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【動画付き】走りをとことん楽しみたい人におすすめしたいBMWのスポーツセダン「M3 クーペ コンペティション」

2021.09.25

連載/石川真禧照のラグジュアリーカーワールド

 BMW「3シリーズ」(G20/21)がデビューしたのは、2019年のこと。その「3シリーズ4ドアセダン」(G20)をベースに、BMW M社がスポーツモデルを開発した。

 M社が開発するスポーツモデルには2パターンある。ひとつはサーキット走行を可能とした「Mハイパフォーマンスモデル」。もうひとつはサーキットで培われた技術を取り入れ、走行性能を高めた「Mパフォーマンスモデル」だ。「M3」はハイパフォーマンスモデルに位置付けられている高性能車だ。

 外観は大型の縦型キドニーグリルが目を引く。水平方向にダブルバーを採用、大型のエアインテークも他モデルとは違う。ボディー側面ではサイドギル、レーシングドアミラーが標準装備され、リアはスポイラー、ディフューザー、Mスポーツエキゾースト、さらにノーマル車よりも左右40mmずつ拡大されたリアフェンダーが迫力満点だ。

 パワーユニットは、直列6気筒DOHCツインターボの3ℓ。最高出力510PS、最大トルク650Nmを発生する。高効率の吸気ダクト、鍛造ピストン、低回転でも高トルクを発生するツインターボなどで、ノーマルの直6、3.0ℓエンジンより123PS、150Nmアップさせている。

 ミッションは、ドライブロジック付きの8速MステップトロニックATを搭載。Mモードはロード/スポーツ/トラックの3モード。さらにセットアップはエンジン/シャーシ/ステアリング/ブレーキまで調節ができる。エンジンはエフィシェンシー/スポーツ/スポーツプラス。シャーシ、ステアリング、ブレーキはコンフォート/スポーツがそれぞれ選択できる。

こうしたセッティングは路面や天候、ドライバーの気分によって変えることで、最適なマシンコンディションを選べる。本格的なレーシングマシンやラリーカーのようなセッティングの楽しみを味わえる仕掛けだ。

 さらにハンドルスポーツのつけ根には赤い「M1」「M2」ボタンが備わっている。これは、スタビリティコンロールの有無を選択するためのボタン。足元は、6ポッドMコンパウンドブレーキが標準装備となっている。また、オプションでカーボンセラミックブレーキも設定されている。

 こうしたスペックを見ると、サーキット走行を意識した硬派なスポーツセダンを想像する。実際に、私も「M3コンペティション」のキーを受け取り、セミバケットに近い運転席に座るまではそうだった。しかし、走り出す前にコックピットドリルを受けると、意外な事実が判明したのだ。

まず、3眼カメラとレーダーと高性能プロセッサーによる解析力を備えた最先端の運転支援システムが標準装備されていた。このシステムの応用で、ハンズオフ機能付渋滞運転支援機能も搭載されている。この機能は運転者が前方を注意しているという条件の下で、高速道路の渋滞時にハンドルから手を離して走行できる機能だ。

 さらにリバースアシスト機能も採用されている。これは自車が直前に前進してきたルートを最大50mまでクルマが記憶、ボタン操作で同じルートを自動的にバックするという機能だ。AI技術を活用したボイスコントロールによるアシスト機能も標準装備されている。

 なぜ、サーキット走行可能なセミレーシングカーなのに、ここまでの先進安全・快適技術が搭載されているのか、最初は目を疑った。しかし、世界的な自動車メーカーであるBMWが扱うモデルとなると、たとえサーキット走行モデルでも、安全、快適性に関しては、最大限の注意を拡わなければならないのだろう。 

 ユーザーの大半は「サーキットを速く走れる」というイメージでこの「M3コンペティション」を購入するだろう。メーカーもそれを承知で「コンペティション」のほかに、「M3コンペティション トラックパッケージ」というグレードを設定している。

 これは、先進安全装備を装備しないことで約25kgの軽量化をし、カーボンバケットシート、カーボンセラミックブレーキ、Mドライバーパッケージを標準装備とし、価格を112万円高く設定したモデルだ。より本格的にサーキットを走るなら、こちらのモデルを選ぶのが正解だ。

 実際に「M3コンペティション」をロードモード、セットアップはコンフォートで走り出す。さすがに、操舵力は重めだが、ロックトゥロック2回転というクイックなハンドルなので、動きはシャープ。乗り心地は硬めだが、高速コーナーではロールを感じる。

 一方、すべてをスポーツモードにすると、アイドリング時から音が変わる。さらに4000回転以上になると、直6のレーシングエンジン時にクォーンという快音と共に、エンジン回転計の針は7000回転を目指して上昇する。テストコースで6速5000回転でも200km/hに達した。さすがにスポーツモードになると、すべてが手応え十分。サーキットマシンに近いフィーリングを味わせてくれる。

ちなみに、最高速は250km/hでリミッターが作動する。しかしオプションのドライバーズパッケージを選択すると290km/hまで出せる。試乗車に装着されていたタイヤはフシュランパイロットスポーツ4S、フロントに275/25ZR19、リアは285/30ZR20。

 BMW M社が造り上げた「M3コンペティション」は、あくまで「駆け抜ける悦び」を追求するBMWのスポーツモデル。ちょっとレーシーな気分を味わいたい、というドライバーにすすめたいモデルだ。

◆関連情報
https://www.bmw.co.jp/ja/all-models/m-series/m3-sedan/2020/bmw-3-series-sedan-m-automobiles-overview.html

文/石川真禧照(自動車生活探検家)
雑誌「DIME」の連載「カー・オブ・ザ・ダイム」を長年にわたり執筆。取材で北米、欧州、中東、アジアをクルマで走破するなど、世界のクルマ事情に詳しい。国内外で年間に試乗するクルマは軽からスーパーカーまで200台以上。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)副会長。日本モータースポーツ記者会(JMS)監事。日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)選考委員。
撮影/萩原文博(静止画)、吉田海夕(動画)

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