日々私たちのもとに届けられる様々なニュース。テレビ、新聞、SNSなどニュースをキャッチする媒体は様々あるが、では、年代別で見た時に、ニュース情報を取得するメディアの傾向には、どのような違いがあるのだろうか?
NTTドコモ モバイル社会研究所ではこのほど、2021年1月にスマホ・ケータイ所有者のメディア利用動向について調査を実施した。スマホ・ケータイ所有者が週1回以上アクセスし、日常的にニュース情報(報道)を得ているメディアについて調査した。
1.「テレビ」が今でも一番多く、「新聞」は年々減少
週1回以上アクセスし、日常的にニュース(報道情報)を得ているメディアを2010年からの推移を見てみると「テレビ」の利用が最も多く、2010年から毎年約7割の方が「テレビ」から日常的にニュース情報を得ていることが明らかになった。
「新聞」は年々、緩やかに減少していき、2010年には60.7%が日常的にニュース情報を得ていたが、2021年には45.2%まで低下した。
「ソーシャルメディア」は年々増加傾向にあり、2021年には約4割の方が日常的にニュース情報を得ていることが明らかになった。
図1.メディア利用率の推移(2010年~2021年)
[調査対象:全国15~79歳男女・n=8,249複数回答]
出所:2021年一般向けモバイル動向調査(ソーシャルメディアは2017年から調査)
2.10~20代は「ソーシャルメディア」、30~70代は「テレビ」がトップ、シニアでは「新聞」も
週1回以上アクセスし、日常的にニュース(報道情報)を得ているメディアを年代別に見てみると、30~70代では「テレビ」が最も高いが、10~20代では「ソーシャルメディア」がトップとなった。40~50代で7割以上、60~70代では約9割の方が「テレビ」からニュース情報を得ている。
年齢が高くなるにつれてニュース情報を「ソーシャルメディア」から得ている人は少なくなり、60代で3割、70代で2割程度だ。
「新聞」は70代では約7割、60代で約6割、50代で約5割と高いが、10~30代は2割程度と低く、40代でも4割程度だった。また70代では約3割の方が「ラジオ」からニュース情報を得ている。
図2.年代別メディア利用率(2021年)
[調査対象:全国15~79歳男女・n=8,249 複数回答]
出所:2021年一般向けモバイル動向調査
3.職業別では「テレビ」は専業主婦(主夫)・「新聞」は経営者・役員が高く、学生は両方とも低い傾向
「テレビ」と「新聞」から日常的にニュース(報道情報)を得ている方を職業別に見た。「テレビ」から日常的にニュース(報道情報)を得ているのは専業主婦(主夫)、無職が8割以上と高い傾向が見られた(図3)。
また「新聞」から日常的にニュース(報道情報)を得ているのは経営者・役員が7割超えと高い傾向が見られた(図4)。そして学生は「テレビ」「新聞」両方ともに一番低い結果となり、学生のテレビ・新聞などのオールドメディア離れの傾向があることが明らかになった。
図3. 職業県別「テレビ」からニュースを得ている割合(2021年)
[調査対象:全国15~79歳男女・n=8,249 複数回答]
出所:2021年一般向けモバイル動向調査
図4. 職業別「新聞」からニュースを得ている割合(2021年)
[調査対象:全国15~79歳男女・n=8,249 複数回答]
出所:2021年一般向けモバイル動向調査
<調査概要>
調査方法:Web
調査対象:全国・15~79歳男女
有効回答数:8,837
サンプリング:QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付。
調査時期:2021年2月
出典元:NTTドコモ モバイル社会研究所
構成/こじへい