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水中メガネが懐かしい!360ccエンジンで軽快に走り回ったホンダの初代「Z」

2021.10.06

1970年10月20日に発売された、初代ホンダ「Z」。

大人気となっていたホンダ「N360」をベースに、よりスタイリッシュにしたモデルとして誕生した、軽スペシャリティーカーだ。

ホンダ「N360M Sunroof」

リアウインドウ「エアロビジョン」が独特の魅力を生んだホンダ「Z」

ホンダ「Z」は

全長:2995mm
全幅:1295mm
全高:1275mm
ホイールベース:2000mm
車両重量:510kg〜
乗車定員:4名

と3mにも満たない超小型のボディに、大人4人の乗車を可能にしている。

エンジンは

冷却方式・サイクル:強制空冷4サイクル
シリンダー数・配置:2気筒直列横置OHC
総排気量:354cc
最高出力:31PS/8500rpm/36PS/9000rpm(TS/GT/GS)
最大トルク:3.0kgm/5500rpm/3.2kgm/7000rpm(TS/GT/GS)

となっていた。ミッションは4速と5速が用意された。燃料タンクの容量はたったの26L。

精悍なコクピットは「フライトコクピット」と称された。そのためか、戦闘機と一緒に撮影されたイメージカットも使われた。

シルエットは空気抵抗を抑えた低く長いフロントビューから、明るく開けたサイドウインドウを抜け、特徴的なリアフォルムへとつながる流麗なもの。

特にリアウインドウ「エアロビジョン」は、ホンダ「Z」を象徴するものとなり、その見た目より「水中メガネ」の愛称を持つ。

1971年1月25日よりホンダ「Z GS」を追加販売。

軽自動車で初めて、パワーサーボ(倍力装置)付ディスクブレーキとPCV(プレッシャー・コントロール・バルブ)を採用し、ラジアルタイやバックスキン調レザーのスポーツタイプシートなどの豪華装備を誇った。

1971年11月に水冷エンジンにチェンジ

1971年11月には水冷エンジンへとチェンジ。

ホイールベースは2080mmとなった。

1972年11月21日よりホンダ「Z ハードトップ」としてモデルチェンジ

1972年11月21日から、ホンダ「Z」は生まれ変わり、センターピラーのない明るいハードトップとして新発売された。

しかし、オイルショックなどの影響により、自動車業界は激震の時代へ突入する。ホンダも例外ではなく、低公害・低燃費のクルマの開発へと注力していくことになり、ホンダ「Z」の名は一度消えることになる。

個性的すぎる! 床下ミッドシップエンジンの4WD軽自動車、2代目ホンダ「Z」

後席の床下にエンジンを配置したアンダーミッドシップレイアウトを採用したのが、2代目ホンダ「Z」だ。1998年10月9日より全国のホンダプリモ店で発売された。

ハイパー12バルブ・インタークーラーターボエンジン (Z TURBO)またはハイパー12バルブエンジン(Z)を搭載。

リアシート下にエンジンを配することで、50:50の前後重量配分を達成。高い運動性能が自慢だった。

室内はミッドシップレイアウトにもかかわらず、広々としていた。

だが、2代目ホンダ「Z」は個性的過ぎたのだろうか……2002年に残念ながら販売を終了することとなった。

【参考】Honda|Z(2002年終了モデル)

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