法人が支払う法人税。みなさんはどれくらいの税率だとお考えでしょうか?
世界的に有名な巨大企業も、少数精鋭で行う中小企業も同じ税率なのでしょうか?
法人税の税率について簡単にご紹介します。
法人税の税率は何パーセント? 中小企業と大企業では税率が違うの?
巨大資本の大企業と中小企業では、法人税の税率は異なります。しかし、所得が年800万円を超える部分についての税率は、意外に思われるかもしれませんが同じ税率なんです。
国税庁によると、法人税の税率は法人の区分に応じて以下の表のようになっています。
国税庁HPより。令和3年4月1日現在法令等
【参考】No.5759 法人税の税率
一般的な営利目的の企業であれば〝普通法人〟に該当し、そのうち、資本金が1億円以上あるかないかで税率は異なります。
資本金が1億円以下であれば、所得が年800万円以下の部分については15%です(適用除外事業者を除く)。そして、年800万円を超える部分については23.2%となります。
適用除外事業者とは、課税対象となる事業年度開始の日の前3年以内に終了した各事業年度の所得金額の年平均額が15億円を超える法人を指し、年800万円以下の部分についての税率は年率19%とされています。
一方、資本金が1億円以上の普通法人の法人税の税率は23.2%になります。
ただし、平成28年4月1日以降、平成30年4月1日以降、平成31年4月1日以降の開始事業年度で税率が変わりますので、上の表で確認してください。
法人税の税率は改正されて、どのように推移している?
法人課税をより広く負担を分かち合う構造に変えて、「稼ぐ力」のある企業などの税負担を軽減することで、「課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる」という方針の下、法人税の改革が進められました。
財務省によると、法人税は以下の図のように推移しています。
財務省HPより
(注)中小法人の軽減税率の特例(年800万円以下)について、平成21年4月1日から平成24年3月31日の間に終了する各事業年度は18%、平成24年4月1日前に開始し、かつ、同日以後に終了する事業年度については経過措置として18%、平成24年4月1日から令和5年3月31日の間に開始する各事業年度は15%。
(※)昭和56年3月31日の間に終了する事業年度については年700万円以下の所得に適用。
【参考】法人課税に関する基本的な資料
※データは2021年11中旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※詳しくはお近くの税務署、税事務所、税理士など税のプロに相談して下さい。
文/中馬幹弘