公開しているらしい。今回、特別に@ダイムブックナビで書面でのインタビューにこたえてくれた。

仕事のモチベーションを上げるためのポイント

――今回新刊「主人公思考」では、アイマス発足当時のエピソードが語られています。最初は「自分に向いてないな」と感じたとのことで、ちょっとびっくりしました!自分も30歳代のビジネスマンで、同じように上司から仕事を振られることも多くて、正直向いてないという仕事ばかり。なかなかなモチベーションが上がらないものなのに、こんな大ヒットにつなげたのは本当にすごい!どうやって気持ちを立て直したのでしょうか?

坂上先生 そうですね。それまでの開発してきたゲームとはまるで違ったジャンルでしたから最初はとまどいました。個人的な興味の部分で、元々はビジュアルデザイナーだったことからトゥーンシェードという技術はそれまではゲームでは使いこなせていなかったのです。しかし、家庭用ハードがハイスペックになったことで飛躍的にクオリティーが高く、「インパクトのある映像を作れるなあ」と思ったことが、モチベーションを上げるきっかけでした。

そもそも僕の場合は、「来るものは拒まず。ゲームを作って多くの人に遊んでもらいたい!」という考え方だったので、とにかくまずこのゲームを楽しんでいる人を理解しようと、アーケード版アイドルマスターを遊びまくりゲームの良いところを掘り下げていきました。

一方でゲームセンターにも行って遊んでいる人を観察したり、時に話を聞いたりしながら、自分が理解して共感するところが、多くのユーザーに愛されていてとても期待されていることがわかりました。やはり「期待してくれる人がいる」というのは良い意味で責任を感じて「よし、やるぞ!」という気持ちになって大きなモチベーションに繋がりました。

「主人公思考」=「自分事化」

――「何事も自分事化できれば、人は最高のパフォーマンスを発揮できる」と書いていますが、本当ですか?

坂上先生 そうですね。逆に他人事化して、最高のパフォーマンスを発揮できる人っているのか?もしかして天才ならできるかもしれません。でもほとんどの人は天才ではないですよね。なので最高のパフォーマンスを発揮するにはまず自分事化できないと難しいと思っています。

「主人公思考」=「自分事化」すること。具体的には自分の頭で考え、自分の意見を選択し、行動に移すということです。

「主人公」とはその世界における「視点人物」であり、現実世界にあてはめると、あなたいる世界の視点人物は「あなた」ということになります。

しかし、会社など大きな集団の中で仕事をしていると判断、決断といった物事を決めることは自分の役割ではないという思いから、無意識に「主人公」を「会社」や「上司」にしてしまい顔色を窺い、指示を待ってしまう人はとても多いですよね。そして思考停止してしまう。

なのでまずは自分の頭で考えて、自分の意見はしっかりどれが良いと思っているか選択していこうと。まずはそれが最高のパフォーマンスを発揮するための第一歩です。

自分が主人公になって顧客を考えてみる

――この本では「自分が主人公になるべき」だと書いています。上司はよく「顧客志向」とか、「お客様目線で」と言います。お客ではなく、自分が主人公になって大丈夫ですか?

坂上先生 なるほど。そうですね!主人公だから自分の好きという意味ではなくて、上司から「顧客志向」、「お客様目線」と言われてそれを具体的に考えるのは誰か?多くのお客様の色々な意見を頂いた時にそれを分析し、どこが課題であると考えてまとめるのは誰か?そこからアイディアを考えてそれを商品に組み込むのは誰か?その誰かは顧客の意見などのデータを元に考え抜いて最後は主観で方向性を決めて商品を生み出すことになります。ここでいう主人公とは、考えて、選択し、行動するその「誰か」を指しています。

――そうか!顧客を無視した主人公ではなく、「自分が主人公になって顧客を考える」わけですね!よくわかりました。そんな風に、自分が主人公になれるのだったら、ストレスも無くなりそうです。最近、部下が言うこと聞かなくて、ホント胃が痛いんですよ……

坂上先生 人や世代によって違うのでこれをすればはないですが、まず相手がわからないと思っていることを引き出すことだと思います。

みんな虚勢なのか、気を使ってなのかわかりませんが、わかったふりをしがちです。必要以上に強気だったり弱気だったりもサインだと思っています。まずはそこからでいいかと思っています。

――はい、なんだかホッとしました。それなら、うまくやれそうです。最後に@ダイムの読者の皆さんに著者コメントをお願いします。

坂上先生 本書は、勤続30年を迎えたサラリーマンが、会社の中でいかに自分事化することで仕事を進めてきたということや、仕事の仲間や部下たちに、どう促せば自分事と思ってもらえるか。自分自身の経験を振り返りつつ、これまで行ってきたことを、つらつらと綴っています。

皆さんが日々の仕事で抱えている悩みに対して、何か少しでも気づくきっかけになれば幸いです。

――ありがとうございました!

先生のインタビューを聞いていると、仕事が楽しくなりそう!本書ではアイマスの裏話もたくさん紹介されていて、ファンブックとしても貴重な一冊となっている。ぜひ主人公思考で、ストレスフリーなビジネスライフを送りたい。

著者紹介


坂上陽三
1967年生まれ。兵庫県出身。人気育成シミュレーションゲーム『アイドルマスター(通称:アイマス)』シリーズ総合プロデューサー。「ガミP」の愛称で知られる。大阪芸術大学卒業後、映像プロダクションに入社。1991年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)に入社し、ビジュアルデザイナー、プロデューサーなどを歴任。アーケードゲームから始まった『アイマス』を、家庭用ゲームやスマホゲーム、アニメ、ライブなど幅広く展開。2020年に15周年を迎えた同コンテンツを、全体で600億円もの市場規模に成長させた立役者。

(ライター/柿川鮎子)

編集/inox.

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