コロナ禍になってから普及し始めたサブスクリプションサービス。音楽や動画、ファッション、グルメなどさまざまなサブスクが展開されているが、今回はお茶好きのあなたにぴったりな「お茶のサブスク」を紹介していきたい。
普段はなかなか口にすることはできない高級茶葉を提供しているものが多いので、いつもとは違うとっておきのお茶を低価格で楽しみたい人や、おうち時間を充実させたい人はぜひ参考にしてみてほしい。
FAR EAST TEA COMPANY|ジャスミンや海苔の風味がする緑茶?
出典:ABOUT OUR STORE|FAR EAST TEA COMPANY
日本で生産されるお茶の70%以上は「やぶきた」という品種の茶葉だが、「FAR EAST TEA COMPANY」は、個性の魅力を追求するブランドとして、あえてやぶきた以外の全国の品種を取り扱うサブスク。
ラインナップのお茶はまるでワインのように味わいが豊富。ジャスミンのような甘い香りがふわりと広がる「藤枝かおり」という静岡のお茶や、海苔のような香りと濃厚な旨味を楽しめる三重の「さえあかり」、お茶の産地としては珍しい鹿児島の「おくみどり」など、どれもワクワクするお茶ばかりだ。
1杯分の個包装のパックが、2品種でそれぞれ5パックずつ届き、税込み1,800円の送料無料。マイページから定期便のスキップ・キャンセルがいつでもできるので、自分のペースに合わせて注文できる。
普段自宅でお茶を飲んだり、水筒に入れて職場で飲むことが多いけれど、たまには変わり種で気分転換してみたい人は試してみてはどうだろうか。
TCHA-TCHA TEASHOP|600年も継承されてきた貴重なお茶
出典:ZENJIRO
「TCHA-TCHA TEASHOP」は、過去十回の農林水産大臣賞を受賞している「ZENJIRO」という最高級クラスのお茶を楽しめる。ZENJIROは、岐阜県美濃白川で栽培されている茶葉であり、ここは標高800mと高く霧が発生するため、茶葉にうま味が凝縮される。急斜面という困難な環境の中、600年以上も農家の人が伝統を紡いできた希少性の高いお茶だ。
国内だけでなく海外展開もしており、特にヨーロッパでは注目を集めつつあるZENJIRO。世界80都市のレストランを含むフードサービス事業者を対象として、日本茶に関する正しい知識を普及する教育事業も行っている。600年の伝統を紡いできた歴史ある美濃白川の日本茶の魅力を、世界中に広めているのだ。
ZENJIROの定期便は以下の3種類。
毎月払うのではなく12ヶ月分一気に購入しなければならないので、味が好みでなかった時のことを考えると少々リスクがあるが、公式HPで購入すると煎茶とほうじ茶どちらも10%オフで単品購入が可能。「ZENJIRO 煎茶」は 40g税込み1,200円、「ZENJIRO ほうじ茶」は40g税込み700円で購入できる。
USAGIYA TEA BOTTLING|「茶の間のコミュニティ」を創りたい人に
「USAGIYA TEA BOTTLING」は、自宅に茶葉が届くのではなく、税込み1,650円の専用ボトルを購入し店舗まで持って行くと、30日間税込み1,650円の定額でざまざまなお茶を何度でも楽しめる珍しいサブスク。
わざわざボトル一本のお茶のために店舗まで行かないといけないの…?と思う人もいるかもしれないが、このUSAGIYA TEA BOTTLINGは人との繋がりが希薄になってしまった今だからこそ、足を運んで「パブリックな茶の間のコミュニティ」を創っていこうというコンセプト。
店舗は「USAGIYA直営店」と、ジムやシェアオフィスに併設された「TEA BOTTLING パートナースタンド」の二種類があり、どちらも主な店舗は北海道、東京、福岡にある。
お茶の種類は全部で15種類あり、東京の原宿店だと、深蒸し煎茶やほうじ茶、ごぼう茶などのスタンダードなものから、檸檬緑茶やゆず緑茶、ミントほうじ茶や黒豆むぎ茶などの珍しいお茶もあるようだ。
注意点としては、店舗に行く際には「USAGIYA CARD BOTTLING MEMBERSHIP」というパスポートと、自宅で洗浄済みの専用ボトルを持参すること。ボトルは店舗で洗えないので必ず洗っていく必要がある。サステナブルな、今の時代にあったサービスだ。
日本茶仲間がほしい人や、家にこもりっきりで何かしらの新たなコミュニティがほしい人には、ぴったりのサービスだと言える。
TOKYO TEA JOURNAL|お茶のストーリーを観ながら楽しむ
出典:TOKYO TEA JOURNAL|煎茶堂東京オンライン
「TOKYO TEA JOURNAL」は、「観て飲む」をコンセプトにした新しいサブスク。全国こだわりの2種類の茶葉(各4g)とそのお茶のストーリーを取材した情報誌が月額500円で毎月届く。いつもよりいいお茶を、ちょっとだけ楽しみたい人におすすめだ。
出典: TOKYO TEA JOURNAL|煎茶堂東京オンライン
50種類以上の茶葉を取り扱っており、埼玉や静岡、京都、福岡、島根、長崎、鹿児島など、全国各地のお茶が味わえる。茶葉はランダムに届くので自分で決めることはできないが、だからこそ次はどんなお茶が届き、どんな生産者のストーリーを知れるのだろうとワクワクしながら楽しめるだろう。
今月は必要ないと思ったらいつでもスキップできるので、無理せず続けられる。配送料は全国一律で300円。
SEN|創業270年の京都の老舗抹茶を自宅で楽しめる
出典:S.E.N
「S.E.N」は、リラックスに特化したお香と抹茶のブランド。創業270年の京都の老舗とコラボしており、最高級な抹茶を自宅で味わうことができる。
公式サイトでは、抹茶は毎日継続して飲むことで「ストレスにより誘発される意欲の低下を抑える」実験結果も報告されていると紹介されている。
S.E.Nを展開している株式会社SENは、「忙しない日々の中に、まるで句読点を打つような休息の時間をつくりたい」という想いからこのブランドを設立。コロナ禍でのテレワークでオンオフの切替がつけにくくなり、自宅での新たなストレスを感じるようになった今、おうち時間をより質の高いものにするためにこのサブスクを提供している。
出典:The MATCHA Modern | 果実やチョコの香りを感じるフレーバー抹茶|S.E.N
サブスクは2種類あり、「The MATCHA Modern | 果実やチョコの香りを感じるフレーバー抹茶」は、異なる種類の20gの抹茶が2袋で税込み2,480円、もう一つの「The MATCHA Authentic | パリ金賞の最高級有機抹茶」が抹茶20gと和三盆10個で税込み3,980円だ。
毎月と考えると少々高価に感じるが、外食する機会が少なくなっている分、一回分の食事代を自宅で楽しむ抹茶に変えてみたと考えて一度試してみるのもいいだろう。
取材・文/ゆりどん