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知ってる?慣用句「雲泥の差」の意味と正しい使い方

2021.10.26

大きな違いや隔たりを示す慣用句、「雲泥の差」。2つの物事を比較し、その様子が極端に異なることを表したいときによく使われる表現だ。似た意味を持つフレーズは複数存在するが、日常で見聞きすることが多いのは、この「雲泥の差」という言葉ではないだろうか。

本記事では、「雲泥の差」という言葉の正しい意味と使い方、語源について解説する。併せて紹介する関連表現もぜひチェックしてほしい。

「雲泥の差」とはどんな意味の慣用句?

「雲泥の差」の読み方は「うんでいのさ」。まずは、この言葉の正しい意味と由来を確認しよう。

大きな違いを表す慣用句

雲泥の差とは、「大きな差」や「非常に離れているさま」を表す言葉。2つの物事の間に大きな隔たりがあり、両者が対極に位置することを説明する際に用いられる表現だ。天に浮かんでいる雲と、低地にある泥との間には大きな差があることから、「雲泥」という言い回しで例えている。

中国の詩が由来

雲泥の差の語源については諸説あるが、中国唐代の詩人「白居易(はくきょい)」の詩とする説が有力だ。白居易は、自身の詩『傷友』の中で「對面隔雲泥(対面雲泥を隔つ)」という表現を用いている。この表現は、「かつての友人と通りですれ違ったが、彼は自分に見向きもしなかった」という一文に使われており、互いの立場や心情に雲泥の隔たりを感じたという意味がある。この他にも、中国後漢朝の歴史書「後漢書」を由来とする説なども存在する。

「雲泥の差」を使った例文

上述した通り、雲泥の差は大きな違いを表したい時に効果的な言葉。単純な比較表現としてではなく、違いの大きさを強調するために使われることが多い。物事の優劣をつける意味合いを含むため、使い方によっては嫌味に聞こえてしまうことがある点に注意したい。

【例文】

「同じ業界とはいえ、A社とB社とでは経営規模に雲泥の差がある」
「彼らの能力はほぼ同じだが、意思の強さには雲泥の差があるようだ」
「A国とB国は、同じ地域に属しているものの、生活水準に雲泥の差がある」
「細かな作業だが、手間を惜しまず行うことで、完成度に雲泥の差がつく」

雲泥の差に関連する表現

ここでは、「雲泥の差」の類語と対義語、英語での表現方法を紹介する。似た意味を持つ言葉はいくつか存在するため、ニュアンスの違いに着目すると表現の幅が広がるはず。

「雲泥の差」の類語

・天と地の差

「天と地の差」は、雲泥の差とほぼ同じ意味を持つ言葉。天と地には非常に大きな差があることから、雲泥の差と同様、物事の違いや隔たりを示す表現として用いられる。

・月とすっぽん

「月とすっぽん」は、「2つのものの差が非常に大きいこと」を表す。満月とすっぽんの甲羅は形が丸い点で共通するが、両者は美しさに大きな違いがあることが言い回しの語源。

・提灯に釣鐘

「提灯に釣鐘(ちょうちんにつりがね)」とは、「形は似ているものの、実際は大きな違いがあり釣り合いが取れていないこと」を表す言葉。形は似ているものの、素材や重さがまったく異なる提灯と釣鐘を例えとして、物事の違いを示している。

・鯨と鰯

「鯨と鰯(くじらといわし)」も、雲泥の差と似た意味を持つ。鯨と鰯では、大きさに甚だしい違いがあるという点で、「大きな差」を例えている。

・雪と墨

「雪と墨」は、「正反対であること」を示す言葉。白い雪と黒い墨は、色が正反対であることが由来となっている。違いが大きすぎて、比較や検討の対象にならないことを表現する際に使われることが多い。

同じ意味の四字熟語もある

雲泥の差を四字熟語で表現したものとして、「天地雲泥」と「雲泥万里」がある。前者は天と地、雲と泥には大きな違いがあることを意味する。後者は、雲と泥には万里ほどの差があることを表す言葉だ。

対義語

・団栗の背比べ

「団栗(どんぐり)の背比べ」は、「差がほとんどないこと」を表す言葉。平凡で優れたものが存在しないという意味があり、消極的な表現として使われることが多い。

・似たり寄ったり

「似たり寄ったり」も団栗の背比べと同様、「物事の差がほとんどないこと」を表す。一般的に、低いレベルにおいて、似たものが複数存在している状況などを表現する際に用いられる。

英語ではどのように表現する?

「雲泥の差」の英語表現でよく使われるのが、「a world of difference」。「world of」という表現には「おびただしい」という意味があり、「difference:違い、差」と合わせることで「おびただしい差」を表現することができる。また、「great difference」や「wide difference」なども、「大きな差」を表す英語表現として用いられることが多い。

文/oki

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