100均の「セメントDIY」が密かな人気?男前インテリアアイテムの作り方
DIYブームの近頃は、100均にも様々なDIY関連商品が販売されています。
そんななか、男前インテリアにぴったりな無骨なアイテムが作れるということでじわじわ人気が出ているのが「セメント」です!
というわけで今回は、DIY&100均好きの筆者がセリアのセメントで植木鉢を作ってみたレビューをご紹介。100均セメントの使い方や、鉢以外のDIYアイデアもまとめているので参考にしてみてください。
100均のセメントDIYとは?
「セメントなんて本格的なもの、100均で買えるの?」とお思いの方もいるかもしれませんが…買えるんです!
安く手軽にDIYできるのはもちろん、最近流行りのインダストリアルな家具や男前インテリアにマッチする素材とあって密かに注目を集めているのです。
筆者はセリアで300g入り110円(税込み)で購入しましたが、ネット情報によるとダイソーでも販売されているようです。
正確には、100均で販売されているのは「インスタントセメント」という商品で、予め砂が配合されており水と混ぜるだけでモルタルを作ることができるものです。
ちなみに、モルタルとコンクリートは何が違うかというと、セメント・砂・砂利の割合が違います。
100均セメントの使い方と強度
100均セメントはサラサラした粉状の物体で、使い方は「水と混ぜて」→「固める」のみというシンプルさ。
適正な水分量であれば強度は通常のモルタルと変わらないため、雑貨以外に家の補修などにも使える便利なアイテムです。
乾く時間は商品によって異なりますが、レビューで使用したセリアのセメントは夏場約24時間、冬場約48時間との記載がありました。
ただし、水の量を間違えてしまうと時間が経っても硬化しない場合もあるため、100均セメントを使用する際は水分量に注意しましょう!
100均セリアの「インスタントセメント」で植木鉢作ってみた
ここからは、実際にセリアの「インスタントセメント」を使って植木鉢を作ってみたレビューをご紹介します。
【材料】
・インスタントセメント(300g) ・型になるカップ(セリアのプラ製スープカップ使用) ・中に空洞を作るカップ(家にあった紙コップ使用) ・転写シールなどのデコレーションアイテム ・水(55~65cc) ・セメントを溶く用の大きめのカップ(野菜の容器やヨーグルト容器など) |
ちなみに、筆者が行った店舗にはこちらしか置いていなかったのですが、セリアとダイソーの店舗によっては白いセメントも販売されているそう!
ナチュラルや北欧系インテリアがお好きな方は白セメントを使うとおしゃれかもしれませんね。
セメントを溶かしたり型に入れる際に汚れることを考えて、ビニール手袋や、かき混ぜる用のスプーン、床に敷くビニールシート(ゴミ袋でもOK)なども用意すると良いでしょう。
【作り方】
①セメントを溶く用のカップに入れ、水を加えて混ぜる
はじめはスプーンで混ぜていましたが、すぐに面倒になり手で混ぜることにしました…
手の方が、セメントの固さもわかりやすいので却ってやりやすいかもしれません。
ちなみに、水はいきなり入れずに様子を見て少しずつ足していきましょう。セメントの粉っぽさがなくなりマヨネーズぐらいのタプタプした柔らかさになるくらいが目安です。
②型になるカップにセメントを流しいれる
トントンっと床に叩きつけて空洞を作らないようにしましょう。植木鉢に排水用の穴を作りたい場合には、型の底にペットボトルの蓋などを貼り付けておくと良いです。
実はもともと2つ分作れるつもりで分けて入れたのですが、セメントが足りず!この後1つにまとめました。1袋分だけだと案外少ないです。
③中に空洞を作る用の紙コップを置く
④紙コップを手で押さえつつ、周りにもセメントを流しいれる
②でペットボトルキャップを使った場合は、紙コップの底とペットボトルキャップが設置していないと穴にならないので気を付けてください!
⑤重石をして乾燥させる
そのままだと紙コップが浮いてきてしまうので、ある程度固まるまで何か重石をしておくのが良いです。筆者はガラス瓶を紙コップの中に入れていました。
⑥セメントが完全に乾燥したらカップと紙コップを剥がす
ハサミやカッターで切り込みを入れて、破りながらひっぱると剥がれていきます。
型を剥がすとこの通り、きちんと植木鉢の形ができあがっています!縁のギザギザはこのままでもカッコいいですが、気になる方はやすりなどでなめらかにしておきましょう。
⑦デコレーションする
今回は同じくセリアで手に入れた転写シールを貼ってから、少し削りました。転写シールは陶器に転写した後、オーブンで焼き付けをするので植木鉢のように濡れてしまうものでも使えます。
ちょっとジャンクな仕上がりになったでしょうか…?
⑧完成!
今回のものはミニサイズなので、パキラの挿し木を植えておくことにしました。なかなか可愛い!
このくらいのサイズ感だと、根っこがボリューミーな植物だと詰まってしまうので不向きだと思います。もしもっと大きい鉢を作りたい場合には、中の空洞用に使う紙コップも大きいものを用意してくださいね(結局、土を入れられるのはその部分のみなので)。
SNSを見るとアクリル絵の具で凝ったペイントしたり、大きめに作ったものをあえてハンマーで砕いて(!)ジャンクな雰囲気を出しているセメント鉢なんかもあって、色々真似してみたくなります。
セメントをきれいに流し入れたり型を剥がすのには多少コツがいりましたが、全体的に難しい作業はないので、小学校中~高学年くらいの子供なら一緒に楽しめるかもしれませんね。
以上、100均セメントで植木鉢をDIYしてみたレビューでした。
※9/22追記
鉢カバーとして使用する場合はそのままでもOKですが、直接土を入れて植物を植える場合は完成後に「アク抜き」という工程を施しましょう。
アク抜き方法
①鉢が漬かるくらいの容器にぬるめのお湯とミョウバンを入れてミョウバン水を作る(水1Lに対してミョウバン1~2g程度)
②ミョウバン水に鉢を沈めて一晩漬ける
セメント鉢(モルタル鉢)は強いアルカリ性で、そのまま使用すると水や土にアルカリ成分が溶け出してしまう恐れがあります。多くの植物は酸性や弱アルカリ性の土壌を好むことから、セメント鉢をそのまま使ってしまうと植物が枯れる(枯れやすい)といわれているのです。
野ざらしで使用しているうちに二酸化炭素や土壌の酸性成分によって中和されていくともいわれますが、作り立てのセメント鉢に直接植物を植える場合は念のため「アク抜き」をしてからの方が安心でしょう。
100均セメントの使い方&DIYアイデア10選
植木鉢の他にも、100均のセメントはアイデア次第で色々な使い方ができるのが楽しいところ。
こちらでは、100均セメントの使い方とDIYアイデアをまとめているので参考にしてみてください。
①補修に使う
まずは王道な使い方、家の外壁や駐車場、ブロック塀などの補修に使うというもの。
コンクリートやモルタルのひび割れやカケはそのままにしておくと広がってしまうこともああるので補修が必要です。ただ、修理を頼むのは面倒だしお金がかかるのが嫌…というときには、安くて手軽な100均セメントを塗るのがおすすめです。
②レンガの壁や花壇作りに使う
100均セメントは、レンガ同士をくっつける接着剤代わりにも重宝します。庭にレンガ作りの道也、壁、花壇などを作りたいというときには、100均セメントをレンガに塗り重ねて使いましょう。
③タイルアートに使う
レンガと同様に、タイルを使ったDIYにも100均セメントは人気です。タイル同士の隙間を埋め固める形で使用できるので、タイルコースターやタイルマットなど、タイルアートを楽しむことができるでしょう。
④アルファベットオブジェ
100均セメントで作るインテリアアイテムとして人気なのが、アルファベットオブジェです。作り方は簡単で、クッキーや氷を作る用のシリコン製のアルファベット型にセメントを流し入れて固めるだけ。
型さえあれば好きな形のオブジェができるので、インテリアに合ったものを作ってみてください。
⑤スピーカー
100均セメントを使った意外なDIYグッズが、スピーカーです。スピーカーDIYには2パターンあり、1つは100均で売られている小型スピーカーの外側にセメントを塗ることでデザイン性のあるオリジナルスピーカーにリメイクする方法。
もう1つは、中が空洞になった形のサウンドドックの型を自作し、セメントを流しいれて完全オリジナルのセメントスピーカーを作るという方法です。
後者は電源不要タイプのスピーカーで、空洞により音を響かせる仕組みのものです。
⑥キャンドルホルダー
続いてのDIYアイデアは、少ない材料で作れるキャンドルホルダーです。
作り方は、型になる牛乳パックやペットボトルを用意し、中にキャンドルを入れてからセメントを流しいれて固めるだけ。シンプルなキャンドルがおしゃれなインテリアアイテムに生まれ変わります。
⑦ドアストッパー
必要な人には需要のあるドアストッパー。100均セメントならシンプルでカッコいいドアストッパーがDIYできます。
こちらも作り方は簡単で、まず型になる牛乳パックやペットボトル(大きめサイズ推奨)と、ロープなどを輪っかにして止めたものを持ち手として用意します。型にセメントを流しいれ、持ち手を埋める形にして乾燥させればできあがりです。
⑧花瓶
100均セメントで植木鉢が作れるなら、もちろん花瓶も作れるだろう!ということで、花瓶の作り方は植木鉢と変わりません。空洞にしたい部分の太さを変えたり、型に丸いポンプなどを使用することで色々な花瓶を作ることができます。
さらに手軽なDIYとしては、低めに切った型に要らない空き瓶(コーラ瓶のような形がおすすめ)を立て、そのままセメントで固めてしまう方法もあります。下部分だけモルタル作りで、上はガラス瓶のままというツートーンがおしゃれな花瓶ができますよ!
⑨ペン立て・傘立て
重さのあるセメントは、何かを立てるインテリアにはぴったり。外側の型と、立てたいものの穴を作る型を用意すればアイデア次第で色々作ることができるでしょう。
ペン立ての穴には太めのストロー、傘立ての穴には小さめのペットボトルや、ラップ芯の穴をビニールテープでふさいだものなどがおすすめです。
⑩ジオラマ
最後にご紹介する100均セメントDIYは、ジオラマです。(DIYというより工作ですが…)
100均セメントは、フィギュアや鉄道模型の撮影に使うジオラマ背景作りにも便利なアイテムで、SNSでは素人とは思えないクオリティの作品を見かけることも。駅のホームや廃墟、遺跡などの雰囲気づくりにはもってこいでしょう。
100均セメントを使ったDIYを楽しもう
100均で買えるセメントは、DIYに何かと使えるアイテムです。
ダークカラーの木製家具やブリキ、アイアンなどの雑貨とも相性が良いので、男前インテリア好きな方にはおすすめできます。
お家時間で暇を持て余しているなら、密かに人気上昇中の100均セメントを使ってDIYをしてみてはいかがでしょうか?
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.