小学校におけるプログラミング教育の必修化や、プログラミングの基礎を学べるゲームソフトの発売などもあり、子どもをもつ親たちにとって、どのようにプログラミングの学びに向き合わせるかというのは悩みのひとつ。スクールなどに通わせるのもひとつの手だが、その前に、子どもの意欲や向き合う様子が見たいというニーズもよく聞かれる。
そんなときには、ワークショップを活用するのもひとつの手だ。プログラミング学習におけるワークショップについて、日本を代表するIT企業である株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)で、小学生向けプログラミング学習アプリ「プログラミングゼミ」の開発に携わる末廣章介氏に、そのメリットについて聞いてみた。
ワークショップに参加するメリットとは?
末廣章介氏。2012年にDeNAに入社し、2014年よりプログラミング教育を担当。「プログラミングゼミ」の開発とともに、学校で講師も務めることも。二児の父。
──子どもたちにプログラミングを学ばせるにあたって、どのように子どもの背中を押してあげればいいかわからない、という声がよく聞かれます。そういう場面において、ワークショップを活用することにはどんなメリットがありますか?
末廣 多くのワークショップというのは、無料で気軽に参加できるので、まずは体験することで、心理的なハードルを下げることができるのが、いちばんのメリットだと思います。
また、ワークショップで体験できる内容もさまざまですので、いくつかのプログラムに参加して、お子さんが楽しめるものや興味をもてるものを探してみるのがいいと思います。
また親としても、サービス開発者に直接質問したり相談したりできるのも、メリットだと言えるでしょう。
──しかしコロナ禍において、ワークショップに参加するのが難しいという現状もあります。
末廣 そんなときは、オンラインのワークショップがおすすめですね。自宅から参加できるので、リラックスして楽しめるはずです。
私たちが実施したオンラインワークショップでも、はじめてプログラミングをされるお子さまから、「プログラミングって楽しい!」という声をいただくことが多いですし、保護者の方からも「こんなに簡単にプログラミングできるんだ」とか「子どもたちが集中して取り組んでいる」といった声をいただいています。
──具体的には、どんなワークショップだと、子どもの反応がいいのですか?
末廣 例えば、自分で描いた絵を使ってゲームをつくるというプログラムがあるのですが、同じ題材でも個性ある作品になるので、満足感も得やすいようです。事後アンケートでも、「自分でつくれて楽しかった」という子どもの反応や「自分から、もっとやりたいと張り切っていました」などの保護者からの声を多数いただいています。
特にオンラインのワークショップだと、自宅から親子で一緒に参加される方も多いので、「親としてもプログラミングがわからなかったので、勉強になりました」といった声をいただくこともあります。
末廣氏が開発した「プログラミングゼミ」は、スマホやタブレットで簡単にプログラミングを学ぶことができ、初心者向けの動画やステージが多数用意されている。また、自分で描いた絵を写真で取り込んで動かすなどの機能があり、知識だけでなく、創造性も育むことが可能。こうした学びのツールに、自宅から触れることでき、また楽しみ方や学びのポイントを直接聞くことができるというのも、ワークショップの大きなメリットだと言えるだろう。
「子どものやる気をブーストさせる」ワークショップが10月9日(土)、10日(日)に開催
小学館が運営に携わる、全国の小学生向けプログラミング大会「ゼロワングランドスラム」。そのゼログラが手がける、初のオンライン形式での学習イベントが開催される。
日程は10月9日(土)、10日(日)の2日間。
「ゼロワングランドスラム」とは、プログラミングに取り組む小学生の目標となるような「日本一の小学生プログラマー」を決める大会。子どもたちが主体的に「プログラミングを学びたい!」と思ってもらうために立ち上がった。
その「ゼログラ」が手がける初のワークショップイベントが、この度、開催決定。「プログラミングのやる気をブーストさせる2日間」をテーマに、上述したDeNAを含む4つのワークショップが実施される。プログラミング初心者の子ども向けのワークショップが中心なので、自宅から「ちょっと参加してみようかな」くらいの気軽さで参加できるものばかり。エントリー可能なプログラムは、以下の4つになる。
①10月9日(土)10:15~
プログラミング教育HALLO「Playgramを使って、本格派のプログラミングを体験!」
対象:小学1~6年生 募集人数:30名
②10月9日(土)14:00〜
DeNA「プログラミングゼミを使って、はじめてのプログラミングをしよう」
対象:小学1〜3年生 募集人数:20名
③10月10日(日)10:30~
QUREOプログラミング教室「QUREOでゲーム開発体験 ~プログラミングでゲーム開発に挑戦してみよう!~」
対象:小学4~6年生 募集人数:20名
④10月10日(日)14:00~
embot creative lab「embotでプログラミング体験 〜プログラミングでもの作りに挑戦してみよう!〜」
対象:小学1~6年生 募集人数:20名
【イベント概要】
開催日程:10月9日(土)~10月10日(日)
参加費:無料
応募締め切り:9月29日(水)
※応募者多数の場合は、抽選。
【応募方法】
ゼロワングランドスラム公式サイト内のワークショップ特設ページにある、それぞれのワークショップのエントリーボタンから、エントリー画面に進むことができる。