毎年9月頃に新モデルが登場するiPhoneシリーズ。2021年には「iPhone 13」シリーズとして、「iPhone 13」「iPhone 13 mini」「iPhone 13 Pro」「iPhone 13 Pro Max」の4モデルが登場しました。
最新モデルへの機種変更を検討している人は多いでしょうが、特に現在「iPhone 7」や「iPhone 8」といったモデルを使用している人の中には、当時よりも多くのラインアップが用意されているため、どのモデルにするのが正解かわからないという人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、iPhone 13シリーズそれぞれの違いに焦点を当てていきます。
iPhone 13シリーズの本体・ディスプレイサイズ・質量の違いは?
まずは外観のサイズや質量、ディスプレイサイズの違いを確認していきましょう。
iPhone 13は本体サイズが高さ146.7mm×幅71.5mm×厚さ7.65mm、質量173gで、ディスプレイが6.1インチ。
iPhone 13 miniは高さ131.5mm×幅64.2mm×厚さ7.65mm、質量は140gで、ディスプレイサイズは5.4インチ。
iPhone 13 Proは高さ146.7mm×幅71.5mm×厚さ7.65mm、質量203gで、ディスプレイサイズは6.1インチ。
iPhone 13 Pro Maxは高さ160.8mm×幅78.1mm×厚さ7.65mm、質量238gで、ディスプレイサイズは6.7インチ。
4モデルともに厚さは共通になっていることがわかります。また、iPhone 13とiPhone 13 Proは本体サイズ/ディスプレイサイズともに共通、ディスプレイ解像度も2532×1170で同じですが、質量はiPhone 13が30g軽い形になっています。
外観的な違いとしては、iPhone 13/13 miniは背面カメラが2眼構成、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxは3眼構成になっています。カメラ性能の具体的な違いについては後述を参考にしてください。
その他、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxの2モデルのみ、ディスプレイが1秒間に書き換わる回数を占めるリフレッシュレートが120Hz対応となっています。
4モデル共通で、IP68等級の防水・防塵性能を有しているので、浴室でiPhoneを使いたいという人も比較的安心できるでしょう。
チップセットはiPhone 13シリーズで共通! 違いは“GPU”?
iPhone 13シリーズには、4モデル共通で「A15 Bionic」というチップが採用されています。チップ内には「2つの高性能コアと4つの高効率コアを搭載した新しい6コアCPU」、「新しい16コアNeural Engine」が内蔵されており、iPhoneらしい高い処理性能と機械学習性能を有しています。
チップセット内の構成には、iPhone 13/13 miniとiPhone 13 Pro/13 Pro Maxにて若干の違いがあります。iPhone 13/13 miniでは「4コアGPU」が内蔵されているのに対し、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxには「5コアGPU」が内蔵されています。
GPUとは、グラフィック性能に関わるパーツで、特に頻繁にアプリゲームをするといったユーザーには大切な要素です。コア数が多いほど処理能力が向上するので、ヘビーにゲームをプレイするといった人は、“Pro”シリーズのほうが適しているかもしれません。
2眼レンズと3眼レンズ、具体的なiPhone 13シリーズのカメラ性能の違いは?
iPhone 13シリーズの違いにおいて、見た目としても大きく違うのが背面カメラでしょう。iPhone 13/13 miniでは2眼レンズ、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxでは3眼レンズが採用されているためです。
iPhone 13/13 miniの背面カメラは、「デュアル12MPカメラシステム」となっており、広角:f/1.6絞り値・超広角:f/2.4絞り値と120度視野角の2眼構成。一方iPhone 13 Pro/13 Pro Maxは「Pro 12MPカメラシステム」を採用し、望遠:f/2.8絞り値・広角:f/1.5絞り値・超広角:f/1.8絞り値と120度視野角の3眼構成になっています。
iPhone 13/13 miniとiPhone 13 Pro/13 Pro Maxにおいて、ハードウエア的な違いとして望遠レンズの有無が挙げられます。そのため、iPhone 13/13 miniは光学ズームアウト2倍、最大5倍のデジタルズームまでなのに対し、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxは3倍の光学ズームイン、2倍のズームアウト、最大15倍のデジタルズームに対応しています。
また、“Pro”シリーズのみ、「LiDARスキャナ」が搭載されています。これはレーザーを被写体に当て、跳ね返ってくる時間によって被写体との距離を正確に測定し、ポートレート撮影時などに正確に背景をぼかすことが可能。そのため、“Pro”シリーズではナイトモードでもポートレート撮影が行えます。
動画撮影においては、“Pro”シリーズのみ「ProRes」という、プロの映像作成者向け機能が利用できます。ただしこちらは、ソフトウエアアップデート後の対応となるので、執筆時点(2021年10月下旬)では利用できません。
インカメラ(TrueDepthカメラ)は、4モデル共通で12MP・f/2.2絞り値です。インカメラでも、ポートレートモードやナイトモードでの撮影が可能となっています。
iPhone 13シリーズはバッテリー持続時間に顕著な違いが!?
iPhone 13シリーズは、iPhone13/13 Proを除いて本体サイズに違いがあることからもわかるように、バッテリーの持続時間にも差があります。
iPhone 13はビデオ再生時間が最大19時間、ビデオのストリーミング再生が最大15時間、オーディオ再生が最大75時間です。
iPhone 13 miniはビデオ再生時間が最大17時間、ビデオのストリーミング再生が最大13時間、オーディオ再生が最大55時間となっています。
iPhone 13 Proはビデオ再生時間が最大22時間、ビデオのストリーミング再生が最大20時間、オーディオ再生が最大75時間となります。
iPhone 13 Pro Maxは、ビデオ再生時間が最大28時間、ビデオのストリーミング再生が最大25時間、オーディオ再生が最大95時間となっています。
アップルは公式でバッテリー容量を具体的に公表していませんが、各再生時間を見ればわかる通り、本体サイズが大きいモデルほど、大きなバッテリーを搭載しているということになるでしょう。
また、購入時に選択できるストレージ容量のバリエーションにも若干の違いが見られます。iPhone 13/13 miniは128GB/256GB/512GBの3モデルなのに対し、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxは128GB/256GB/512GB/1TBの4モデルから選択可能。
スマートフォンに1TBの大容量が必要な人は少ないかもしれませんが、先に紹介した「ProRes」モードでの動画撮影などは、かなり大きいファイルになることが予想されるため、「たくさん動画を撮影する」といった人向けになるでしょう。
※データは2021年10月下旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用はあくまで自己責任にてお願いします。
文/佐藤文彦