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モダニズムのデザイン哲学を極めたラグジュアリーSUV、新型「レンジローバー」がワールドプレミア

2021.10.31

10月26日(現地時間)、ランドローバーは英国ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスで新型「RANGE ROVER」を発表した。デザインによるモダン・ラグジュアリーを定義する新世代の「RANGE ROVER」は、これまでで最も洗練性とパーソナライゼーションを極めたモデルとなる。

ジャガー・ランドローバーの最高経営責任者(CEO)である、ティエリー・ボロレ氏は次のように述べている。

「新型『RANGE ROVER』は、世界で最も目の肥えたお客様に世界で最も魅力的なラグジュアリーカーを提供するクリエーターになることを目指すという、当社のビジョンを見事に体現しています。50年以上にわたって、イノベーションのパイオニアとして紡ぎあげてきた唯一無二の『RANGE ROVER』の物語に、新たな章が描かれます」

「RANGE ROVER」は、ラグジュアリーSUVというカテゴリーを築いたモデルであり、それ以降50年にわたり、快適性とあらゆる地形に対応する走破能力で、ラグジュアリーSUVセグメントをリードしてきた。新型「RANGE ROVER」は、息をのむようなモダンさと優雅な美しさ、洗練されたテクノロジー、シームレスなコネクティビティを兼ね備え、これまでで最も魅力的なモデルに仕上がっている。さらに、初めて7人乗りが選択できるようになった。

第5世代となる新型「RANGE ROVER」は、ランドローバーのモダニズムのデザイン哲学をさらなる高みへと押し上げ、「RANGE ROVER」らしいプロファイルを現代的に解釈することで驚くほどのデザインステートメントを生み出している。

ジャガー・ランドローバーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーである、プロフェッサー・ジェリー・マクガバンOBEは次のようにコメントしている。

「自らのDNAを尊重しながらプロジェクトを前に進めることは可能で、まさに私たちが今回行ったことです。私たちはモダニズムのデザイン哲学を持っており、ファッションやトレンドを追いかけることはしません。余計なディテールを排除することで、モダンさを表現しながらも魅力に溢れ、新しいレベルで感情的に訴えかけるクルマが完成しました。新型『RANGE ROVER』は、ランドローバー史上最も魅力的なモデルとなるでしょう」

新型「RANGE ROVER」は、後方へ向かってなだらかに下がるルーフライン、水平方向を強調した力強いウエストライン、そして立ち上がるシルラインは、世代を超えて受け継がれてきた。さらに、「RANGE ROVER」に欠かせない特徴的なショートオーバーハングと、格式高いフロントエンド、直立したフロントガラス、テーパー形状でボートテールのようなリアが、「RANGE ROVER」のプロポーションを定義づけ、比類なき存在感を伝える重要な要素となっている。

新型「RANGE ROVER」の特徴はその凹凸のないデザインと厳しい公差にある。フラッシュグレージング、目立つことのないウエストレールフィニッシャー、シームレスなレーザー溶接ルーフジョイントなど最新技術を駆使して、まるでひとつの塊を削りだしたような洗練された外観を生み出している。点灯するまでその存在に気づかない特徴的なリアライトも不可欠な要素で、「RANGE ROVER」を象徴するデザインとなる。

今回のワールドプレミアでは、2022年に導入予定の新型「RANGE ROVER SV」も発表した。「SV」モデルは、「RANGE ROVER」のラグジュアリーとパーソナライゼーションを絶妙に解釈し、卓越したクラフトマンシップを体現している。専用のデザインディテールとして、光沢のあるメッキメタル、滑らかなセラミック、複雑なモザイク模様の寄木細工、高品質のレザー、サステナブル(持続可能)な素材である「Ultrafabrics」などを取り揃えている。

そして、新たに設けたデザインテーマ「SV SERENITY(エスブイ セレニティ)」、「SV INTREPID(エスブイ イントレピッド)」では、フロントとリアのコントラストが効いたツートンカラーのインテリアを採用している。電動で展開できるクラブテーブルや冷蔵庫など利便性の高い機能も備えており、最高の乗り心地を提供する4人乗り仕様「SV シグネチャースイート」も選択できる。

また、新しくセラミック製SVラウンデルと、シンプルに「RANGE ROVER SV」と呼称するようにしたネーミング戦略を適用した初めてのモデルとなる。SVラウンデルは、モダン・ラグジュアリーや、最高のパフォーマンス、走破能力の実現を目指しているスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)のデザインとエンジニアリングに対する情熱を表している。今後、SVOが手掛けるすべてのランドローバー・モデルには、すべてSVラウンデルがつき、識別される。

新型「RANGE ROVER」は、ランドローバーの新しいアーキテクチャー「MLA-Flex(flexible Modular Longitudinal Architecture)」を採用した最初のモデルで、先進のテクノロジーとモダン・ラグジュアリーを融合させて、すべての乗員に比類なき洗練性を提供する。

「MLA-Flex」は、内燃機関、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)、および100%電気駆動のフルバッテリー電気自動車(BEV)に対応できる。パワートレインの柔軟性を高め、品質の新たなベンチマークとなるための取り組みの一環であり、ランドローバーの簡素化されたアーキテクチャー戦略の次なる一歩となる。

新型「RANGE ROVER」のパワートレインは高効率なマイルド・ハイブリッド(MHEV)、PHEVから選択でき、ボディタイプはスタンダードホイールベース(SWB)とロングホイールベース(LWB)の2種類、4人乗り、5人乗り、7人乗りから好みの仕様を選択できる(4人乗りと7人乗りはLWBのみ)。さらに、2024年には初のBEVがラインアップに加わる。

新型「RANGE ROVER」はランドローバー史上初BEVとなり、これは、2030年までにジャガー・ランドローバー・ブランドの全モデルにピュアEVの選択肢を設定し、製品、オペレーション、サプライチェーン、のすべてを通じ、2039年までに排出ガス量実質ゼロの達成を目指すという目標に貢献。

PHEVパワートレインは二酸化炭素(CO2)の排出量を30g/km未満に抑え、「EVモード」での最大航続距離は100km(WLTP値)を誇る。実航続距離は最大80㎞で、これは一般的な「RANGE ROVER」ユーザーの1回の移動距離の75%を電力だけで走行できる十分な距離となる。

様々な革新的なテクノロジーもまた、新型「RANGE ROVER」の比類なき快適性と洗練性を支えている。第3世代となる新しいアクティブ・ノイズ・キャンセレーション技術は、走行中も静粛な室内環境を提供。静かで密閉されたボディアーキテクチャーをベースに、車両の外側に設置したマイクとヘッドレスのスピーカーを使用して、ノイズキャンセリング機能付きのハイエンドヘッドホンのように、室内の乗員に静かなパーソナルスペースをもたらす。

また、アレルゲン低減とウイルス除去のためのデュアル「ナノイーX」テクノロジーを搭載した「空気清浄システムプロ」によって、乗員の快適さと健康の向上も図られている。臭いやウイルスを大幅に低減し、CO2マネジメントとPM2.5キャビンエアフィルターで空気の質をよりよくする。先進の「ナノイーX」テクノロジーは、SARS-CoV-2ウイルスを含むウイルスやバクテリアを大幅に減少させることが科学的に証明されている。

サステナビリティ(持続可能性)の考えは高効率なパワートレインの選択肢のみにとどまらず、革新的な素材やプロセスを組み合わせることで、新型「RANGE ROVER」の製造過程や走行時の環境負荷を軽減している。その一例として、レザーを使わないインテリアオプションであるウール混紡の「Kvadratプレミアムテキスタイル」がある。この暖かくて心地よい素材は、レザーのような触り心地でありながら30%の軽量化とCO2排出量を4分の1に抑えたテクニカルな「Ultrafabrics」素材との組み合わせを用意している。

「RANGE ROVER」ならではの走破能力と穏やかな乗り心地は、ランドローバーの先駆的な「インテグレーテッド・シャシー・コントロール(ICC)・システム」によって支えらえている。このシステムは、この種の車両にこれまでに搭載されてきたもののなかでは、最も包括的なシャー・シテクノロジーの配列を制御する。「オールホイール・ステアリング」は、卓越した高速安定とランドローバー史上最少の回転半径を実現。新機能である「ダイナミック・レスポンス・プロ」は、あらゆる環境下で落ち着きのある乗り心地と敏捷性を高めるために素早く反応する電子ロールコントロールを備えている。

全く新しい第5世代の新型「RANGE ROVER」は、英国でデザイン、開発、エンジニアリングが行われ、「RANGE ROVER」の歴史的拠点である英国のソリハル製造工場の最新の生産ラインでのみ製造される。工場への投資が品質の向上を推し進め、新型「RANGE ROVER」の高効率なMHEV、PHEV、およびBEVを、同じライン上で組み立てることができる。

関連情報:https://www.landrover.co.jp/vehicles/new-range-rover/index.html

構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)

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