2021年10月27日から発売開始となる「Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde加湿空気清浄機」は、従来までのパワフルな空気清浄能力はそのままに、シックハウス症候群の原因といわれている「ホルムアルデヒド」も分解・除去できる一台です。
今回はそんな「Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde加湿空気清浄機」を先行体験できる機会があったため、その使用感や性能をご紹介していきます。
ダイソン担当者に聞く! Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde加湿空気清浄機はココがスゴい
それでは早速、Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde加湿空気清浄機の実力をチェックしていきましょう。体験にあたり、製品の案内をしてくださるのは、ダイソンのエンジニアをされているイザムディンさんです。
※ダイソンのエンジニア デザインマネージャー 空調家電カテゴリー ムザファー・イザムディン氏
イザムディン氏「今回新発売となるDyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde加湿空気清浄機の最大のポイントは、“ホルムアルデヒド”を逃さない仕組みです」
ホルムアルデヒドとは、シックハウス症候群の原因とされており、建材や家具、たばこや接着剤から検出される有害物質の1つ。厚生労働省によると、室内のホルムアルデヒドの濃度は0.08ppm以下にすることが推奨されています。
【参照サイト一覧】
厚生労働省 職域における屋内空気中のホルムアルデヒド濃度低減のためのガイドラインについて
厚生労働省 生活環境におけるシックハウス対策
イザムディン氏「ホルムアルデヒドは『0.1ミクロンの500分の1』と、とても小さなサイズなので一般的な空気清浄機で使われているHEPAフィルターで取り除くことは困難とされています」
さらに活性炭フィルターでホルムアルデヒドを捕集できたとしても、徐々に目詰まりを起こしてしまい、空気清浄能力の低下を招きます。
イザムディン氏「そこで私たちが着目したのは“クリプトメレーン鉱”と呼ばれる鉱石です。HEPA、活性炭フィルターの奥へクリプトメレーン鉱を使った『酸化分解触媒フィルター』を採用しました」
※手前からプレフィルター、HEPA+活性炭フィルター、酸化分解触媒フィルター
あまり聞きなじみのない「クリプトメレーン鉱」という名前の鉱石。イザムディンさんいわく、ほかの空気清浄機はもちろん、私たちの身近なものにクリプトメレーン鉱が使われいる物や道具は極めて少ないといいます。
そんなクリプトメレーン鉱をフィルターへ採用することにより、どのような効果が得られるのでしょうか。
イザムディン氏「クリプトメレーン鉱を採用した酸化分解触媒フィルターがホルムアルデヒドの分子を捕らえると、触媒反応により連続して分解し、ごく少量の水と二酸化炭素にして空気中へ放出します」
つまり、ホルムアルデヒドを捕らえるだけでなく、分解して除去できるため、目詰まりの心配も少ない、ということでした。
しかし、長い時間使っていると、ホルムアルデヒドを分解・除去できる能力は落ちてくるのではないでしょうか。
イザムディン氏「実は酸化分解触媒フィルターの触媒は、空気中の酸素が活性酸素分子に置きかわることで“自己再生”するのです。そのため、酸化分解触媒フィルターは交換不要で、半永久的にホルムアルデヒドの分解・除去が可能なのです」
新たに搭載された酸化分解触媒フィルターにより、ホルムアルデヒドを分解・除去できるうえ、フィルター自体に自己再生能力があるため、半永久的に使えるというのは大変魅力です。ですが、どのようにして空気中にあるホルムアルデヒドを検出するのでしょうか。
イザムディン氏「ホルムアルデヒドを検出するセンサーの中には、ジェルを使った商品もありますが、ジェルが乾いてしまうと正確な検出ができない可能性があり、誤ってホルムアルデヒド以外のVOC(揮発性有機化合物)を検知してしまうケースもあります。
そこでDyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde 加湿空気清浄機には、「固体ホルムアルデヒドセンサー」を搭載し、さらに従来機にも搭載されていた「VOCセンサー」と併用することで、ほかのガスとホルムアルデヒドを正確に判別することに成功しました。
検出したホルムアルデヒドはLCDディスプレイにリアルタイムで表示されます。実際に見ていきましょう」
まず、LCDディスプレイにホルムアルデヒドの検出数値を表示。空気中のホルムアルデヒドの濃度は0.003ppmということがわかります。
試験ケースに入れたDyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde加湿空気清浄機に向かって、ホルムアルデヒドを吹きかけます。
するとLCDディスプレイに表示されている数値が0.024ppmまで上昇しました。
固定ホルムアルデヒドセンサーは、正確にホルムアルデヒドを検出していることがわかります。さらにしばらく待つとLCDディスプレイの数値が徐々に減少。酸化分解触媒フィルターにより、ホルムアルデヒドが分解・除去されています。
放っておくだけでOK!? 加湿タンクのお手入れも簡単!
加湿器はお手入れをおこたってしまうと、内部で雑菌が繁殖してしまいます。
しかし、家事や仕事が忙しく、中々加湿器のお手入れまで手が回らない……という方も多いのではないでしょうか。
実際、加湿空気清浄機のメンテナンスに関する実態調査を、全国の20~50代の男女に行った結果、加湿器のお手入れを数か月に1回、年に1回、年に1回未満、全く行わないと答えた方は全体の約44.4%にものぼります。
また、加湿空気清浄機に対する不満点を調査したところ、やはり「お手入れが面倒」という意見が39.3%にも昇りました。
イザムディン氏「そんなユーザーさまの声にお応えするため、お手入れを簡単にする『加湿お手入れ』機能を採用しました」
実際のお手入れ方法はいたってシンプルです。クエン酸水と付属の加湿フィルターを水タンクに入れ、タンクを本体に戻し、LCDディスプレイの手順にしたがって「加湿お手入れボタン」を押すだけ!
あとはお手入れが終わるのを待っているだけでOKです。自動で内部が清掃されるため、タンク内をこする手間などがありません。待っている間、ほかの家事や仕事に取りかかれば、時間を有効活用できそうですね。
ちなみに加湿運転時は、内部のUV-Cライトが水を照らすことで、組み上げられた水の中の細菌を瞬時に除去。細菌が除去された水は、3Dエアメッシュのフィルターに浸透し、清潔に加湿が行われます。
結論! ダイソン最新の加湿空気清浄機は忙しい人にも子供がいるご家庭にもピッタリな1台
Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde加湿空気清浄機は、お手入れの手間が少なく、0.1ミクロン以下のホルムアルデヒドも分解・除去できる優れた1台。
日々家事や仕事で忙しく、なかなかメンテナンスに時間を割けないビジネスパーソンにはもちろん、子供など家族の健康に気を配りたいパパさん、ママさんにもピッタリな1台といえるでしょう。
【髙見沢’sジャッジメント】
使いやすさ ★★★★★
質感 ★★★★★
スマホ連携 ★★★★★
空気清浄能力 ★★★★★
脱臭能力 ★★★★
運動音 ★★★★★
Dyson Purifier Humidify+Cool 加湿空気清浄機も発売開始
今回紹介したDyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde加湿空気清浄機と同時に、「Dyson Purifier Humidify+Cool加湿空気清浄機」も発表されました。
※手前2台:Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde 加湿空気清浄機
※奥側2台:Dyson Purifier Humidify+Cool 加湿空気清浄機
こちらのモデルには、ホルムアルデヒドを検知するセンサーと酸化分解触媒フィルターが搭載されていませんが、そのほかの機能はすべて同じ。発売開始は2021年11月26日となっています。
Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde加湿空気清浄機 仕様
製品名:Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde加湿空気清浄機
カラー:ホワイト/ゴールド 1色
サイズ:高さ92.3×幅31.2×奥行31.2cm
重さ:8.21kg
空気清浄能力 適用床面積:12畳(30分)/36畳(60分)
8畳を浄化する目安:22分
空気清浄フィルターの交換目安:約1年
本体参考小売価格:オープン(公式ストア価格9万9000円)
発売日:2021年10月27日(公式オンラインストアでは10 月13 日より発売開始)
【参照】ダイソン公式HP
取材・文/髙見沢 洸