コロナ禍で密になりにくい移動手段として、自転車が注目されている。
なんでも、2020年度の自転車総需要は前年比114%の約760万台、中でも電動アシスト自転車は前年比115%、約82万台と市場が拡大しているとか。
自転車総需要:経済産業省・生産動態統計及び当社推定/電動アシスト自転車総需要:パナソニック推定
そんな中、パナソニックグループの自転車製造メーカー、パナソニック サイクルテックでは、通勤・通学モデルの2020年度売上は前年比124%増、小径・ファッションモデルは前年比127%増と絶好調!!
その勢いのまま、大阪にある柏原工場をリニューアルし、生産増と環境負荷の軽減を両立することに成功した。
ロボットによる溶接の自動化、粉体塗装設備などを導入。さらに、従来工法比で使用水量を32%削減する節水型被膜処理設備も設置した。
絶好調の自転車事業について説明する、パナソニック サイクルテック株式会社 代表取締役社長 稲毛 敏明氏
ショッピングモデル業界最軽量! なんと19.9kgの電動アシスト自転車が誕生
そんな絶好調なパナソニックの電動アシスト自転車に新たなエースが現れた。その名は「ViVi(ビビ)・SL」だ。
電動アシスト自転車はモーターのアシストで快適。しかし、どうしても車体が重くなりがちで、駐輪場での持ち上げや押し歩きの取り回しに苦労するモデルがあったことも事実。
そんなユーザーの声に応えるべく、パナソニック サイクルテックは、ショッピングモデル業界最軽量、なんと19.9kgと超軽量の「ビビ・SL」を2021年12月3日より発売する。
「ビビ・SL」が超軽量な理由は主にこの3つだ。
1.2軸モーターが業界最軽量の2.8kg
2.強度を保ちながら軽量化を実現したフレーム
3.軽さと剛性を
たった2.8kgの2軸モーター「カルパワードライブユニット」
パナソニック サイクルテックは電動アシスト自転車の軽量化を図るため、ドライブユニットの軽量化と強度を両立した独自設計のモーターを設計。
基板のアナログ回路を減らすなど部品点数を削減しつつ、2軸モーターで業界最軽量の2.8kgのドライブユニット、「カルパワードライブユニット」の開発に成功した。
この「カルパワードライブユニット」は「ビビ・SL」に搭載され、アシストの最適化とともに、軽い漕ぎ出し、軽快な乗り心地に寄与。
バッテリーは軽量化のために8Ahをチョイスするなど、「ビビ・SL」の〝20kg切り〟は細部まで徹底してこだわり抜かれている。
足つき性に優れラクチンな「かるらくアルミフレーム」も新設計
ドライブユニットと並行して、軽量化は車体設計の隅々まで行き届く。
メインフレームは軽量化と強度を両立するべく、徹底的に強度計算を見つめ直した。さらに、フレームだけではなく、ハンドルや荷台などもトータルで設計。軽量化は1g未満にもこだわる緻密さだ。
ワイヤーは内装ですっきり。シートは最低地上高67cmまで下げられて足つきがよく、シートポストの傾きやペダル位置の見直しなど、膝曲げもラクラクで快適に走れるようになった。
カーボン配合! 実はすごいバスケットも新設計
軽量化はバスケットの設計見直しにも至る。
底面の編み目は細かいが、側面の編み目を大きくし、全体を簡素化。さらに、カーボンを配合したことで、従来比で175gもの軽量化に成功した。
2021年12月3日発売予定。「カルパワードライブユニット」搭載の仲間も続々登場予定
徹底した軽量化で、驚きの19.9kgを実現した、パナソニックの電動アシスト自転車、「ビビ・SL」。
2021年12月3日を発売予定で、メーカー希望小売価格は12万5000円となる。
内装3段シフトで、前後24インチタイヤを装着。バッテリー容量は8.0Ah。走行距離は「パワー」モードで約31km、「オートマチック」で約37km、「ロング」で約57kmとなっている。
ほかにも、「カルパワードライブユニット」搭載の仲間が続々と登場を予定する。この秋冬はパナソニック サイクルテックの〝軽量ドライブユニット〟「カルパワードライブユニット」の電動アシスト自転車が大注目だ!!
取材・文/中馬幹弘