90年代前半はスキーブーム真っ盛り! そんな中、超究極に超スゴい「あの」スキー場が爆誕!
筆者が青年期を過ごし、いわゆるバブル景気真っ盛りだった1990年代前半の「平成」初頭の時代。
バブル景気は1991年で終了したものの、1990年代前半にまだまだ続いていたのが「スキー」ブームです。
1987年にホイチョイ・プロダクションズ製作の映画『私をスキーに連れてって』が大ヒット、それに呼応するがごとく、皆がこぞってスキーが「大スキー(韻を踏んでみました)」になり、新しいスキー場も数多く誕生することとなりました。
ちなみに筆者の大学のゼミ旅行もスキーだったりして、ロクに滑れない筆者としては、正直行くのがイヤでした。
でもまあその結果、平坦な場所なら滑れるようになりました。それを「滑れる」と言うのかどうかはともかくとして。
現代のような不況や災難の16連打に見舞われることもなく、世の中が好景気で、誰もが希望に満ちあふれていたこの時代、当時の子供達は、もっと上手くスキーを滑れるようになって、将来モテモテになることを夢見ていました。もとい、「誰も」、ではないですね。「ほとんど」でした。
そんな「スキー」ではありますが、「スキー」をするには「スキー場」に行かなければいけないという大きな小問題がありました。
スキー場はおおむね、首都圏から離れた山奥にあるのが普通です。当時、都会に住んでいた人は、ちょっと会社帰りに滑りに行く、なんてことはできなかったのです。
休日の度に、泊まりがけでスキー場に出かけてスキーをする……。少々、気合いとお金をかけてスキーをしなければいけないのが、そこそこ面倒臭いと思ってしまう人が後を絶たず、その結果、都会でもスキーができる施設が待ち望まれていました。
そして1993年、ついに颯爽(さっそう)と登場し、世間のスキーヤーの度肝を抜いた、世界最大のスキー施設が誕生したのです。
その施設こそが……
「ららぽーとスキードームSSAWS」なのです!
世界最大級! 見る者の砂肝、もとい度肝を抜いた、一年中スキーが可能なスキー場!
1993年7月15日に、京葉線「南船橋駅」のそばに開業した「ららぽーとスキードームSSAWS」。
「船橋駅」なら、首都圏に住んでいればすぐに出かけられる! わーい!
当時の首都圏のスキーヤーは、狂喜乱舞、もとい刀剣乱舞しました。
ちなみに「SSAWS」は、「Spring Summer Autumn Winter in Snow」の略です。
日本語に訳すと「雪の中で、春・夏・秋・冬」ですね。うーむ。深く考えないようにしましょう。
当時、「SSAWS」って実際どう発音すれば良いのだ、と随分悩んだ時期がありましたが、その後通称として「ザウス」と呼ばれるようになったため、積年の疑問は解消されることとなりました。
※以降、記事中では、「ザウス」と呼称します。
聞いておののけ! 「ザウス」のスペックとは?
「ザウス」は、世界最大級の屋内スキー場として開業したため、そのサイズはとても驚くべきものでした。
高低差は、なな、なんと100m!
ゲレンデの長さは、約490m!
横幅は約100m!
総工費450億円!
これを超絶巨大スーパーデラックス施設と言わずとして、何というのでしょう。
ちなみに100mの高さだと、ビルやマンションだったら、30階よりちょっと下くらいの高さくらいでしょうか。
この高さから垂直に飛び降りたら、確実に異世界へ転生いたしますが、実はスキー場なので、滑って下りればユカイで安全に、楽しく下りられます。
この超巨大施設を手がけたのが、日本の超一流不動産会社である「三井不動産株式会社」。
建設は鹿島建設が手がけ、運営は、かつて存在した、総合レジャー施設「船橋ヘルスセンター」でお馴染みの「株式会社ららぽーと」が行うこととなりました。
CMがバンバン打たれた! ザウスのCMの歌詞とは?
「ザウス」の開業に合わせて、関東圏内のテレビでは、「ザウス」のCMがバンバン打たれることになりました。この歌声、良いなあ~、誰の歌声なんだろう、と思って調べてみたら、ななんと、あの……
山下達郎!
作詞は秋元康!
SUGEEEE!
さすがですねー、耳に残る名曲です。曲もどこかで発売しているのかな~? と思ったら、見つけました。曲名は……。
「湾岸スキーヤー」でした。
入ってびっくり! 「ザウス」の構造!
「ザウス」の中に入ってみると、室温は常にマイナス4~3度に保たれていて、入出場口には回転ドアが設置されていました。
屋内の温度は常に一定に保たれ、猛暑の夏に滑りにいっても、まず雪が溶けることはありません。
実は天井部に、スプレー式の降雪設備があり、「パウダースノー」を降らせることが可能でした。
いわゆる「ザウス」以外の屋内スキー場は、人工的に降らせた雪が、氷になって固まってしまって滑りにくくなる、という悩みがあったのですが、「ザウス」は排水施設の工夫により、そういったことが起こらないように設計されていたので、いつでも気持ち良くスキーが可能でした。
「ザウス」のコースは、左右と上・中・下で、上級者・中級者・初心者と別れていて、もちろん一番上の方が、上級者用/中級者コースとなります。初心者は最下層です。
そして左右で、上級者用の「レッドコース」と、中級者用の「イエローコース」に分かれており、自分の技量にあわせて滑ることができました。
しかも! 何といってもスゴいのが、屋内スキー場だというのに「リフト」が2基もあることです!
あまり規模の大きくない室内スキー場は、頂上まで行くのに歩いて登る必要? がありますが、「ザウス」は、屋外のスキー場さながら、「リフト」で最上層まで行くことができたのです。
ちなみに「ベルトコンベア」もありましたので、まあ、その辺は、お好み次第だったということで。
入場料はおいくらですか?
「ザウス」の料金は、当初は、入場料と2時間滑れる料金を合わせて5900円だったものの、その後5400円で滑れるようになりました。
まあ、地方のスキー場に泊まりがけで滑りに行く金額と比べれば、じゅうぶん対抗出来る値段なのかな? その後いろいろ値下げもあったようです。
遠くから「ザウス」に一泊二日で泊まりがけで行く人は、初日は「ザウス」でスキー、翌日は「東京ディズニーランド」に行く、という人が結構いたようです。もちろん日程が逆のパターンもあります。
その後の「ザウス」について……
その後いろいろあって、スキーブームの終焉(しゅうえん)を受けて、「ザウス」は閉園することになりました。閉園日は2002年9月30日。
解体後、現在は「イケア」、その周辺にはマンションが建っています。
今は跡形もない「ザウス」の建物ですが、その堂々たる勇姿は、私達の心の中に、何時(いつ)までも生き続けているのです……。
……よし、上手くまとまった!
あの頃ここで滑りたかった! 都心部でも一年中スキーができる! 世界最大の屋内スキー場「ららぽーとスキードームSSAWS」。
いつかまた、スキーブームが再燃して、新たに「ザウス」のような施設が誕生すると良いですね!(←無責任な発言。)
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文/FURU
デジタル系ガジェットに散財する、ついに! 副業発覚本業失職系無職につきマジで再就職先募集中!(編集部「誌面を私物化するな!」) 兼 自称漫画家 兼 実質ライター。 電脳ねたがテーマの漫画を得意とする→https://www.furuyan.com
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2020年3月26日(木)J-WAVE 「STEP ONE」の「LIFE IN SMART」に生出演しました!