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ジェントリーにしてエレガントな振る舞いが似合う究極のブラック・スーツ、ランボルギーニ「ウルス・グラファイト・カプセル」

2021.09.30

スーパーSUVとして世界的な人気を集めているランボルギーニ・ウルス。そこに魅力的な選択肢として設定された「グラファイト・カプセル」。マッドカラーをまとった新たなデザインエディションは、どんな世界を見せてくれるのだろうか?

リモートワークや取材の隙間をぬっての映画鑑賞が、本意ではないが、すっかりルーティンとなってしまった。そんなときはあまりシリアスにならず、気軽に見られる作品が基本。先日はスティーブン・スピルバーグが製作総指揮を担当した『MIB(メン・イン・ブラック)』を久し振りに観た。バリー・ソネンフェルド監督の演出の上手さ、そして主演のトミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスの絶妙の掛け合いは相変わらず楽しく、後にシリーズ化されるのも、うなずける出来映え。少々大げさかもしれないがエンターテイメントとは、こうありたいもの、という気分だが、とにかく作中のあらゆる要素が見る人を楽しませてくれる。

たとえばMIBエージェントらが着用するブラックスーツの決まりようを始め、ファッションからも目が離せない。2019年6月に公開された『メン・イン・ブラック インターナショナル』では、ポール・スミスが衣装協力し、主要キャラクターのカスタムスーツをデザインする同時に、MIBエージェントを演じる幅広いキャストにブラックスーツを用意していた。さらに映画に登場した衣装は、実際に購入が可能なカプセル・コレクションとなり、話題を呼んだのだ。まさに黒のカッコ良さの再認識するような作品だった。

実はこのMIBを見るきっかけになったのが「ランボルギーニ・ウルス・グラファイト・カプセル」だった。全身「ネロ・ノクティス」と呼ばれるマッドブラックをまとって目の前に現れたのだが、その強烈な存在感によって周囲を圧倒していたのだ。年に何度となくウルスに乗る機会があり、これまでにホワイトやイエローやネイビー、そして光沢のある黒など、まさに各色のボディカラーを体験してきたが、マッドブラック仕様は初めてだ。

その第一印象といえば「う~ん、ようやく真打ち登場か」という感じだった。もちろん、少し前に登場したパールカプセル仕様を始め、艶ありカラーの煌びやかさのある仕様でも、スーパーSUVにふさわしい存在感を十分に感じられていた。だが、今回のグラファイト・カプセルは、ひと味違った特別感が炸裂している。いかにもランボルギーニという“反逆の香り”のような雰囲気すら全身からにじみ出ていたのである。その押し出しの強さを感じたとき、ふっと浮かんだのがブラックスーツのカッコやさが溢れた映画「MIB」だったのだ。

十分に存在感があるからこその、大人としての対応

実は今回のマッドカラー仕様にはブラックの他にホワイト、そして2種類のグレーの計4色のつや消し色が用意されている。そこに2種類のオレンジ、イエロー、そして今回の車両に与えられているヴェルデスキャンダルと呼ばれるグリーンの計4色が用意されている。つまりボディカラーとアクセントカラーとの組み合わせは合計16種あり、自由にセレクトできる事になっている。

まずはボディカラーを選んでから、足元を引き締める23インチのブラックホイールやボディパーツ類、そしてインテリアの各所に差し色として加わるアクセントカラーを1色選ぶ。それはまさにブラックスーツに合わせるタイやチーフ選びにも似て、楽しくもあり、悩ましくもある。アクセントカラーは雰囲気を決定する重要な要素。その組み合わせによっては見え方もがらりと変化するためセレクトは慎重に行いたい。それも服飾なら気軽に変更もできるだろうが、相手が簡単に組み合わせを変更することが出来ないクルマである。ここは失敗が許されない選択になる。

残念ながらすべての色の組み合わせを、実車によって確認することは出来ないが、ホームページでは自在である。グレーのボディにオレンジや黄色の差し色とか、マッドホワイトにオレンジといった組み合わせが、サンプルとしてアップされていたが、どれも悪くないのだ。中でもマッドホワイトとオレンジの組み合わせは、まさにホワイトタキシードの胸元に、遊び心でオレンジをあしらってみたらという演出で、なんとも華やかな印象に仕上がっていたのだ。そこには車から降り立つときのファッションにまで気を遣わねばならないような雰囲気さえ漂っている。夕暮れ時のホテルのエントランスにでも乗り付けたら、そのエレガントさは、どれほどのものだろうか、と思えるほどの仕立てなのである。

これらはすべてバーチャルで想像するしかなのだが、それでもオーダースーツを新調するときのようなウキウキとした気分になってくる。また仮の話ではあるが、もしランボルギーニのエンブレムに使用されている黒とゴールドのような組み合わせが可能ならば、果たしてどんな印象になるか? などと考えたりして、楽しい時間を過ごせるのだ。

そんな中で改めて本格的なグラファイト・カプセルというカスタマイズを施した佇まいを見ると、あくまでも個人的好みだが、マッドブラックは、いちばんしっくりときて「似合っているなぁ」と感じたのだ。

マッドブラックの魅力を確認できたところで街へと乗り出してみる。発散するオーラは半端ないほど強烈である。多分、多くの視線を集めているはずであり、多少の気恥ずかしささえ感じていたので、周囲とはなるべく視線を合わせないようにしていた。そんな状況下で650馬力、0~100 km/h加速が3.6秒といったパフォーマンスをひけらかすような運転をしたのでは、むしろ恥ずかしいだろうといった自制心が頭を持ち上げてくる。おまけに22インチとなる大きなホイールを装着しているはずなのに、ゴツゴツ感などあまり感じることなく、快適な乗り心地を実現してくれるのである。

こうなると余計に理性が働く。これ見よがしに目立つようなことをせず、実におだやかな運転に努めている事に気が付く。そして持てる実力を発揮し、スポーティな走りを楽しみたいならハイウエーやワインディングで十分ではないか? そんな風に自らをなだめているのだ。もはや最初に感じた反逆の香りなど、少しも頭にはなかった。やはりブラックスーツには、着る者をエレガントにしてシック、そしてスマートに見せる力があったのだ。

独特の雰囲気を醸し出すマッドブラックのボディに明るいアクセントカラーが入り、一気に華やかさが増していく。

3996cc 4LのV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは650馬力を発生。4WDによって2.300kgほどのボディを0~100km/hを3.6秒で加速させる。

光沢のあるブラックにアクセントカラーが入る23インチの「Taigete」ホイールが足元に軽快さを与えている。

リアセクションではリアスポイラーがアクセントカラーに塗られている。

フロントではスプリッターがアクセントカラーとなり、表情を引き締めている。

8速ATトランスミッションで、最高速度は305km/hを実現している。

ステアリングやコンソール周辺などインテリアの各所にも同色の差し色が施される。

オプションのシートベンチレーション付きのアルカンターラシートはコントラストカラーに合わせ六角形のステッチと車名のロゴ刺繍が施されていた。

(価格)
¥30,681,070(税込み/ベースグレード)

SPECIFICATIONS

ボディサイズ全長×全幅×全高:5,112×2,016×1,638mm
車重:2,350kg
駆動方式:4WD
トランスミッション:8速AT
エンジン:V型8気筒DOHCツインターボ 3,996cc
最高出力:478kw(650PS)/6,000rpm
最大トルク:850Nm(86.7kgm)/2,250~4,500rpm
問い合わせ先:ランボルギーニ:0120-988-889

TEXT : 佐藤篤司(AQ編集部)
男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書「クルマ界歴史の証人」(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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