幼稚園や保育園への送迎には欠かせないアイテムである電動アシスト付き子乗せ自転車。通勤だけでなく、パートナーと共有したい方にもうれしいモデルを厳選した。
子乗せ自転車は子供2人乗せ対応の電動アシスト付きモデルが圧倒的シェアを占めているが、その中でもいくつかのカテゴリーが存在する。まずポイントとなるのが「前乗せ」と「後ろ乗せ」の違い。前者はハンドルの中心軸上に専用のチャイルドシートが装備されたモデルのこと。子供が1~2歳のうちは運転者の目の届くところに座らせたほうが安心なため、それに特化した設計となっている。リアキャリアにチャイルドシートを追加すれば3人乗りも可能だ。ただし、ルックスが少々特異なため、子供の送迎以外の用途では使いにくいと感じる人も多い。
後者はリアにチャイルドシート、フロントにカゴが装備されたモデル。ハンドル部にチャイルドシートを追加して3人乗りにすることも可能だが、前乗せタイプよりも安定感が劣るので、選ぶ際は注意が必要だ。
現在、子乗せ自転車で人気のトレンドは径の小さい20インチタイヤを採用した後ろ乗せモデル。子供座席の位置を低くできて乗せ降ろしがしやすく、車体重心が低いため走行安定性に優れているのが人気の秘密だ。それぞれの特性をよく理解したうえで、自分に合った1台を選びたい。
【選び方のポイント】
[1]子供を「前乗せ」するか、「後ろ乗せ」するか
[2]タイヤのサイズは何インチを採用しているか
[3]後輪駆動方式か、両輪駆動方式か
子乗せ自転車【5kmまで】
夫婦で共用しやすい24インチモデル!
ヤマハ『PAS-Crew』16万8300円
前後タイヤ径を中間サイズの24インチとすることで身長の高いパパにもフィットしやすいサイズ感を実現している。木目調底板付きバスケットを標準装備するなど、クラシックなデザインも特徴だ。
【SPEC】タイヤ径:24インチ 変速数:内装3段 重量:35.4kg フレーム素材:アルミ 充電時間:約4時間 走行可能距離:78km
15.4Ahの大容量バッテリー搭載。また、30分で約20%まで充電できるので忙しい朝でも安心だ。
〈SATO’S REVIEW〉コスパ ★★★☆☆ 走行性 ★★★★☆ デザイン性 ★★★★☆
前後24インチタイヤの採用によって、走行性能と使い勝手のバランスに優れた1台。
段差に強い26インチの大径タイヤを採用
パナソニック『ギュット・アニーズ・DX・26』15万3780円
トレンドの20インチよりも径の大きい26インチタイヤを前後に採用する。長身の人でもゆったりと乗車でき、凸凹のある路面でも快適な乗り心地を実現。シートは、ベルトの引き出し&巻き取りがワンタッチでできる。
【SPEC】タイヤ径:26インチ 変速数:内装3段 重量:34.3kg フレーム素材:アルミ 充電時間:約4.5時間 走行可能距離:96km
〈SATO’S REVIEW〉コスパ ★★★☆☆ 走行性 ★★★★★ デザイン性 ★★★☆☆
走行性能に優れる一方で、チャイルドシートの位置が高いため子供の乗せ降ろしはやや面倒。
使いやすいスタンダードモデル
ルイガノ『LGS ASCENT deluxe』16万5000円
スポーツサイクルでも人気の「ルイガノ」の子乗せ自転車。日本製の電動ユニットを乗降性に優れたフレームに搭載。チャイルドシートはオプションで、前後に取り付ければ3人乗りにすることも可能だ。
【SPEC】タイヤ径:20インチ 変速数:内装3段 重量:29.7kg フレーム素材:アルミ 充電時間:3.5時間 走行可能距離:66km
〈SATO’S REVIEW〉コスパ ★★☆☆☆ 走行性 ★★★☆☆ デザイン性 ★★★★☆
シンプルなモデルだが、自動点灯式ライトや手元で操作できるハンドルロックなどの基本装備は網羅。
独自の機構によって優れた性能を実現
ブリヂストン『ビッケ グリ dd』16万3680円
後輪を人力、前輪をモーターで駆動する独自の両輪駆動方式により、3名乗車時でも高い安定性を発揮。後輪は一般的なチェーンではなく、カーボンベルトを介して駆動する。注油などのメンテナンスの必要がないうえに耐久性にも優れた〝タフ〟な1台。
【SPEC】タイヤ径:フロント24インチ、リア20インチ 変速数:内装3段 重量:32.3kg フレーム素材:アルミ 充電時間:約4時間10分 走行可能距離:115km
子供を乗せやすいよう後輪が前輪よりひと回り小さい。
走行中に自動充電を行なうためバッテリーが長持ちする。
〈SATO’S REVIEW〉コスパ ★★★★☆ 走行性 ★★★★★ デザイン性 ★★★☆☆
前輪の大きいルックスは好みが分かれますが、両輪駆動ならではの優れた直進安定性が魅力です。