自殺や殺人、事故により人が死亡した物件は「事故物件」となる。事故物件は「心理的瑕疵(かし)物件」とも呼ばれ、貸主や不動産会社には告知義務があるが、実際のところ、「事故物件」と知ったうえで物件を借りたい、あるいは、買いたいと考える人はどれくらいいるのだろうか?
そんな「事故物件」に関する意識調査がこのほど、株式会社GoodServiceにより、愛知県・岐阜県・三重県在住の20代~40代の男女1,009人を対象にして実施された。
5割以上の人が内容や条件次第では「事故物件に住める」と回答
はじめに、「物件を選ぶ際(賃貸、購入問わず)に、その物件が事故物件かどうか気になりますか?」と質問したところ、8割近くが「気になる(事故物件かどうか調べる)(77.2%)」と回答した。物件選びの際に事故物件かどうかが気になり、自ら調べる人は多いようだ。
また、「事故物件に住むことができますか?」と質問したところ、「事故物件になった内容次第では住める(26.9%)」「事故物件でも該当の部屋でなければ住める(8.7%)」「家賃などの条件次第では住める(7.3%)」「内装の状況次第では住める(6.5%)」「問題なく住める(3.2%)」「住めない(47.4%)」という結果となった。半数以上が内容や条件次第では住めると考えているようだ。
さらに、「事故物件に住む際のメリットは何だと思いますか?」と質問したところ、「家賃が相場よりも安いから(81.9%)」と回答した人が最も多く、次いで「内装がリフォーム(リノベーション)されていて、きれいなことが多いから(11.5%)」となった。8割以上が、相場より家賃が安いことを事故物件に住むメリットだと考えているようだ。
事故物件、相場よりどれくらい安ければ住みたい?
「賃貸で事故物件に住むとしたら、相場より最低で何割ほど安ければ借りますか?」と質問したところ、「3割~5割未満(23.6%)」「5割~7割未満(20.9%)」と回答した人がどちらも2割以上いる一方で、「タダでも住めない(36.1%)」という意見も3割以上集まった。相場の半額ほど家賃が安ければ、事故物件を借りようと検討する人もいるようだ。
続いて、「事故物件を購入するとしたら、相場より最低で何割ほど安ければ買いますか?」と質問したところ、「3割~5割未満(18.8%)」「5割~7割未満(25.6%)」と回答した人が一定数いる一方で、「タダでも買いたくはない(22.3%)」という否定的な回答も寄せられた。物件の購入額についても、相場の半額がボーダーラインとなっているようだ。
事故物件に住める、住めないの線引きとは
「新築同様のレベルまでリフォーム(リノベーション)した事故物件ならば、住むことができますか?」と質問したところ、7割以上が「はい(72.3%)」と回答した。
また、「お祓いをしっかり済ませた事故物件ならば、住むことができますか?」と質問したところ、8割近くが「はい(76.5%)」と回答した。
加えて「住むのは無理だと思うのはどのような事故物件ですか?(複数回答可)」と質問したところ、「殺人事件があった物件(75.7%)」と回答した人が最も多く、次いで「一家心中があった物件(71.1%)」「壁や床に臭いやシミがある物件(69.7%)」となった。7割以上が、殺人事件や一家心中のあった物件には住めないと感じているようだ。
100人中3人が、実は事故物件に住んだことあると回答
最後に、「これまでに事故物件に住んだことはありますか?」と質問したところ、9割以上が「ない(96.5%)」と回答した一方で、「ある(2.5%)」「現在住んでいる物件が事故物件(1.0%)」と事故物件に住んだ経験のある人もいるようだ。
<調査概要>
【調査期間】2021年9月15日(水)〜2021年9月16日(木)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,009人
【調査対象】愛知県・岐阜県・三重県在住の20代~40代の男女
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
出典元:株式会社GoodService
https://www.kataduke-kaitori.com/relic/
構成/こじへい