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女好きの侯爵に捨てられた未亡人が企てた復讐劇を描いたNetflixの映画「令嬢ジョンキエール-愛と復讐の果てに-」の見どころ

2021.09.10

人は鏡のようなもの。

Netflixで2019年より独占配信中のNetflix映画『令嬢ジョンキエール -愛と復讐の果てに-』は、フランス貴族が織り成す優雅で軽妙なヒューマン・ラブストーリー。

世界観は豪華絢爛でありながら、その内容は人間なら誰もがしみじみと共感できる普遍的なものだ。

主演は『スパニッシュ・アパートメント』『ロシアン・ドールズ』のセシル・ドゥ・フランス。

18世紀フランスの作家ドゥニ・ディドロの原作に基づく。

あらすじ

18世紀フランス。のどかな田舎に別荘を構える侯爵未亡人(セシル・ドゥ・フランス)は、愛のない結婚生活で消耗し、夫亡きあとも新しい恋愛に消極的だった。

そんな侯爵未亡人に付きまとい熱心に口説き続けるのは、女好きの侯爵(エドゥアール・ベール)。

拒まれれば拒まれるほど燃える侯爵は、なかなか陥落しない侯爵未亡人に夢中になっていた。

全身全霊で自分を求める侯爵を見て、ついに侯爵未亡人は頑なだった心を開き始める。

しかし難易度の高い恋愛ゲームも、一度攻略すればたちまち情熱は冷め、興味も失せる。

何ヵ月間にもわたって侯爵未亡人の邸宅に入り浸っていた侯爵だったが、侯爵未亡人と恋仲になったとたん急に多忙となり、頻繁にパリへ行くようになる。

侯爵の愛情が冷めたことを知った侯爵未亡人は自ら別れを告げ再び友人関係に戻るが、弄ばれた怒りを抑えることができない。

そこで親友の知人である元貴族の娼婦ジョンキエールとその美しい娘の協力を得て、復讐を実行に移すのだった。

見どころ

舞台は18世紀フランスだが、現代日本人でも感情移入できる部分が多々ある。

そして物語の前半と後半とで、登場人物に対する印象がガラリと変わるのも本作の面白いところ。

人間は多面的であり、たとえ同一人物であっても見る人・接する人によって異なる性格が引き出されることもある。

つまり“人は鏡”だということだ。

女好きの軽薄な性格で有名な侯爵は、「私は誠実です」「本当の愛を知っています」などと歯の浮くようなセリフを連発。言葉だけでなく行動まで、全てが見事なまでにペラペラだ。

働かなくても暮らせる高貴な身分である侯爵は、かなりの暇人。時間と金とエネルギーをもてあましていることも、恋愛ゲームにのめり込んでしまう一因なのかもしれない。

このように熱しやすく冷めやすい侯爵に対して、一度ぐらい「ぎゃふん」と言わせたくなる気持ちは非常によくわかる。

しかし“被害者”である侯爵未亡人も、あまり清廉潔白とは言えないのだ。

一度は結婚していた“いい大人”の女性でありながら、女好きで有名な侯爵に一度はうっかり身も心も許してしまった自分の愚かさを棚に上げて、赤の他人の母娘をエグい復讐に巻き込むのは正直いかがなものなのか……。

“類は友を呼ぶ”ということわざを、これほど分かりやすく説明している映画はあまりない。

結局のところ、善良で誠実な人には善良で善良な人が、不遜で軽薄な人には不遜で軽薄な人が引き合うということだろう。

Netflix映画『令嬢ジョンキエール -愛と復讐の果てに-』
独占配信中

文/吉野潤子

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