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旧モデルと比べてわかった「iPhone 13 Pro」のカメラ機能の進化と実力

2021.10.09

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

広角は明るく、望遠は77mmを採用

遂に発売されたiPhone 13シリーズ。私が注目しているのは、もちろんiPhone 13 Proである。その理由は13 Proと13 Pro Maxの差が画面サイズだけになったことだ。カメラ機能に差はない。これがiPhone 13になると望遠レンズがない、マクロ機能が使えないなど大きな差がある。

今回はiPhone 13 Proを中心に、私が使っているiPhone 11 Pro、写真家、小平尚典氏が使うiPhone 12 Proも交えて、カメラ機能を徹底比較してみた。

カメラ機能のスペックアップ、バッテリー駆動時間も伸びたが重量は実測205gと重くなった

iPhone 11 Proは実測187.4gとケースを付けても13 Proよりも軽いというメリットがある

開放絞り値は明るく、画素ピッチは広くなった

iPhone 13 Proのカメラの進化ポイントは、望遠カメラは焦点距離52mmが77mm F2.8になったこと、広角カメラは画素ピッチが1.4μmから1.9μmと広くなり、絞り値がF1.6からF1.5と明るくなった。超広角カメラは絞り値F2.4がF1.8になっている。

動画撮影時と夜間撮影では、13 Proのアドバンテージを実感できたが、通常撮影では11 Pro、12 Proと比較しても13 Proが特に高画質化したとは思えなかった。望遠カメラは焦点距離が違うので比較できないが、広角の画質の差は微妙で、超広角に関してはわずかにノイズが減り、輪郭がクッキリした程度だった。撮影条件が違えばもっと差が出るかもしれないが、日中の屋外での差は少ない。

iPhone 11 Proの超広角カメラ

iPhone 11 Proの広角カメラ

iPhone 11 Proの望遠カメラ

iPhone 12 Proの超広角カメラ

iPhone 12 Proの広角カメラ

iPhone 12 Proの望遠カメラ

iPhone 13の超広角カメラ

iPhone 13の広角カメラ

iPhone 13 Proの超広角カメラ

iPhone 13 Proの広角カメラ

iPhone 13 Proの望遠カメラ

超広角カメラの画質比較、左から11 Pro、12 Pro、13、13 Proとなる。100%表示で比べても、その差はわずかだった

マクロ機能で大接近、夜景がキレイ

iPhone 13 Proで使えるようになったのが、超広角カメラを使ったマクロ機能。最短撮影距離は2cmと素晴らしいのだが、使うレンズがスマホの内側にあるため、近寄ると影が出やすい、また画面の四隅が流れるなどの弱点もある。しかし、ミラーレスの標準ズームでも、ここまで寄れるレンズはなく本格カメラに負けない、超接写ができるのだ。

夜景に関しては、ナイトモードで三脚を使うと最大30秒の長時間露光を実現。まあ、星空以外でこんなスローシャッターを使う機会はなく、一般的な夜景では三脚を使っても3秒から5秒で撮れることが多かった。iPhone 11 Proと比較するとわずかにノイズは減っているが、それより全体的に明るくHDRで撮影したような雰囲気が強くなった。その結果、実際より明るく鮮やかな夜景写真が楽しめる。

iPhone 13 Proのマクロ撮影、超広角なので風景まで取り込める

iPhone 13 Proでカメムシに大接近。金属質な表面の質感と凹凸がリアルだ

iPhone 13はパンフォーカスなので超広角では背景がボケない

iPhone 13で寄れるのはここまでが限界。これでもややピントが甘い

iPhone 13 Proならケイトウの花に寄ってきた虫にもシャープにピントが合う

iPhone 13 Proで撮る夜景は空が青く、建物全体が明るく、どこか幻想的だ

白い光の街灯に対して、ビル内の電灯は色温度が低く、その違いも再現された

望遠カメラを使うと、夜景も3倍寄れる。ノイズも許容できる範囲だった

広角カメラは絞りF1.5と明るく、手ブレ補正もあるため手持ちの夜景撮影に最適だ

三脚に固定して走行する自転車を撮影。光が少ないと夜らしい雰囲気になる

こちらも三脚使用、超広角を使ってもHDR風の明るい夜景になった

同じ位置からiPhone 11 Proの超広角カメラで撮影すると全体的に暗くノイズも増える

完全防水なので雨の中でもためらわずにスナップが撮れる。ここも実際はかなり暗い。

シネマティックモードでボケを自由自在に調整!

最後に進化した動画機能付いて触れておこう。いままでの動画撮影では、基本はパンフォーカス。つまり近景、中景、遠景の全てにピントが合った状態だった。今回、シネマティックモードを選択すると主役にピントが合って、まわりはボケる。主役が変わればピントも自動的に切り替わるのだ。これで本当に映画のようなショートムービーが簡単に完成する。

撮影後に編集機能を使って、ピントが合っている被写体を変更できる。さらに被写体深度の調整も可能で、アウトフォーカスから、絞り込んでいくと全体にピントがあったパンフォーカスな動画になる。


シネマティックモードを使うといちょう並木で撮影する小平氏にピントが合い周囲はボケる

シネマティックで撮影した動画を開くと黄色いフレームが表示される。これがピントの合っている部分である

奥の歩いている人物に黄色いフレームをタップで移動させると、ピントの合っている人物を変更できる。ダブルタップで自動フォーカストラッキングも指定できる


焦点ポイントを歩いている女性に変更した動画。小平氏に隠れた瞬間、ピントが手前に来るが、再び奥に移動している


被写界深度をF10まで絞り込んだ。パンフォーカスになり通常モード撮影した動画のようだ

写真・文/ゴン川野

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