目次
誰かの様子を褒めるときの表現に『おしとやか』という言葉があります。
どのような意味を持つのでしょうか?言葉の使い方や『おしとやか』といわれる人の魅力を理解しましょう。おしとやかな人を目指す方法も紹介します。
「おしとやか」の意味とは?
『おしとやか』という言葉は聞いたことはあっても、詳しい意味を答えられないという人もいるかもしれません。言葉の意味と一般的な使われ方をチェックしましょう。
落ち着きと品がある様を意味する表現
『おしとやか』は性格や言動に品があり、物静かな様子を指す言葉です。
バタバタと騒がしくしたりガサツな言動をしたりせず、洗練された雰囲気で上品に振る舞う人を『おしとやか』と表現します。
『おとなしい』にも似たニュアンスがありますが、単に静かで控えめな様子に対して使う表現です。おしとやかと違って品性に対する評価は含まれていません。
また、『物静かな様子』と聞くと、「地味とは違うの?」と感じる人もいるでしょう。しかし、おしとやかには派手でなくとも品があって美しいという褒め言葉のニュアンスがあります。
漢字で書くと「お淑やか」
『おしとやか』の漢字は『お淑やか』です。『淑やか』は物静かで品がある様子を指す言葉で、プラスの評価をするときに男女問わず使えます。
「淑」は善良であることや美しさを指す漢字。そこからも、上品な姿をイメージしやすいでしょう。
主に女性に対して使う表現
『淑』は『貞淑』『淑女』という言葉からも分かるように、たしなみのある美しさや慎み深さなどを表す字です。
明るい太陽の美しさとは違う、夜空を照らす月のような美しさをイメージすると分かりやすいかもしれません。
『淑やか』に丁寧語の『お』を付けた『おしとやか』は、一般的に女性に対してのみ使います。「おしとやかな男性」と表現することは通常ありません。
おしとやかな人の特徴7つ
『おしとやかな人』は魅力的とされることが多いでしょう。具体的にどのような魅力があるのでしょうか?
(1)穏やかさを持っている
おしとやかな人が持つ魅力の中でも大きいのは、内面や言動の穏やかさです。基本的にいつも落ち着いて過ごしており、自分や他人の感情に振り回されません。
焦りや不安といった感情をあまり表に出さないため、せわしなく行動することが少ないのが特徴です。おしとやかな人のゆったりとした動作は、まわりに穏やかな印象を与えるでしょう。
人に対して攻撃的にならず、自分の意見を通したいと躍起にならないのも魅力です。グループの中では『穏やかな平和主義者』と思われることが多く、上品な笑顔で場を和ませている人は少なくありません。
(2)動作や言葉が美しい
おしとやかな人は動作や言葉遣いが美しく、人としての魅力を存分に発揮しているのが特徴です。
場や立場をわきまえ常に礼儀正しく振る舞えるため、場にそぐわない態度や失礼な言動を取らない傾向があります。
所作や言葉遣い・身に付いているマナーからは、その人が育った環境の良さが伺えるでしょう。見た目を着飾るだけでは演出できない上品さは、おしとやかといわれる人特有の魅力です。
立つ動作や座る動きなどの立ち振る舞いから美しさを感じさせる人は、周囲には魅力的に映ります。
(3)会話に知性が表れる
おしとやかな人との会話からは、自然な知性を感じられる傾向があります。
自分からベラベラと知識をひけらかすことはありませんが、人の会話に興味深く耳を傾け必要な場面で意見を提示できるのが特徴です。
大人しくただ黙っているわけではなく、適度に会話を盛り上げられる能力は知性を感じさせます。
年齢相応の知識や教養を持ち、その場しのぎではない会話を楽しめる特徴は魅力の一つに違いありません。
(4)礼儀正しい態度
品の良さがにじみ出るおしとやかな人。挨拶やお礼を欠かさず、常に礼儀正しい態度を保ちます。相手の立場や気持ちを尊重し、丁寧な言葉遣いや所作を心掛けます。
例えば、目上の人には敬語を使い、友人や家族にも思いやりを持って接することが自然とできる人です。
(5)静かで落ち着いた話し方
おしとやかな人は、声のトーンが穏やかで落ち着いています。
話すスピードも速すぎず、聞き手が理解しやすいように配慮します。感情的になりすぎず、冷静に物事を伝えることができるため、周囲に安心感を与える話し方が特徴。また、相手の話をじっくりと聞く姿勢も大切にします。
(6)控えめで謙虚な態度
いらだちをうまく隠すのがおしとやかな人。周囲とすぐ争うような、協調性のない態度は取りません。
自分の意見を強く主張せず、周囲の意見を尊重する姿勢があります。謙虚で控えめな態度を持ち、他人との調和を大切にします。
(7)清潔感のある外見
内面は外見にあらわれるもの。おしとやかな人は、清潔感があって、他人を深いな気持ちにしない身なりを心がけています。
華美すぎず適度に整った身だしなみが特徴。歯をていねいに磨いていたり、爪がきれいに切りそろえられていたり。
細部に気を遣っている人は、おしとやかな性格といえるかもしれません。
おしとやかな人になるには?
おしとやかな人の魅力を知り、憧れる気持ちが大きくなった人も多いのではないでしょうか?
おしとやかな人を目指すための工夫が分かれば、落ち着きと品の良さを身に付けられるはずです。
(1)一つ一つの動作を丁寧にする
丁寧でゆったりした動作は、おしとやかな人に欠かせません。
何をするにもバタバタと慌ただしく動くのではなく、まずは落ち着いて一つ一つの動作を丁寧に行いましょう。例えば食事では箸をゆっくり上げ下げするように心掛けるだけでも、品の良さを演出できます。
忙しい毎日の中でゆったり振る舞おうとすると、最初は難しく感じるかもしれません。しかし生活習慣を整え時間に余裕を持って過ごせば、次第に慌てる頻度は減っていきます。
ついつい焦ったりイライラしたりといった感情が表れそうなときは、深呼吸をしてから行動に移しましょう。
(2)感情的に見えない工夫を取り入れる
感情的な話し方をしないのも、おしとやかな人として大切なポイントです。
感情のままに話すと言葉遣いに余裕がなくなってしまいます。ただ、全く感情的にならず過ごすのは難しいため、まずは表に出す頻度を減らすように心掛けましょう。
会話をしていて感情的になりそうだと感じたときは、声のトーンやスピードを控えめにしてみるのがおすすめです。話し声の大きさやオーバーなアクションも抑えると、落ち着いた印象が増します。
気を付けて振る舞っていれば、高ぶった気持ちも徐々に鎮まり自然と優しい雰囲気に変わるはずです。
(3)柔らかな笑顔を心掛ける
おしとやかな人を魅力的に見せるポイントの一つが、柔らかい雰囲気の笑顔です。忙しいときは笑顔を忘れがちですが、意識してほほ笑むようにしてみましょう。
まわりが慌ただしく険悪な雰囲気になっていても、笑顔を絶やさなければ場の雰囲気が和みます。ただし、深刻な場面で笑うと場違いになってしまうため、注意が必要です。
笑顔を作るときは、大声を出したり口を大きく開けたりしない方が上品な印象になります。相手の話が面白かったとしても、下品に見えてしまうような笑い方は避けましょう。
構成/編集部