
ミレニアム世代に刺さるイマとココという限定感
全国行脚しながらゲリラ販売を行なうアパレルブランドが登場した。うさぎのカメラマンという設定のキャラクター『F××king Rabbits』をアイコンに、2014年より展開する#FR2だ。
低価格のファストファッションが流行し、多くのブランドが苦境に立ち始めた時代にいち早くインスタグラムなどのSNSを販促ツールとして導入するなど、#FR2は新しい時代のストリートブランドのあり方を常に模索してきた。そんな同社がニューノーマル時代に新たに打ち出した施策が、移動式販売店舗「#FR2DOKO?」だ。
一般的な移動販売と異なるのはエリアを限定せず、稼働当日にSNSや地図コミュニケーション用スマホアプリ『Zenly』を通して出店場所を告知すること。限定商品やサンプル商品を購入できる1回4000円のガチャガチャを設置するなど、バズコミュニケーションを意識することで1日1000万円以上の売り上げを記録した。
「ターゲットはデジタルネイティブ世代。アナログな宝探し要素を組み込むことで、熱狂度はさらに高まったように感じます」(#FR2CEO・石川さん)
コロナ禍で大打撃を受ける百貨店はMaaSの観点から既存の枠を越えた顧客接点拡大に取り組む。
今年7月、三越伊勢丹と三井物産はオフィスワーカーに向けたBtoB施策として、ソニーとヤマハ発動機が開発したソーシャルカート『SC-1』を使った訪問サービスの実証実験を行なった。
今回の主な内容は「未整理品の整理・買い取り・引き取り」「コンシェルジュサービス」の2つ。後者はソーシャルカート内に搭載したモニターを使ったリモート接客で利用者の着こなしの悩みを解消する。移動式百貨店とも呼べる新スタイルの確立を目指す。
移動店舗限定ガチャでサプライズを演出
ガチャガチャの内容はパーカ、長袖Tシャツまたはパンツ、Tシャツまたは小物の3種類。どれが当たるかわからないワクワク感も人気の秘密。
#FR2DOKO?
Instagram/@fr2doko Twitter/@fxxkingrabbits
〝移動式百貨店〟の実証実験を実施
完全予約制のBtoBモビリティーサービス
新しい働き方に寄り添うオフィスサービス「グッドプレイス」と連動。出店予約した企業へ出向き、オフィスワーカー向けにサステナブルな購買体験とライフスタイル提案を行なう。
コンシェルジュサービスは独自のリモートショッピングアプリを活用。個別接客を行ない、利用者の満足度を高めた。
good place shopping by 三越伊勢丹
三越伊勢丹ビジネスソリューション事業部 http://www.imhds.co.jp/biz-solution/index.html
【繁盛店ヒットの方程式】
SNSによる口コミの積極的な活用とサプライズを演出して熱狂度を高める
取材・文/廣田俊介
DIME12月号の特集は「行列店に学ぶヒットの方程式」
DIME12月号の特別付録は、キャンプ、登山、アウトドア、DIY、自動車の修理、防災グッズなど、いろんな場所で使える便利な「4WAYポータブルランタン」です。付録とは思えないほどのクオリティーで、4WAYという名称の通り、様々な使い方ができるほか、お洒落な迷彩柄のデザインが特徴。