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『三度目の正直』の意味を正しく理解できていますか?言葉の意味と合わせて、三度目である理由や由来、使い方を例文とともに紹介します。類語や対義語についても触れるので、表現の幅を広げてビジネスやプライベートで役立てましょう。
「三度目の正直」のことわざの意味
最初に言葉の意味や三度目である由来を紹介します。英語表現も知っておくと、役立つことがあるかもしれません。
三度目には結果が出ること
『三度目の正直』は、占いや勝負において、一度や二度は当てにならないが三度目は確実であるという意味です。
それが転じて、『物事が一度目や二度目はうまくいかなくても、三度目にはしかるべき結果が出ること』を意味します。『三度目こそ、うまくいくに違いない』といった願望を込めて使われることもあります。
もともとは、『三度目の神正直』といわれていたようです。三度目には運や実力が発揮され、思うような結果が出なくても諦めがつくという意味でした。
三度目である理由や由来は不明
言葉の由来については明確に分かっていませんが、占いや賭け事に由来があるという説が有力のようです。古くから『三度目が本番』という言い伝えがあり、それが用いられたことが由来とされています。
また、日本には『三度』に関するさまざまなことわざがあります。例えば、『仏の顔も三度まで』や『二度あることは三度ある』などです。
理由は不明ですが、日本では古くから『三度』というのが何かしら重要な意味を持っていたと考えられています。
英語にも同じ言い回しがある
英語にも『Third time’s the charm』という同じ言い回しがあります。『charm』は、幸運を招くお守りや魔法という意味です。イギリスでは、『Third time lucky』という言い回しも使われているようです。
いずれの場合も、なぜ三度なのか定かではありません。有力な説は『何事も簡単に諦めてはいけない』という教えからきているというものです。
その他にも、かつての死刑を二度生き延びたら釈放されるという法律が由来とする説や、キリスト教の三位一体が由来とする説があるようです。
「三度目の正直」の使い方
言葉を正しく使うには、適した場面で使用することが大切になります。『三度目の正直』が使えるシーンや分かりやすい例文を紹介するので、実際に使う際に役立てましょう。
こんなシーンで使ってみよう
『三度目の正直』は、試行錯誤が欠かせないビジネスシーンに適した言葉です。
例えば、製造や開発などの現場では、理想に近づくために挑戦し続けることが大切です。スムーズに物事が進まなかったり、失敗したりすることも珍しくありません。
そのため『失敗を恐れず前向きに努力し続ければ、良い結果が出る』ことや『諦めずに根気よく続けられる強い精神の大切さ』を教えてくれる『三度目の正直』が、心に響く言葉の一つなのです。
『三度目は、うまくいく』という励ましの言葉にもなるため、仕事やプライベートで物事が思うように運ばないことで悩んでいる人に対して使うのもおすすめです。
すぐに使える例文を紹介
ビジネスやプライベートですぐに使える例文を紹介します。状況に合わせてアレンジすれば、さまざまなシーンで使えるでしょう。
- 今回もまた資格試験に合格できなかった
大丈夫、三度目の正直で次は合格するよ - 製品の品質試験に二度連続で失敗したけれど、三度目の正直で無事にパスできた。これで、やっと商品化が現実的になった
- 落ち込む気持ちも分かるけれど、三度目の正直っていうし元気出そうよ
- お気に入りのスイーツがいつも売り切れだったけれど、今日は三度目の正直で買えた
三度目の正直の類語や対義語
『三度目の正直』の類語や対義語について紹介します。使いこなせる言い回しが増えると、表現の幅が広がり状況に合わせて使い分けられるようになるでしょう。
言い換えは「三度目は定の目」
『三度目の正直』に、そのまま置き換えられる使いやすい類語は『三度目は定の目』です。『定の目』は、出るべき本来のさいころの目を指しています。
「悪天候で延期になっていた試合が、三度目は定の目でやっと開催された」のように言い換えることが可能です。
『三度目が大事』や『三度目は大ごと』も類語になります。前者は『三度目は失敗が許されない』というニュアンスがあり、後者は『三度目は災難も大ごとになる』というニュアンスがあります。
対義語は「二度あることは三度ある」
代表的な対義語が、『二度あることは三度ある』です。近年は良いことに使われる場合もありますが、基本的には悪いことが繰り返される意味として使われます。
本来の意味は、『二度あったことは再び起こる』『物事は繰り返される』です。
『物事は繰り返されるものだから、失敗やトラブルが二度続けて起きたときは注意すべきである』という教えになります。
「また車をぶつけられたの?二度あることは三度あるというから、十分気を付けた方がいいよ」や「風邪がなおったと思ったら、またすぐに風邪をひいてしまった。二度あることは三度あるというし、ちゃんと対策をしないといけないな」のように使います。
構成/編集部