『エゴサ』とは自分自身についてネット上で検索する行為のことをいいます。世間からの評価や評判を知ることができる一方で、注意点も理解しておく必要があるでしょう。エゴサを行うことで分かることや、やり方、メリットなどを解説します。
「エゴサ」とはどういう意味?
SNSなどの普及により、『エゴサ』という言葉を耳にする機会が増えました。何気なく使っている言葉ですが、『エゴサ』とはどういう意味なのでしょうか。
「エゴサーチ」を略した言葉
『エゴサ』とは、『エゴサーチ』の略称です。自我・自己を意味する『エゴ』と、検索する・調べるを意味する『サーチ』が組み合わさった言葉で、自分自身について調べる・自己についてネット上で検索するという意味を含んでいます。
俳優やお笑い芸人などの芸能人がテレビ番組で、「日ごろからエゴサをして評判をチェックしています」や「エゴサはしないようにしています」などど言っているのを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
エゴサをすると、世間からの評価・評判を知ることができるほか、出演した映画・ドラマ・舞台などの反響や、個人に対する世間の意見などを知ることができます。
会社としてエゴサをする場合は、自社の商品やサービスに対する口コミ・評価・評判や、自社に対する世間の意見などを知るために行われています。
「エゴサ」で分かること
『エゴサ』をすることで分かるのは、世間の人からの率直な評価や評判です。SNSが普及したことにより、誰もが気軽に意見を発信できるようになったことが理由として考えられます。
評価や評判
SNSが普及したことにより、誰もが自分の意見や人物・モノに対する評価を気軽に発信できるようになりました。つまりそれは、良い点も悪い点も含めて、リアルな評価を知ることが可能になったということです。
個人の人気度はもちろん、会社であれば、自社サービスや商品の認知度・話題性を知ることもできます。実際に使用したユーザーの感想は、既存のサービス・商品を改善するヒントになり、売り方や今後の戦略を考える際にも役立ちます。
また、普段から『エゴサ』をしておくことで、炎上する前に先回りして対応・対処することも可能でしょう。一つの投稿が大きな被害につながることもあるため、日ごろから被害を最小限に抑える工夫も必要です。
率直な意見が聞ける
TwitterやInstagramは、誰もが気軽に自分の意見を発信できるサービスです。誰でも簡単に始められ、匿名で顔を出さなくても使用できることから、より素直な意見や感想を述べやすいのが大きな特徴といえるでしょう。
周囲の目を気にすることなく本音をさらけ出しやすく、さまざまな意見が飛び交う場です。テキストデータや画像データとしてSNS上に記録が残るため、通常であれば聞き逃してしまうような声も集めやすく、エゴサによって世間からの評判を簡単に知ることができます。
本音をさらけ出しやすいということは、本音を出しやすい環境、つまり意見を述べた本人に弊害が出にくい場ということでもあります。率直な意見を知ることは可能ですが、率直だからこそ読む側が傷ついてしまうこともあるため注意が必要でしょう。
「エゴサ」をする前に理解しておきたいこと
世間からの評価や評判を知ることができる『エゴサ』ですが、リアルな声を集めやすいからこそ『エゴサ』をする前に理解しておきたいことがあります。
世間の声がより良い形で役立つこともあれば、不本意に傷つき、大きな問題に発展してしまうことがあることを理解しておきましょう。
改善のヒントが得られる
既存のサービスや商品を改善するためには、それらの良い面だけでなく、現状の足りない部分も知る必要があります。
- デザインはかわいいけれど使用感がイマイチ
- サービス自体はとても便利だが、サイトの作りが見づらい
- この部分の形が違ったらもっと良い
このようなリアルなユーザーの声は、改善点を具体的に絞る際に役立ちます。ネット上では常に新しい情報が更新されているため、サービスや商品を提供する側は、世間の人が今何を求めているのかを知る必要があるでしょう。
悪い評価はマイナスなイメージを持ちやすいですが、より良いものを生み出すためには欠かすことができません。受け取り方を工夫し現状に役立てることで、マイナスな意見から改善のヒントを得ましょう。
ネガティブな意見を目にする可能性も
『エゴサ』で見つかる投稿は、本人に見られることを想定されていないことがほとんどです。そのため、内容によっては誹謗中傷につながることもあるでしょう。
世間の評価や評判はポジティブなものばかりではありません。『エゴサ』をしたことでネガティブな意見を目にする可能性は十分にあり得ます。
『エゴサ』をする場合は、世間の持つ意見に過剰に振り回されないよう意識することが大切です。必要な場合は投稿者やサイト管理者、もしくはプロバイダなどへ削除依頼をすることも可能です。
しかし、すべてが削除対象になるとは限らず、個人や会社の何らかの権利を違法に侵害しているものに限定されます。
「エゴサ」のやり方2パターン
『エゴサ』には大きく分けて二つの方法があります。さまざまな方法で検索することで、より多くの情報を得ることができるでしょう。
1.検索エンジンに名前や商品名を入力
インターネットの検索エンジンに『企業名(サービス・商品名) 評判』などと入力し検索をかけることで、自社やサービス・商品に対する評判や口コミを調べることができます。
ブログやホームページなどを対象に調べる場合は、『検索したいこと -site:自社サイト(自社ブログ)のURL』で検索をかけることにより、自社サイトや自社ブログを検索結果から除外することが可能です。
リアルタイム検索サービスを活用すれば、Twitter・Facebook・掲示板などでリアルタイムに投稿された評判を調べることができます。サービスや商品名だけでなく、運営サイト名・ブランド名・店名・担当者名・略称などでも検索をかけてみましょう。
漢字・カナ・ひらがなと表記を変えることで見つかる情報もあります。思いがけないところで商品画像がアップされていることもあるため、画像検索をかけるのもおすすめです。
2.SNSのキーワード検索
SNSのなかでも特に利用者の多いTwitterとInstagramでのエゴサ方法を紹介します。
- Twitterの場合
検索フォームに検索したいキーワードを入力しましょう。PCの場合はブラウザの上部に、スマートフォンのアプリで利用する場合は画面下部の虫眼鏡マークから検索をかけます。
twitter.comにログインすると、高度な検索を利用することが可能です。特定の期間やアカウントに絞って検索することができるため、情報を絞り込みたいときに便利です。探しているツイートをより見つけやすくなります。
- Instagramの場合
PCの場合はブラウザ上部にある検索フォームから、スマートフォンのアプリで利用する場合は画面下部の虫眼鏡マークから検索をかけます。
Instagramでは投稿された本文に使用されている語句を検索することはできません。ハッシュタグの検索になるため、エゴサしたいキーワードの頭に『#(ハッシュマーク)』をつけて検索をかけます。
例えば、『#商品名』『#サービス名』『#ブランド名』などです。イベントやサービスに合わせて、企業で独自にハッシュタグを作成している場合は、そちらでも検索をかけてみましょう。
SNSは、使い方によってメリットがデメリットになる場合もあれば、デメリットがメリットになる場合もあります。ルールを守り適度な距離感を持つことで、エゴサで得た情報を役立てることができるでしょう。