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富士フイルムのミラーレスの入門機「X-T30II」と単焦点レンズ「XF23mmF1.4 R LM WR」の相性をチェック

2021.11.14

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

フラッグシップ「X-T4」の心臓部を持つ最新モデル

FUJIFILMのミラーレスXシリーズには多くのラインナップがある。中でも入門機から中級機の充実には目を見張るものがあり、どれを選べばいいか頭を悩まされるほどだ。そこに加わったのが「X-T30II」である。第4世代のイメージセンサーと画像処理エンジン搭載の中級機なのだ。

中級機と言っても最上級機の「X-T4」と比べて見劣りする部分はなく、実質上FUJIFILMの代表機と言っていいだろう。ビギナーからベテランまで、FUJIFILMの魅力を知るのに最適なモデルと言える。同社の特徴であるフィルムシミュレーション機能も18種類が使える。またシーン別にカメラが最適な撮影設定を選択するSPモードも進化しており、ビギナーにも手軽に高画質を使いこなせる。

35mm相当の高画質レンズ「XF23mmF1.4 R LM WR」

ミラーレス時代になって明るい単焦点レンズの役割はボケがキレイぐらいしか使命がなくなったように思えるが、単焦点レンズを大切にするFUJIFILMは、非球面レンズ2枚、EDレンズ3枚を使った10群15枚の贅沢なレンズ構成の「XF23mmF1.4 R LM WR」を出して来た。これはLEICAで言えばSUMMILUX-M 35mmF1.4である。

普段使っているスマホの28mmを標準と考えると、35mmは望遠感覚になり、画角はやや狭く思える。全部を入れるのではなく、風景を切り取る必要が出てくる。開放絞り値はF1.4と明るいので標準レンズのようなボケ味が得られる。小型軽量な「X-T30II」には単焦点レンズが良く似合う。重さもバランスもズームレンズよりも単焦点だ。そこで今回は単焦点レンズ中心に撮影した。

XF16mmF2.8 R WR」は24mm相当の広角レンズ。X-T30IIにはシルバーが良く似合う

XF18mmF2 R」レトロなフードがポイントの18mmは27mm相当と使いやすい広角レンズ。最初の単焦点レンズとしてもオススメ

ズームがないと不安という人には「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」がある。重さわずか135gの沈胴式、全長44.2mmと単焦点レンズなみの短い鏡胴のレンズだ

「XF23mmF1.4 R LM WR」は明るい大口径レンズとしてはコンパクトにまとめられ、重さは375gと首から下げても苦にならない。付属レンズフードは深い花形である

FUJIFILMの単焦点レンズは絞りリング付きで電源OFFでも絞り値が一目で分かる

X-T30IIはシャッター速度と露出補正値、ドライブモードもダイヤルで目視できる

液晶モニターはタッチパネルのチルト式、3型162万ドット

「X-E3」と比較するとダイヤルやボタンが多く作画にこだわる人向きだ

軍艦部のレイアウトはほぼ同じだがX-T30IIはストロボ内蔵でドライブモードダイヤルがある

旧中野刑務所正門を見に行く

中野区の有形文化財である旧中野刑務所正門の公開見学会が11月5と6日におこなわれた。見学会と言っても予約の必要はなく、行ったら列に並んで資料をもらって自由に見学するスタイル。レンガ造りの建物は普段でも見られるのだが、門の左右にある元守衛室と部屋に入れるのは今回だけだ。

このレンガの色が難しいフィルムシミュレーションで「CLASSIC CHROME」を選ぶとイメージ通りの色になった。また「MONOCHROME」モードではYフィルターを入れてコントラストを強めにした。空の色だけを濃くするために「COLORCHROME BLUE」を入れたり、X-T30IIは写真の基本に戻って、その気にさせてくれるミラーレスだった。

モノクロモードにYフィルタ効果を追加、予想以上に人々でにぎわう旧中野刑務所正門
FUJIFILM X-T30II XF10-24mmF4 R OIS 1/1100sec、F4-0.67、ISO160

CLASSIC CHROMEにすると落ち着いた色合いになった。天井には大正4年当時のシャンデリアが残る
FUJIFILM X-T30II XF10-24mmF4 R OIS 1/55sec、F4-0.67、ISO160

旧守衛室には大きな窓があり室内は明るかった
FUJIFILM X-T30II XF10-24mmF4 R OIS 1/9sec、F4、ISO160

旧守衛室の対向面にある部屋は暗い雰囲気だったのでモノクロモードに切り替えた
FUJIFILM X-T30II XF10-24mmF4 R OIS 1/10sec、F4.5-0.67、ISO160

北面は入口を柱が支えるようなデザイン。PROVIAモードで撮影
FUJIFILM X-T30II XF10-24mmF4 R OIS 1/120sec、F4+0.67、ISO160

同じアングルでCLASSIC CHROMEにするとイメージのレンガ色に近づいた
FUJIFILM X-T30II XF10-24mmF4 R OIS 1/150sec、F4+0.67、ISO160

「XF23mmF1.4 R LM WR」

意識せずに選んだのだが、作例は全て絞り開放だった。開放からシャープという言葉は耳タコだが、このレンズはほうんとうにシャープでボケ味もいい。夜でも感度を上げずに高速シャッターが切れるのもいい。散歩なら、これ1本で何の不満もない。

Velviaモードで撮った落ち葉、光が当たった部分の発色の鮮やかさに驚く
FUJIFILM X-T30II XF23mmF1.4 R LM WR 1/14000sec、F1.4、ISO320

ETERNA Bleach bypassモードで撮影、モノクロっぽいが、よく見ると色がある
FUJIFILM X-T30II XF23mmF1.4 R LM WR 1/750sec、F1.4、ISO320

最短撮影距離は19cmとかなり短い、近づけば背景はキレイにボケる
FUJIFILM X-T30II XF23mmF1.4 R LM WR 1/3000sec、F1.4、ISO320

夜の商店街のボケ味も良好、ISO800で1/1000secが切れた
FUJIFILM X-T30II XF23mmF1.4 R LM WR 1/1000sec、F1.4、ISO800

「XF16mmF2.8 R WR」と「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」

普段、散歩レンズとして活躍している16mm単焦点と沈胴式パワーズームの15-45mmも使った。どちらも軽いレンズなのでフットワークも軽くなる。ズームは便利だが、単焦点レンズと比較すると歪みや開放絞り値で差が出るので、散歩では封印して単焦点レンズを使いたくなる。X-T30IIはそんなカメラだった。

広角らしい遠近感と歪みのない描写、さすが単焦点レンズと思わせてくれる
FUJIFILM X-T30II XF16mmF2.8 R WR 1/1500sec、F2.4、ISO320

16mmも17cmまで寄れるためマクロ撮影で背景をボカせる
FUJIFILM X-T30II XF16mmF2.8 R WR 1/900sec、F2.4、ISO320

コンテナを使った別宅? ズームは寄れない被写体を自由にトリミングできるのが有り難い
FUJIFILM X-T30II XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ 1/900sec、F4.9、ISO320

広角端の23mmではやや気になる歪みが発生。後から補正できる範囲なので問題はないだろう
FUJIFILM X-T30II XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ 1/2500sec、F3.5、ISO320

写真・文/ゴン川野

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